僕の行っていたジャズ屋では、お客さん (特に常連さん) の名前をあだ名で呼んでいました.
 Cha さん、 Boh ちゃん、 名物屋、 Joe ・・・・・・・ などなど.

 そんな中で、大学の帰りにたまに顔を出す、ちょっと綺麗な女の子がいました.
 彼女は大学のジャズ・バンドでピアノを弾いていたんだな.
 なぜか彼女がいつもリクエストしたのが "Blue City / 鈴木勲" でした.
 いつしか常連の中で 「Miss Blue City」って呼ばれるようになりました.




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 背がスラッとしていて、綺麗な娘でしたが、常連さんに言わせると 「聴き方が浅いよね・・・・・・」 っていう感じで、少し白っぽく見られていたかな (笑) .
 いつからか、なぜか、話をするようになって、食事をするようになって、バス停まで送ってやって、そして彼女の大学での演奏を聴きにいってあげて ・・・・・・・・

 このアルバムは何回も一緒に聴いたんだけれど、当時は正直 「まぁ、いいけどね・・・君が好きならいいんじゃない」 って、ちょっと冷めた言い方していたのを覚えています. 
 最近このアルバムを改めて聴くと、特に渡辺香津美のギターがいいんだな.
 "Play Fiddle Play" のギターソロに入るところなんか、グッときちゃいます.

 昨年、初めて 鈴木勲 (70 台まだまだバリバリの現役) のライブを六本木で聞いたんだけれど、このアルバムとは全然違う演奏で ・・・・・・・・ ものすごく楽しかった.
 そういえば 鈴木勲 も昔はあまり好きじゃなかったかな.

 Blue City ・・・・・・・
 彼女をバス停まで送って行くときの空は、ほんのり暗く Blue City そのものでした.

 だれにでもある、青春の 1 ページ ・・・・・・・・ なんてね.