昨日の暖かさのせいで、今朝は雨がパラパラ ・・・・・
 でも比較的暖かい朝だったのですが、その後どんどん気温が低くなり、風も強く寒い一日になりました.
 でも木曜日 ・・・・・・ 明日は金曜日、すぐに土曜日です.


 昨日 Diana Krall のアルバムを聴いていて思ったんですが、やっぱりボクはああいった大きなホールでの演奏よりも、小さな店でのライブが好きです.






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  "Blues For Tee / 山本剛"





  1 Blues For Tee
  2 I'm Glad There Is You
  3 The In Crowd
  4 I Can't Get Started
  5 Speed Ball Blues
  6 Broadway




  山本剛(p), 大由彰(b), 大隅寿男(ds) 
  1974.12.25 六本木 "ミスティ"






 例えばこんな感じのライブのほうが、ずっと好きです.
 ブルース・フィーリング溢れる、小粋なアルバムを聴きながら今夜は少しばかり昔の思い出なんかを ・・・・


 ボクの通っていたジャズ屋ですが 2 年くらいすると、もともとの家業だった呉服屋を改造してそこにグランドピアノを放り込み、ミュージシャンを呼んで常連だけのライブを開くようになりました.
 その後、さらにエスカレートし店内の大改造を行い、ライブ・ハウスを作ってしまいました.
 お金もたくさんある訳ではないので、天井なんかはコンパネに常連で絵心のある連中が手書きのイラストを書いて貼り付け.
 ボクも 3 枚書いた記憶があります (少しばかりの絵心ですが) .
 ・・・・ Sonny Criss , John Coltrane ともう一枚何か書いたけれど忘れました.

 もともとがライブ・ハウスのための設計ではないので、スペース的にもかなり狭く、空いているスペースにお客さんが酒を持っていって聴くというような感じ.
 だから演奏の迫力は物凄いものです.




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 井野信義 、 金井英人 、 大友義雄 、 板橋文雄 ・・・・・
 結構、そうそうたるメンバーがやってきては、ホットな演奏をしていきました.
 ビブラフォンなんかも入った日にはもーーーー ・・・・・
 ほとんどお客が満員電車状態 (かなり、オーバーです) .
 こっちのお店は、確か週一日だけ (曜日は忘れました) の営業で、たまにバイトの男の子が店の中でピアノの練習をしたりしていました.
 ジャズ屋の方は、レコードを取り扱っていたので店内で油を使うようなメニューがなかったのですが、さすがにライブハウスではもう少しきちんとした食事も出そうと、新しいメニューも増やしたりしました.


 この頃聴いた音はほとんど忘れてしまいましたが、あの時の雰囲気だけはずっと覚えています.
 音響的にも決していいとは言えないし、演奏もよかったのかどうなのかもわかりません.
 でも、あの時代のいくつかの演奏の雰囲気が、ボクのジャズの原点かもしれません.
 ボクと彼女は二人で聴きながら、みんなに聞こえないくらいの小さい声で 「イェーィ」 とか掛け声かけたりして.
 常連の S 氏は決まってタイミング悪い掛け声で、演奏が終った後みんなにからかわれたり.
 そうかと思うと I 氏はコブシきかせて 「いぇーい」 ・・・・・ 妙に演歌っぽかったり.


 このアルバムや Blue Note のライブ・アルバムはそんな昔の思い出を蘇らせてくれます.
 やっぱりボクはこういったライブがいいなー ・・・・
 決して有名なミュージシャンでなくても ・・・・ 


 最後にこのアルバムについてですが、以前にも書いた "Live At The Misty" と同じ日の演奏です.
 もともとは LP 3 枚で発売されていたのですが、 CD 化の際に "The In Crowd" がこの "Blues For Tee" と "Live At The Misty" に分割して収められました.
 この 2 枚の CD アルバムはとにかくいいです ・・・・ 大好きです.
 すでに廃盤になっているようですが、これを見つけた時はほんとうにうれしかったなー.


 このアルバムの目玉は "The In Crowd" でしょうね.
 とにかく演奏を聴けば思わずニコッとしてしまうような、ファンキーでイカシタ演奏です.
 ノイズを拾うための 3 本のマイクがとても効いています.
 お店の中の雰囲気がとてもよく伝わってきます.
 もちろん、演奏自体の録音も素晴らしい.


 以前ジャズをまったく聴かない女性と 六本木アルフィー にいって、 鈴木勲 グループの演奏聴いたんですが、あの雰囲気だけでも満足してもらえました.
 曲なんかわからなくても、目の前でベースが弾け、ホーンが唸りをあげ、タイコがリズムを刻めば、それだけで楽しくなります.



 こういうのが、ライブの楽しさですよね.