今年初めての雪らしい雪です.
 昨日は午後から本格的に降り始めましたが、夕方には小降りになっており、道路にも積っていなかったので、大したことなさそうだと眠ってしまいましたが、朝起きたらこんなでした.

 写真のように、家のウッドデッキで約 10cm ほど.
 久しぶりに雪らしい雪を見た感じです.
 そういえば、昨年もドカンと雪が降ったのは一回くらいだったでしょうか.
 昔に比べると本当に降雪量が少なくなりました.

 それに比べ、今年は九州とか例年雪に関係のない地域でドカ雪とか・・・・・あり得ませんね〜.
 きっと、どこかで、なにかが、狂い始めているんでしょうね.


 雪と言ってすぐに連想されるのが、"At The Golden Circle / Ornette Coleman" でしょう.
 このアルバム・ジャケットは秀逸です (これはボクも認めます) ・・・・・ がっ、 Ornette Coleman のアルトの音だけは、今だに好きになれない (というか、大嫌い) なので、当然我が家の棚には並んでいません.
 きっと 5 年後も、このアルバムが部屋にあることはないでしょうね.

 
 次に連想するのが、 "Flight To Denmark / Duke Jordan" でしょうか.
 このアルバム、ジャケットもいいですが、演奏も素敵ですよね.
 幾度となく聴いたことありますが、なぜかこのアルバムはつい買いそびれています.
 もう少しボクがすぐに Click できるくらいの価格のものが見つかればいいのですが.
 このアルバムは、ちょっと安いのないか見つけてみましょう.



 それで思いついたのが、このアルバムです.
 雪のイメージとはちょっとばかり違いますが、雪が似合いそうなアルバムです.
 日本のビッグバンドもこんなにいいんだよ、って感じのアルバムです.






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  "北欧組曲 (Scandinavian Suite) / 高橋達也と東京ユニオン"





  1. part 1 白夜の哀しみ (Midnight Sunrise)
  2. part 2 エドワード・ムンクの肖像 (Sketches of Munch)
  3. part 3 グレタ・ガルボの伝説 (The Legend of Garbo)
  4. part 4 アンデルセンの幻想 (Andersen Fantasia)
  5. part 5 シベリウスの遺言 (Sibelius' Testament)
  6. part 6 遊ぶ子供たち (Children at Play)





  高橋達也(Leader.ts), 多田善文・安孫子浩・鈴木基治・斎尾知一(tp),
  宮崎英次郎・内田清高・岡田光一(tb), 堀恵二・柳沼寛(as), 簾健一(b-tb),
  井上誠二(ts), 石兼武美(bs), 金山昌宏(p), 荒谷憲一・直居隆雄(g),
  石田良典(b), 海老沢一博(ds), 今村祐司(perc), ミッキー吉野(syns)
  Recorded May 15&22, 1977.





 久しぶりに聴いてみると、いいですな.
 ボクの大好きな Three Blind Mice (TBM) レーベルです.
 昔アナログ盤持っていましたが、 CD を買ったのはたしか数年前で、藤井武さんの所から、在庫処分の残り物を 10 数枚まとめ買いした中の一枚です.
 以前から言っているけど、 TBM のようなレーベルこそなんとか残って欲しかったですね.
 せめて版権をどこかの大手で買い取って、すべてのアルバムを再販して欲しいな〜 ・・・・ ボクは TBM こそ、日本の Blue Note だと信じています.


 話をアルバムに戻しましょう、この "北欧組曲" は、 TBM の創設 7 周年の記念アルバムとして作られたようです.
 作曲を依頼されたのは、当時まだ新進気鋭の 三木敏悟 .
 彼の北欧生活の経験から書かれたものがこの組曲でした.




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 1 曲目の "白夜の哀しみ" を聴いただけでも、このアルバムの良さがわかるような気がします.
 白夜と言えば、 "真夜中の太陽は沈まず (Midnight Sun Will Never Set)" という有名な曲があります.
 若き日の Phil Woods の演奏が You Tube などでもアップされていますが、 Impulse レーベルからビッグ・バンドの演奏があったように記憶しています.
 ボクの記憶では Oliver Nelson だったように記憶していたのですが、該当するアルバムが無く、代わりに Benny Carter の Impulse 盤がありました.
 どうもボクの完全な思い違いだったようですね.

 いずれにせよ、クインシー・ジョーンズ作曲のこの曲はとても素敵な曲です.
 中には日本語の曲名が直訳過ぎてよくないという人もいるようですが、ボクはこの日本語曲名も好きです.
 話を "白夜の哀しみ" に戻しましょう ・・・・ ちょっと哀愁を帯びたとてもきれいでスロー・テンポなテーマから、一気にビック・バンド特有のダイナミックでたたみかけるような演奏になっていきます.
 途中、シンセサイザーやエレクトリック・ギターの音が時代を感じさせてくれます.


 このアルバム全体に言えるのですが、ギターの音の使い方などは、ロックっぽい部分もあったりしますし、ホーンのソロではかなりモーダルな部分もあり、トランペットにエフェクトをかけてあるようなところもあります.
 これは、録音された1977年頃って、ジャズも多様化していろいろな方向に分かれていった頃だったので、当時の音楽性の一部が垣間見えるような気がします.
 このあたりのアレンジが、ちょっと普通のビッグ・バンドとは違っているような感じを受けます.


 ジャケットにどうして女性の裸が必要なのか意味不明.
 どうも北欧 = こういったイメージというのが当時あったのでしょうか.
 演奏がいいだけに、もう少し気の効いたジャケットだったらいいのに ・・・・ ボクは、このジャケットに関してはあまり好感持っていません.


 ルーキーにもお勧めしたいのですが、廃盤になっており手に入りにくそうですね.
 いいアルバムは、いつでもだれでも聴くことができるものだと思っているので、そういう意味ではいいアルバムではありませんが、演奏はいい演奏しています(笑).



 久しぶりに窓から見る雪景色.
 ちょっと北欧っぽくないし、ちょっと白夜には見えませんが ・・・・・ まぁ、こんなアルバムを聴きながら、気分だけはまだ見ぬ北欧の地ですね.

 それにしても、また曇って空からは雪が ・・・・・ 今夜も寒くなりそうです.