昨夜は少し雪が降ったようで、朝駐車場には薄っすらと雪が.
 朝からとても爽やかな青空が広がっています.




2012.2.16月 001

 でも遠くの山はまだ雪雲に覆われています.
 

 この数日間で、いろいろなアルバムをゲットしております.
 そのほとんどが国内アーティストによるアルバム.
 そんなアルバムを取り上げようかと思っていたのですが、今夜は映画のことでも.




 今ボクの中では、プチ "ミレニアム" ブームなのです (笑) .
 原作を読み始めたらスウェーデン版映画の DVD が届いてしまったのでまず DVD を観て、そして原作を完読、そしてそしてようやく公開中のアメリカ版映画を観てきました.





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       " ドラゴン・タトゥーの女 : The Girl with the Dragon Tattoo "





      監督 : デヴィッド・フィンチャー
      脚本 : スティーヴン・ザイリアン
      原作 : スティーグ・ラーソン
      製作 : ソロン・スターモス、 オーレ・センドベリ、
            スコット・ルーディン、 セアン・チャフィン
      製作総指揮 : 
            アンニ・ファウルビエ・フェルナンデス、
            ミカエル・ヴァレン、 スティーヴン・ザイリアン
      出演 : ダニエル・クレイグ (ミカエル・ブルムクヴィスト)
            ルーニー・マーラ (リスベット・サランデル)
            クリストファー・プラマー (ヘンリック・ヴァンゲル)
            ステラン・スカルスガルド (マルティン・ヴァンゲル)
            スティーヴン・バーコフ (ディルク・フルーデ)
            ロビン・ライト (エリカ・ベルジェ)
            ヨリック・ヴァン・ヴァーヘニンゲン (ニルス・ビュルマン)
            ジョエリー・リチャードソン (アニタ・ヴァンゲル)
            ジェラルディン・ジェームズ (セシリア・ヴァンゲル)
            ゴラン・ヴィシュニック (ドラガン・アルマンスキー)
            ドナルド・サムター (グスタフ・モレル警部補)
      音楽 : トレント・レズナー、 アッティカス・ロス
      撮影 : ジェフ・クローネンウェス
      編集 : カーク・バクスター、 アンガス・ウォール
      日本公開 : 2012 年 2 月
      上映時間 : 158 分






 原作、スウェーデン版映画、アメリカ版映画と 3 つを比較しながら映画の感想でも書いてみましょう.
 きっとまだ映画を観たり、本を読んでいない人もいるかと思うので、ストーリーには触れないようにします.





Dragon Tatoo 002

 まず二人の主人公、 ミカエル・ブルムクヴィスト と リスベット・サランデル について.
 ミカエル 役は、アメリカ版が ダニエル・クレイグ 、スウェーデン版が ミカエル・ニクヴィスト で、スウェーデン版の俳優については全く知らなかったのですが、映画を見ていくうちに原作の雰囲気に近い感じを受けました.
 ダニエル・クレイグ も全く違和感なく、この役については双方引き分けとでも言おうかな.


 それに対して リスベット・サランデル 役です.
 ある意味でこの映画 ……このシリーズの本当の主人公でもある彼女の役はとても重要です.
 スウェーデン版が ノオミ・ラパス 、アメリカ版が ルーニー・マーラ .
 双方とも悪くありませんが、ボクは敢えてスウェーデン版に軍配です.
 リスベット は原作でも非常に中性的でボーイッシュな感じがあり、特に肉体的にもボーイッシュでなければいけません.
 ルーニー・マーラ は、ちょっと女性的すぎます.
 どちらの映画にも彼女たちの裸のシーンが出てきますが、 ノオミ・ラパス のボーイッシュな裸体は、絶対原作にピッタリです ・・・・・ 個人的にお相手するなら ルーニー・マーラ ですが.
 でも、 ルーニー・マーラ もちょっと女性的で社交性過ぎる感じはあるものの、そんなには悪くありませんよ.
 特に最初に警備会社に登場するところや、街の中の歩き方やなどは絶対こちらの方が精神的な不安感がとてもよく表現されています.

 まぁ、主役級のこの二人を含め、キャスティングに関しては双方とも及第点でしょう.




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 映画全体の雰囲気は、オープニング・クレジットを見比べればわかるように、アメリカ版のほうが重く陰湿な雰囲気を出そうとしています ・・・・・・ このアメリカ版のオープン・クレジット部分がボクは好き、 Led Zeppelin の "移民の歌" が流れる中、 リスベット の悪夢を表現した映像がシュールです. 

 そして本編の映像のバックの音にノイズを結構混ぜたりして、不安感を高めています.
 ところが、ストーリーがあまりにテンポよく進んでしまうので、原作にあるような重くドロドロした部分がほとんどわからないまま進んでしまうんだよねぇ.
 これは映画の時間という制約があるからどうしても厳しいのかな.
 逆にスウェーデン版のほうが時間的な余裕があるので、この辺りの徐々に核心に近づいていくところはいいかな.

 原作の持つ北欧らしい映像は、絶対的にアメリカ版でしょう.
 この寒さの表現は、結構気に入っています.



 ストーリーは、両作品とも時間の制約で至る所で原作とは違う変更を重ねています.



 どうしても映像にできない部分に関連することまでが削除や変更する必要があり、原作とは大きく変わっている部分も、双方の映画にみられます.
 特に核心部にたどり着くのがスムーズすぎます、これは絶対に原作を読むべきでしょう.
 でもまぁ映画だからねぇ ・・・・・・ 映画はちょっと別という感じで観てあげるのが、本当はいいのかもしれません ・・・・・ 少なくてもこのブログ記事のように、 3 つを比べるなんて可哀そうかも (笑) .




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 ミカエル と リスベット が一緒に仕事をしたり、だんだんと近づいていく辺りは両方の映画ともかなり簡単にしてしまっていますので、これは原作を読むしかない.
 それと ミカエル が ヘンリック・ヴァンゲル からの依頼を受ける部分も、かなり簡潔化しています.


 ミカエル と ハリエット の関係については、アメリカ版は完全カット、スウェーデン版も原作を若干変えてありますが、こちらの方は事件解決のキーポイントにもなっています.


 ハリエット に関しての結末はやっぱりスウェーデン版かな、アメリカ版の結末も結局は時間的な問題があるが故に、 アニタ について表現できなかったためこうなってしまったのでしょう.

 リスベット のエンディング部分は原作を忠実に再現したアメリカ版がいいです.
 ただ両方とも、 ヴェンネルストレム 事件の結末に至るまでの説明をもう少し入れないと原作を読んでいない人にとっては理解が難しいかな.
 特にアメリカ版は、 ヴェンネルストレム 事件に関係した ミレニアム 内部のこともすべて省略していますし.
 ちなみに映画の日本でのタイトルですが、スウェーデン版には "ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女" と "ミレニアム" が付いていますが、アメリカ版は単に "ドラゴン・タトゥーの女" だけでした.



 ボクはこのアメリカ版映画、監督の デヴィッド・フィンチャー ということもすごく期待していったんですが、 "セブン" のような衝撃は残念ながらありませんでした.




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 で、結論ですが ・・・・・・ どちらの映画も、原作もそれなりに楽しめます.
 できれば原作を読んでから、それぞれの映画を観たほうが絶対に楽しめるんじゃないでしょうか.
 このアメリカ版について結構けなしてはいますが、それなりに楽しめ、あっという間の 158 分という感じでした.
 だから次回作もちょっと期待しちゃいます ・・・・・ また見比べです (笑) .





 さて Facebook にアドレスを載せると、自動的にホームページのタイトルなどが表示されるのは知っていましたが、その中の写真も選べることを今日初めて知りました.
 これからはブログの写真とリンクさせてみよう.
 多少はアクセス増えるかな ・・・・・・・ (笑) .