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 今朝は気持ちのいい青空.
 でも昨夜も雪が降ったようで、道路なども薄っすらと白くなっていました.


 窓の外には水田がずらっと並んでいます.
 春には水が入って鏡のように、夏には緑、秋には黄金色、そして雪が降ると真っ白にと四季折々の変化が見れます.
 どうってことのない、田舎の風景ですが ・・・・・・・・・ 癒されます.




 そんな空の青さから、ちょっと Blue Note を連想.
 ジャケットも青を基調に、いかにも Blue Note しちゃっています.
 ボクの大好きなテナー奏者 ・・・・・・・ 活躍したのはほんの一時期で、ボロボロの人生でしたが、残った演奏は心にグッときます.





GXF-3072






  " Minor Move / Tina Brooks " (GXF-3072)




  1. Nutville
              (T.Brooks) ・・・・ 8:50
  2. The Way You Look Tonight
              (J.Kern-D.Fields) ・・・・ 10:39
  3. Star Eyes
              (G.DePaul-D.Raye) ・・・・ 8:12
  4. Minor Move
              (T.Brooks) ・・・・ 6:38
  5. Everything Happens To Me
              (M.Dennis-T.Adair) ・・・・ 6:08 
  *6. Minor Move
              (alt-tk) ・・・・ 6:53

     * (#6 Not part of original LP)





  Lee Morgan (tp), Tina Brooks (ts), Sonny Clark (p),
  Doug Watkins (b), Art Blakey (ds)
  Recorded at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, NJ, March 16, 1958.







GXF3072-2

 Blue Note っぽいデザインのアルバム ・・・・・ なんて書きましたが、ボクの持っている CD のこのデザインはオリジナルではありません.
 オリジナルのデザインは猫が写ったジャケットでした.
 もっと言うなら、このアルバムは録音されたきり発売されることなくお蔵入りしていたアルバムで、 1980 年日本で初めて発売されたアルバムです.
 だからレコード番号が GXF-3072 という、キング・レコードの番号です.



 以前にも簡単に紹介しましたが、データ記載もしなかったので再登場です.
 大好きなテナー・サックス奏者です.
 有名なアルバム残したり、すごい演奏残したとか、そんなことには縁がありませんが ・・・・・ Hank Mobley や Sonny Rollins, John Coltrane よりもきっと好きなテナーなはずです.
 彼の主だったアルバムはみんな持っています ・・・・・ ただ、ごく初期のサイドメンバーでの演奏はありませんが.
 派手な演奏ではなく、ちょっと口下手的な感じが大好きです.


 
 このアルバムは、ずっと探していて数年前ようやく手ごろな価格のものを見つけ、海外から取り寄せたカット・アウト品です.
 カット・アウト品というのは、色々な理由で廃盤を余儀なくされた商品に対して、ジャケットや外装に傷を付けたりして (cut out) 、ディスカウント商品として市場に出しているもののことを言います.
 一昔前の輸入レコードにはそんなアルバムが結構あり、それらはどれも廉価価格で販売されていました.
 この Tina Brooks の CD も、背中の部分に 2 mm ほどのカットがされています.




Tina005

 これがオリジナルのジャケット・デザイン.


 Tina Brooks は 1932 年 6 月 7 日ノース・カロライナ州 ファイエットビル 生まれ、 1974 年 8 月 13 日 肝不全のため死亡、 42 才.
 1950 年代後半、 Blue Note を中心に何枚かのリーダー・アルバムなどを吹き込むものの、 1961 年以降の録音はなく、ヘロインに依存した ヤク中 状態だったようです.

 1951 年に Sonny Thompson のアルバムに演奏が残っています (このアルバムだけが、手元にありません) が、一般的には 1958 年の "House Party / Jimmy Smith (BLP-4002) " からの Blue Note への一連の吹き込みが彼の演奏のすべてと言っても決して過言ではないでしょう.
 だから活躍したのは、ほんの 3 年程度.
 1961 年 3 月に吹き込まれた "The Waitng Game" を最後に、彼の演奏は記録として残ってはいません.


 彼のリーダー名義のアルバムは、 Blue Note にたった 4 枚あるだけです.
 そのうちきちんと発売されたものは "True Blue (BLP-4041)" 、たった一枚.
 "Back to the Tracks (BLP-4052)" に至っては、ジャケット・デザインもでき、番号も付けられ、他のレコードの内袋に印刷されていたにも拘らず発売されなかったため、コレクターの中では幻の名盤騒動が起きたことでも有名です.
 残りの 2 枚が、この "Minor Move" と "The Waitng Game" です.




 ドラッグなんかに溺れなければ、もっともっと活躍できたはずでしょうが、 「たら、れば」 の世界ですね. 
 そんな彼の人生を想いながら聴く "Everything Happens To Me" は心にジーーーンときちゃいます.