朝から雨降り.
それも朝のうちは結構激しい雨でした.
昼頃には雨も止みましたが、この時期の雨はどうも似合いません.
山を見れば厚い雲に覆われていました、きっと雪模様だったのでしょうか.
休みの今日、タイミング良く HMV から CD 到着.
一応は明日 12 月 11 日発売のようですが、一日早く届きました.
このシリーズが出るとわかっていたら、今までも無理してアルバム購入しなかったのに ・・・・・・・ とちょっと残念な気持ちもちらちらあるようなシリーズ.
でもまぁ、こういうハイ・スペックなアルバムが廉価価格で購入できるのはいいことですので、素直に喜ぶといたしましょう.
最近、ジャズ・アルバムの発売は圧倒的に ユニバーサル・ミュージック・ジャパン が元気なのですが、今日届いたこの CTI のシリーズは キング・レコード .
ジャズ・アルバムはなかなかお金にならないので、再販などもあまりされることなく消えていくアルバムも多いのですが、たまにこういったアルバムの発売を見つけるとつい顔がにやけてしまいます.
そんな届いたアルバムの中の一枚です.
" Skylark / Paul Desmond "
1. Take Ten
(P.Desmond) ・・・・・ 6:06
2. Romance de Amor
(Traditional) ・・・・・ 9:39
3. Was a Sunny Day
(P.Simon) ・・・・・ 4:45
4. Music for a While
(H.Purcell) ・・・・・ 6:44
5. Skylark
(H.Carmichael-J.Mercer) ・・・・・ 5:16
Paul Desmond (as), Don Sebesky (arr),
Gabor Szabo (g), Gene Bertoncini (g),
Bob James (p.el-p), George Ricci (cello),
Ron Carter (b), Jack DeJohnette (ds),
Ralph MacDonald (perc)
Recorded at RVG Studio, NJ, November 27-28 & December 4, 1973.
昔は 「 CTI なんてジャズじゃない ・・・・・・ 」 なんて平気で語っていたはずが ・・・・
いつの間にか "アランフェス協奏曲 / Jim Hall" が好きになって ・・・・
Stanley Turrentine にうっとりして ・・・・
Joe Farrell を買い集めるようになって ・・・・
アルバム・ジャケットまで好きになって ・・・・
気がついたら結構な枚数に増えていました ・・・・
ただ CTI のアルバムって少し前までほとんど聴いていなかったので、よくわからないアルバムのがほとんど.
ジャケットで選んだり、メンバーで選んだり ・・・・・・・・・
なかには予想と全然違っていたりするアルバムもありますが、そういうのもありかな (笑)
今回の再販は、 Blu-spec CD での発売で、奇しくも TBM アルバムのスペックと同じなのですが価格があまりに違います.
TBM は税込 2,625 円に対し、 CTI は 1,000 円 !!
売れそうな枚数を考えると仕方ないとは思いますが ・・・・・・ それにしても違いすぎる.
今回発売になった 40 枚のうち 12 枚はすでに持っていたのでよさそうなアルバムをとりあえず 4 枚購入.
それで聴いてみたら ・・・・・・・
いかにも CTI なのですが、昔のように 「ダメだ、こりゃっ」 的な感じがなく、何となく心地良さまであったりしました.
おまけに応募シール 5 枚で非買品 CD がプレゼントされると書いてあります.
ということで、急きょ 6 枚追加購入してしまいました.
今月はボーナスが出るので、なんとか奥様におねだりしてお小遣いあげてもらおう (笑)
このジャケットを手掛けているのが Pete Turner .
CTI といえばその独特な音と、ジャケット.
この辺りは Blue Note と通じているものがあります.
CTI のアルバムは見開きジャケットで、ほとんどのジャケット写真が見開いて一枚になっています.
これが結構よかったりします.
このアルバムにしてもほとんどジャケットで選んだようなものです.
アート・ディレクターの ボブ・チアーノ 、プロデューサーの クリード・テイラー 、そしてカメラマン ピート・ターナー ・・・・・ 三者の綿密なアイデアのすり合わせにより、 CTI はサウンドとビジュアル面のトータル・プロデュースを図っていました.
ピート・ターナー は、 1960 年代には Impulse ! 、 Verve などのジャケット・アート写真を数多く手掛け、 「色彩の魔術師」 とも呼ばれた ニューヨーク・オールバニー 出身の写真家.
何とも不思議なイメージの写真が多く、シュールでエキゾチックなジャケットがたくさんあります.
被写体に何かしらの規則性を持たせたり、ふとした日常動作の一瞬をヴィヴィッドに切り取るターナーの手法.
そもそもが、 「リスナーたちが思わず手にとってしまうジャケットを作る」 というコンセプトの元に作られていたのだから、見るものの五感をこれでもかとくすぐる ピート・ターナー のフォトイズムに、ポートレイトとはまた違った趣の 「音とアートのシナジー」 を感じ取ることができるのではないだろうか.
( HMV ホームページから)
プロデューサーの クリード・テイラー (Creed Taylor) については前にも少し書いたかな.
Bethlehem 、 ABC Paramount から Impulse ! 、 Verve などを経て A&M に移籍、 1967 年に CTI (Creed Taylor Issue) を設立.
1970 年に CTI は A&M から独立し、正式名称を "Creed Taylor Incorporated" に変更.
1983 年に倒産するまで、同レーベルにて多数のヒットを作り出した.
1974 年には、より黒人マーケットを意識した クドゥ (KUDU) を設立.
CTI は、ジャズのイージーリスニング / 大衆化を図り、フュージョン勃興以前にクロスオーバー・ブームの先がけとなった.
また、 アントニオ・カルロス・ジョビン や ジョアン・ジルベルト などブラジルのミュージシャンを起用し、ボサノヴァをアメリカで普及させ、 Verve 時代にプロデュースした 1963 年の "Getz / Gilberto" は翌年の グラミー賞 を受賞している.
( HMV ホームページから)
肝心のアルバムですが、寒くなった夜に暖かい部屋の中でのんびり聴くにはピッタリ.
微妙な音の暖かさが、非常に心地よかったりします.
映画 "禁じられた遊び" のメイン・テーマが演奏されていることでも有名なアルバムですが、ボクは一曲目の "Take Ten" が好きかな.
Paul Desmond って、やっぱりこういった変調子の曲をまとめちゃうのがとてもうまいように思います.
まぁこれ以上はボクがあれこれ書くこともありませんし、 CTI のアルバムはそんな蘊蓄をまったく必要とせず、楽に聴くことができますので.
アナログ盤のような大きなジャケットでものんびり眺めながら聴ければ、もっと素敵でしょうね.