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 その昔、 井上陽水 の名を一気に有名にさせた曲があります.
 それが 1973 年にシングル盤で発売された 「夢の中へ」.

 その年の 12 月に発売されたアルバム 「氷の世界」 が日本でのミリオンセラー第一号となる大ヒットで、彼の人気も不動のものになりました.
 ちなみに、 「夢の中へ」 はアルバム 「氷の世界」 には入っていません.



Yumenonakahe

 探し物は何ですか? ・・・・・ って、オールドレンズです、レンズ.
 見つけにくいものですか? ・・・・・ 気にいったものが見つかんないんだよねぇ.
 カバンの中もつくえの中も探したけれど見つからないの? ・・・・・ マップもキタムラも、他にもたくさん調べたんだけどね.


 夢の中へ 夢の中へ ・・・・・ いやいや沼の中だから
 行ってみたいと思いませんか? ・・・・・ たぶんもう行っちゃってますから




 なにか今のボクのことをうまく表してますねぇ.



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 ● 1DX Mark ll は撮り鉄 H 氏の元へ ●

 今持っている機材は、

 カメラ: EOS R3
      EOS 5D Mark lV (以下 5D4)
 レンズ: RF 70-200mm F2.8L IS USM
      RF 24mm F1.8 MACRO STM
      EF 50mm F1.8 STM
      EF 16-35mm F4L IS USM
       他に借用中の SIGMA Art シリーズ 14mm F1.8 と 50mm F1.4


 なので、世間に多々生息するカメラ・ヲタから見たら、まだまだ沼のほとりで眺めているという感じですね.

 ただ、仕事している間にできるだけミラーレス化を図ろうと思っているので、お小遣い貯めるのに結構必死.
 まぁ貯まったと思うと散財の繰り返しで、実際には預金残高が上がったり下がったりの繰り返しですが.

 ミラーレス化にあたっての問題は、 5D4 をどうするか・・・・
 性能的には十分すぎるカメラですが、当初は EOS RP の後継機が出たら下取りに出して買い替えて完全 RF マウント移行するつもりでした.
 ところがその後継機と言われる EOS R8 があまりにも方外なお値段.
 とても更新できませんでした.


 そこで 5D4 の有効利用をちょっと考えた時、街撮り専用機として残そうかと.
 それも撮るという行為を楽しむことにしようかと ・・・・・・ 何を血迷ったのか、そんな危険なことを思いつき、だったらいっそオールド・レンズでマニュアル・フォーカスしちゃおうか.

 沼に片足入れて水温確認ですね.



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 ● shige 君所有の RICOH GXR + Distagon T* 2.8/28 AEJ ●
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 ● shige 君による作例 (f2.8) : モデル ドキンちゃん ●

 そうなると shige 君ではありませんが Carl Zeiss という名前が頭の中にムクムク.

 以前 50 mm 単焦点購入を検討していた際、 Milvus も候補の一つに入れてはみましたが、あの時は実用性優先だったので、マニュアル・フォーカスの Milvus は早々に候補から外れてしまいました.
 ちなみにその時の 50 mm 単焦点は、SIGMA の F1.4 をお借りすることになったので購入には至りませんでした.

 今回は実用性というよりは、撮るという行為を楽しむことが目的のレンズなので、マニュアル全然 OK 、オールドの味わい全然 OK なのです.


 ターゲットは焦点距離 24mm 〜 35mm の広角レンズ.
 ミーハーなので、見かけはいかにもオールドって感じで、できればシルバーなのがいい.
 価格的には 40,000 円くらいなんだが、いろいろ見ていくとこれが絞れそうで絞れない.



distagon25mmf2803
 ● CONTAX Distagon T* 2.8/25 ●
 
 と言っても、今までオールドレンズなんて全く興味なかったので、正直さっぱりわかりません.
 わからないなりにネットでいろいろ調べると ・・・・・・・ 深い沼がありました.

 焦点距離から使えそうなものをいろいろ調べてみると、 CONTAX Distagon 25mm あたりがよさそうです.
 焦点距離もボクの望むものとピッタリ.
 オールドレンズと言っても、あまりにピーキーなものはちょっと無理なので、少し古さを残しつつ、描写がいいのが欲しいので、そういった意味でもよさそうです.

 ただ AEJ とか、AEG とか、 MM って ・・・・ ???
 いろいろ調べてその意味が理解できました、ここまででも十分深いです.

 このレンズは中古市場でも球数が結構あるし、価格的にも 40,000 円くらいで程度の良さそうなものを見つけられそうです.



Biogon 28mm f2.8
 ● CONTAX Carl Zeiss Biogon 28mm f/2.8 Y/C ●

 そんなことを shige 君に話したら、彼から紹介されたのが上の Biogon 28mm .
 シルバーのスタイルが、まさにボク好み.

 ネットで作例などもいろいろ観てみましたが、このレンズも十分いい感じです.
 ただ、このレンズは後玉が伸びているタイプなのでで、一眼レフのミラー部に干渉する可能性が大.

 ミラーレス機だったら使えそうですが、 5D4 はちょっとダメそうです.


 さらに「極楽堂」 なる CONTAX 専門のお店まで教えていただきました.
 さすがはるか前から沼に浸かっている shige 君だけあります.

 足の引っ張り方が小洒落てます (笑)



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 ● レイクォール CY-EOS マウント・アダプター ●

 これらのオールドレンズは、キヤノンの EF マウントではないのでマウントアダプターは不可欠.
 マウントアダプターは海外性もいくつか発売されています.
 ものによってはカメラを傷つけてしまう危険もあるようなので、そうなるとやっぱり国産の信頼性.
 ということで レイクォール を第一選択.

 ちょうど マップカメラ に程度のよさそうな CONTAX Distagon 2.8/25 と CY-EOS マウントアダプターがあったので、これを買えばこのミッション完了 !!



 ・・・・ のはずだったのですが、 レイクォール のホームページをよく見てみると、 CY-EOS マウントアダプターの適合に 5D4 の記載がないんです.
 全体の説明を読んでいくと、他の対象機種でも絞りレバーと横ガードがカメラ本体のミラーボックスと干渉する危険があるから注意というようなことが書かれています.


 それでもと思い マップカメラ にそのあたりのことを電話で聞いたところ、間違ったこと言うといけないからとわざわざメーカーに確認してくれました ・・・・・・ このあたりの対応はさすがです、地方に住んでるのでこういうのがとてもありがたい.

 ボクの中で マップカメラ の株が急上昇です.



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 結論から言うと、予想通りツメの部分が接触する可能性があるのでやめたほうがいいというメーカーからの回答でした.
 ガ〜〜〜〜〜〜〜〜〜ン


 でも購入する前にわかっただけでもラッキーでした.

 そこで海外のマウントアダプターにするという選択肢がボクにはないので、このレンズはきっぱり断念.

 振出しに戻りました.





 shige 君にそんな経過を話したところ、「だったらいっそのこと COSINA はどうですか、 EF マウントのレンズ出してますから ・・・・」
 それまでは コンタックス という部分にも拘っていたのですが、 COSINA だったらマウントアダプター挟む必要もない.



2-35 ZE
 ● Distagon T* 2/35 ZE ●

 そこで目についたのが Distagon T* 2/35 ZE .
 希望の焦点距離ギリギリですが、まぁ 35 mm 単焦点は持っていないので有りかな.
 ただ絞りリングがないんですよね、そこがちょっと見オールドっぽくない.
 おまけに樽みたいなスタイルが、自分を見ているようでちょっと嫌なのだが.


 F1.4 もあるようですが、本体が大きくなってしまうし、なにより金額が全然違いますので F2 のこちらあたりが対象になります.
 これでも当初の予算よりちょっとオーバーしてしまいますが、国産マウントアダプターを同時購入すると思うと、まぁ許容範囲内といったところでしょうか.



2-28 ze
 ● Distagon T* 2/28 ZE ●

 このレンズのラインナップには 28mm もあり、焦点距離的には絶対この長さがいいのですが、ネットでいろいろ調べてみると、 35mm の方がなんとなく評価が良さそうなので、こちらは第二選択候補に.


 Distagon T* 2/35 ZE は大手カメラ店の中古リストでも数が少ないので、良さそうなものが出てくるまで待つしかないかな.


 それではこれで決定 !!



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 と思ったのですが、ここで終わらないのが沼たる所以.



Milvus 2-35
 ● Carl Zeiss Milvus 35mm F2 ZE ●

 いろいろ調べていくうちに、 Distagon の後継機と言われているのが前述の Milvus ってことを知りました.

 おまけに Milvus の方は小型軽量化されてます.
 10 年以上前に発売されていますが、いまだに現行モデル.
 オールドレンズではないし、見た目もまんま今のレンズをさらに進化させたって感じの独特なフォルムです.
 しかし、クラシック感はないもののマウント部の青いシーリングゴムがステキに誘惑してます.
 レンズフードの青いマークも夜のネオンのようで ・・・・


 次第に街歩きには小型軽量は正義だ、なんて思い始めてます.
 そうだよね、現行品でも Zeiss は Zeiss .
 マニュアルフォーカスでじっくり構図を切り取るという本来の目的からは逸脱してないしね.

 これだったら Planar をこよなく愛する shige 君も納得ではないでしょうか.




 これが本当に最終的な決定です ・・・・・ 今のところ.

 なんか 2 年前に 50mm 検討した時と同じで、結局は Milvus という振出しに戻ったという感じですね (笑)



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 ● CP+2023 COSINA ●



 映画だったらここで延々とエンドロールが流れます.

 そして最後の最後にカットが入り、 EOS R か EOS RP の安い中古を見つけ、またオールドレンズを探している光景が写るかもしれません.


 怖いですねぇ ・・・・・・


 この底なし沼からは逃げれそうもないです.



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