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 先週末はお天気が今ひとつでした.
 特に土曜日は午後から雨降りで気温もかなり低くなりました.
 日曜日も午前中は曇り空 ・・・・・・・

 ところが昼近くになると青空が出てきたので、慌てて昼ご飯をかっ込んで、カメラを持っていつもの 池の平湿原 へ.

 30 分後には駐車場に着いてました.



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 駐車場に着いた時はまだ曇り空でしたが、少し歩くと青空で一気に暖かくなります.
 その後は曇ったり、日がのぞいたり、ガスったりとまさに山のお天気.
 体感気温も上がったり下がったり.


 次の休日の火曜日がいろいろ予定が入ってしまったので、ちょっと無理して行ってきましたが、雨上がりの高原もいいものです.

 ガスったりして湿気もかなり高かったので、途中広角レンズの交換はなしで RF 70-200mm F2.8L IS USM だけで撮ってみました.



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 さてさて、今日もジャズいきます.
 5 月に入ってからの記事はすべてジャズばかりで、ちょっと原点回帰.

 まぁ特にどこかに出かけるわけでもないので、特に話題がないと言えばそれまでです (笑)





Modern Art 01






  " Modern Art / Art Pepper "





  1 Blues In
       (Art Pepper) ・・・・ 6:01
  2 Bewitched
       (R.Rodgers-L.Hart) ・・・・ 4:26
  3 When You're Smiling
       (L.Shay-M.Fisher-J.Goodwin) ・・・・ 4:51
  4 Cool Bunny
       (Art Pepper) ・・・・ 4:13
  5 Dianne's Dilemma
       (Art Pepper) ・・・・ 3:48
  6 Stompin' at the Savoy
       (E.Sampson-C.Webb-B.Goodman-A.Razaf) ・・・・ 5:04
  7 What Is This Thing Called Love?
       (Cole Porter) ・・・・ 6:04
  8 Blues Out
       (Art Pepper) ・・・・ 4:46





  Art Pepper (as), Russ Freeman (p),
  Ben Tucker (b), Chuck Flores (ds)

  # 1. 2. 6 - 8 : Recorded on December 28, 1956.
  # 3 - 5 : Recorded on January 14, 1957.
  Recorded at Radio Recorders and Master Recorders, LA.





 1956 年、刑務所から出所して吹き込まれたアルバムです.
 このアルバムはなかなか再販されず、幻の名盤と言われていました.

 CD 化の際に、未発表テイクを入れたコンプリート盤が発売されましたが、ボクの持っているのはオリジナル盤と同じ構成です.





 Modern Art002


 この人もねぇ、麻薬にドップリのお方.
 ミュージシャンが麻薬やアルコールなどに走る場合、使うことによって演奏が良くなると思い込んでる人も多いようです.
 ただ実際には本人がそんな勘違いしているだけで、ほとんどの演奏はろくでもないものばかり ・・・・ と、どこかで 小川隆夫 氏が書いてました.

 でも、一部のコレクターなどはそんな普通の演奏でないものに希少価値を見出したりしてるところもあったりするから、その辺が面白いところでもありますが.


 このアルバムはさすがに出所直後の演奏なので、正常な状態での録音だったと思いたい.
 真実はどうであれ、このアルバムの演奏は素晴らしいのは間違いないです.




Art Pepper 0013


 このアルバムが録音されたのは Intro Records という、当時あった Aladdin Records 傘下の子会社レーベルの一つです.
 Intro では計 4 枚のアルバムが制作されていますが、そのうちの 2 枚が Lester Young の既出の演奏をまとめたもので、きちんと録音されたものはたった 2 枚だけでそのうちの一枚が今日のアルバム.
 多くの弱小レーベル同様、 Intro も短命で終わってしまいました.

 それ故か、このアルバムはずっと長い間幻の名盤とされ、 Intro という名前もジャズファンの記憶にいつまでも残るようになりました.
 それだけでも大したものですね.


 Intro の親会社でもある Aladdin は、ジャズに限らず R&B やロックなどのアルバムも制作していました.
 傘下には Jazz West 、 Score 、 7-11 、 Ultra などの小レーベルがありました.
 ちなみに、 Jazz West からは "The Return of Art Pepper" (1955) も録音されています.
 そんな Aladdin 自体も 1961 年に Imperial Records 売却され、さらに Imperial Records は 1963 年 Liberty Records に買収されました.
 その Liberty Records も 1979 年に Capitol Records に買収されてしまいました.




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 "The Return of Art Pepper / The Complete Aladdin Recordings Vol 1"
 "Modern Art / The Complete Aladdin Recordings Vol 2"

 という 2 枚の CD がありますが、この 2 枚が Blue Note から出てるんですね.
 どうして Blue Note からこんなアルバム出てるのは、前は不思議でしたが、前述のような買収があったことを知ってようやく納得.


 そして上の 2 枚は Jazz West と Intro という違うレーベルなのに、なぜ Aladdin の Vol 1 & 2 となっているのかも、ようやく納得できました.

 ほとんど同じ時期の録音なのに、どうして同じレーベルで録音しなかったのかはいまだに謎です.
 どこかの CD でそんなこともしっかり解説されているかもしれません.




Ben Tucker 002
 ● Ben Tucker ●

 Ben Tucker のベースをバックのデュオ演奏 "Blues In" から始まり、最後も二人の演奏 "Blues Out" で閉じるこのアルバムは、まさに名盤と言ってもいいでしょう.
 とにかく 1 曲目のアカペラのようなアルト演奏が、すごい.


 続く "Bewitched (Bothered and Bewildered)" がまたいいんだな.
 この有名なスタンダードは、 1940 年の "Pal Joey" のために書かれた曲で、あの Rodgers and Hart が作曲作詞しています.
 多くのミュージシャンたちの名演がたくさんあります.
 変わり種は Rod Stewart and Cher のカバーで、これは結構ヒットしました.

 少し前には Tony Bennett と Lady Gaga が共演した "Cheek To Cheek" にも、ボーナストラックとして入っていました.




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 ● Russ Freeman ●

 アナログ盤聴いていた頃は、 Art Pepper の Contemporary 盤ほとんど集めました.
 彼の演奏が好きだったこともありますが、一番の理由は、当時 1,500 円 ・・・・ 1,300 円だったか忘れましたが、この価格の安さですね.
 さらにこれが何割引かで、ジャズ屋でまとめて購入できたから結構まとめて買ったりしてました.


 ただこのアルバムは、後年 CD が発売されてから買ったと思います.

 幻の名盤という名前通り、とても素敵なアルバムです.



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