最近はかなり違うほうにイッちゃっているので、少し頭を冷ます意味でちょっと Jazz です (一応例の物語の続きはできているんだけれど、考えるところがありまして・・・・・) .
H 女史、お待たせしてゴメン.
昔は日本の Jazz も採算抜きでいろいろなアルバム製作していました.そんなメーカーの中で一番有名な (好きだった) のが、TBM (Three Blind Mice) す.
当時の若手を中心に、ミュージシャンのかなり意見を自由に取り入れてアルバム作りしていたような気がします.

そんな中で一押しが、 "Moon Ray / 大友義雄" です.
ベースに続いての 8 小節聴いただけで、もうメロメロになってしまうほど 泣き のアルトです.
独特のタメなんかもう、クーーッときてしまいます.
バックは 山本剛 (p) 、川端民生 (b) 、オージェス倉田 (ds) .
ボクはこのアルバムでた直後、彼のライブでこの曲を聴いたんだけれど、とっても良かった (表現最悪、月並みの褒め言葉 !! うまく言葉にできないくらい 「いい」 という意味です) .
この頃の特に管楽器奏者のほとんどがモードや、クロスオーバー、フージョンといった波に乗っていったのに、少なくてもこのアルバムは本当にストレートなジャズが詰められています.
特にミディアムテンポの曲で見せる、歌心 ・・・・・・・ クールです!
アナログ LP を手放した後、ようやく手に入れた CD 盤は手に持っただけでもにやけてしまいます.
ジャケットもすごくいい.
そして TBM を語る上で欠かせないのが、プロデューサーの 藤井武 氏でしょう.
TBM のアルバムはすべて彼の音といっても過言ではないでしょう.
TBM のいくつもの名盤は、彼のプロデューサーとしての確かさの上になっているものです.
そんな TBM だけれど、 2 年前に完全に発売を停止しました.
ボクは発売中止寸前、直接 TBM に申し込んで 10 数枚買ったのですが、そのときにメールで藤井さんから 「長い間ありがとうございました」 という言葉 ・・・・・・・
「こちらこそ長い間ありがとう」 って、胸が熱くなりました.
こんな名盤がこれから買うことができないのはほんとうに残念なことです (一部のアルバムは最近違う販売経路から発売になっているようです) .
当時は他のアルバムに比べて、値段が高かったので我々金のない若造にはちょっと欲しくても手が出なかったのも事実 ・・・・・・・ だって、コーヒー 1 杯で 5 時間とか平気でジャズ屋にいるんだから.

これ聴いていて思ったんだけれど、こういった "泣き" や、独特の "歌心" 、そして "間" といったものが、日本人の心 (っていうか、ボクの心の隙間) にぐっと来るような気がします.
ボクの大好きな Ronnie も、特にライブではこういったものを兼ね備えているから、観客の心グッとさせちゃいます.
そういえば H 女史からいただいた ウラジミール・シャフラノフ ・・・・・・ 澤野工房 はまだ頑張っているよね.
上質なジャズだって、結局ビジネスにならないと消えていってしまうんだよね.
ほんと ・・・・・ 寂しい.