ウォン・カーウァイ がまた増えました
こうなると作品の良しあしよりというよりも、 パブロフの犬 的な感じ.
とりあえず買おう ・・・・・・ だな (笑)
ただ、どうしてもダメな映画もあったりします.
それが一般的には評価の高い "ブエノスアイレス" !!
ダメよ〜 ダメダメ ! なのです.
これはボクにとってはキツイなぁ ・・・・・・・
冒頭からキツすぎるぜっ.
"ブロークバック・マウンテン" はキツイ場面もあったものの、そこに映し出される風景のキレイさなどで結構好きな映画の一本でしたが、 "ブエノスアイレス" はダメだなぁ.
いいところもたくさんあるんだけれど ・・・・・・・・
・・・・・・・・ やっぱりキツイなぁ.
そんな ウォン・カーウァイ の作品ではなく、昨年の話題作です.
非常に評価の高い作品で、昨年いろいろな映画賞を獲得しています.
昨年末購入し、何度か観た映画です.
"バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)"
監督 : アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
脚本 : アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ 、
ニコラス・ジャコボーン 、 アーマンド・ボー 、
アレクサンダー・ディネラリス・Jr
製作 : アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ 、
アーノン・ミルチャン 、 ジョン・レッシャー 、
ジェームズ・スコッチドポール
製作総指揮 :
クリストファー・ウッドロウ
原題 : Birdman or (The Unexpected Virtue of Ignorance)
出演 : マイケル・キートン (リーガン・トムソン)
エドワード・ノートン (マイク・シャイナー)
エマ・ストーン (サム・トムソン)
ザック・ガリフィアナキス (ジェイク)
エイミー・ライアン (シルヴィア)
ナオミ・ワッツ (レズリー・トルーマン)
アンドレア・ライズボロー (ローラ・オーバーン)
リンゼイ・ダンカン (タビサ・ディッキンソン)
メリット・ウェヴァー (アニー)
ジェレミー・シャーモス (ラルフ)
フランク・リドリー (ミスター・ラス)
ダミアン・ヤング (ガブリエル)
音楽 : アントニオ・サンチェズ
撮影 : エマニュエル・ルベツキ
編集 : ダグラス・クライス 、 スティーヴン・ミリオン
配給 : 20 世紀フォックス映画
日本公開 : 2015 年 4 月 10 日
上映時間 : 119 分
アカデミー賞 : 作品賞 、 監督賞 、 脚本賞 、 撮影賞 受賞
この映画、 アカデミー賞 をはじめ多くの映画賞を獲得した作品だったのでできれば劇場で観たかったのですが、我が地方には当然のようにやってきませんでした.
仕方ないので、昨年末少し安くなってきた Blu-ray を購入.
昨年末 Blu-ray が届き、いつものように自分の部屋でノート PC からディスプレーに映像出力、音声はアンプからスピーカー.
ところが、なぜか画面の一部分がグシャグシャって感じで表示.
それもドラムの音に合わせるかのように ・・・・・・・ いきなりシュールだなぁ.
きっとこういう映像表現なんだと思って観ていたら、すぐに全体がグシャグシャになってまったく映像が観えなくなってしまいました.
さすがにこれはおかしい ・・・・・・・
もしやと思いリビングで再生してみたらキレイに映るではありませんか.
PC の再生ソフトをアップデートしてなかったことが原因でした.
てっきり心理状態を表すためにわざとそんな映像にしてあるとばかり思ってた (笑)
アップデートしたのち再度の鑑賞です.
特にドラムの音がとても効果的でした.
ドラムを担当しているのは メキシコ のジャズドラマー アントニオ・サンチェズ で、この映画で使用される楽曲の作曲もしています.
いろいろな心理状態を音で表しているような感じで、時には観ているほうもうざいと思うくらいの音だったりして.
現実と幻想が行ったり来たりします.
アメリカのショー・ビジネス界を痛烈に皮肉っているような映画.
主演の マイケル・キートン の現実世界とも、微妙にオーバーラップして見えるのは決して気のせいではなさそうです.
写真の男性は レイモンド・カーヴァー で、女性は テス・ギャラガー .
この映画の中で リーガン が脚色、演出、主演している舞台の原作となるのが レイモンド・カーヴァー の短編小説 "愛について語るときに我々の語ること" .
英題では "What We Talk About When We Talk About Love" 、下の写真でもタイトルがわかります.
レイモンド・カーヴァー の作品を翻訳し日本に紹介したのが 村上春樹 .
そういえば、 村上春樹 はアメリカ文学の翻訳家でもあります.
最近では サリンジャー の "フラニーとズーイ" を翻訳しています.
村上春樹 作品を全く持っていないボクにとって、 "フラニーとズーイ" が唯一の 村上春樹 関連の書籍になります.
映画の舞台場面で言葉のやり取りが幾度となく交わされますが、間違いなくボクは苦手な分野だな.
原作もきっとダメそうな気がします.
監督は アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ .
彼の監督作品はそれほど多くはありませんが、今話題の監督の一人ですね.
彼の作品は "21g" 、 "バベル" は観たことがありますが、とにかく重かった.
息が詰まるような重さがあるんだなぁ.
この映画も最初はそんなことをちょっと心配しましたが、そんな重さはなかったものの違う意味でジワジワとくるものがあります.
今年の アカデミー賞 でも "レヴェナント: 蘇えりし者" で大注目.
2 年連続の監督・作品賞 獲得なるでしょうか.
実はこの映画、年末の購入してからすでに 3 回観ています.
そんなに好きな映画ではないはずなのに、なぜか観始めると面白い.
映像もですが、セリフとかもとても面白い.
思わずクスッとしてしまうセリフや映像が至る所にあります.
そしてなんといっても一回の長回しで撮ったような編集が見事ですね.
当然編集でつなげてあるんですが、全然違和感なくシーンが流れていくところは本当にすごいですね.
アカデミー 撮影賞 受賞は納得もの.
登場する人物たちもすごく魅力的です.
主演の マイケル・キートン もいいんだけれど、やっぱり エドワード・ノートン .
かなりハチャメチャな役者バカを演じています.
こういう役者いるんだろうなぁ.
女性陣もいいなぁ、それぞれのいろいろな思いが交錯しています.
"アメイジング・スパイダーマン" の エマ・ストーン はとても可愛かったんだけれど、この映画ではただ可愛いだけではなくいろいろな感情をうまく表現しています.
あの目がいいよね (笑)
そして ナオミ・ワッツ ・・・・・ ブロードウェイ・デビューの レズリー がいいな.
笑える.
とても不思議な映画です.
先にも書いたように、どちらかというとボクの好みの映画とは違う気がする.
ところが、なぜか観たくなる.
そして観始めるとグイグイ引き込まれていきます.
観るたびにいろいろな感動 ・・・・・・ というか、楽しさを発見できます.
この映画、とってもおもしろい映画です.