昨日はアカデミー賞授賞式でした.
 WOWOW で生中継していたようですが、仕事でしたので見ることはできず、インターネットの情報を仕事中にチェックでした.

 すでにいろいろな所に結果がアップされていますが、一応ボクも ・・・・・・ 主だったところを.

 作品賞 : アルゴ
 監督賞 : アン・リー "ライフ・オブ・パイ トラと漂流した 227 日"
 主演男優賞 : ダニエル・デイ=ルイス "リンカーン"
 主演女優賞 : ジェニファー・ローレンス "世界にひとつのプレイブック"
 助演男優賞 : クリストフ・ヴァルツ "ジャンゴ 繋がれざる者"
 助演女優賞 : アン・ハサウェイ "レ・ミゼラブル"
 脚本賞 : "ジャンゴ 繋がれざる者"
 脚色賞 : "アルゴ"
 主題歌賞 : "007 スカイフォール"
 作曲賞 : "ライフ・オブ・パイ トラと漂流した 227 日"
 美術賞 : "リンカーン"
 編集賞 : "アルゴ"
 視覚効果賞 : "ライフ・オブ・パイ トラと漂流した 227 日"
 撮影賞 : "ライフ・オブ・パイ トラと漂流した 227 日"
 音響編集賞 : "ゼロ・ダーク・サーティ" 、 "007 スカイフォール"
 録音賞 : "レ・ミゼラブル"
 メイクアップ&ヘアスタイリング賞 : "レ・ミゼラブル"
 衣装デザイン賞 : "アンナ・カレーニナ"
 外国語映画賞 : "愛、アムール"
 長編ドキュメンタリー映画賞 : "シュガーマン 奇跡に愛された男"
 長編アニメーション賞 : "メリダとおそろしの森" 
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 かなりの混戦模様の中で、終わってみればまぁ順当という感じなのでしょうか.
 "アルゴ" はボクのよく行く映画館にやってこなかったので Blu-ray 予約してありますが、これもまぁ予想通りでしたね.

 "ライフ・オブ・パイ トラと漂流した 227 日" はいくつかの賞を受賞していろいろなところの評判もいいのですが、すでに映画館では回数も少なくなっています.
 どうしようか ・・・・・・・・・ この手の映画は苦手意識があったので観ませんでしたが、これだけ高評価だとねぇ ・・・・

 
 苦手と言えば、 "愛、アムール" もテーマが重いので、きっと映画館で見ることはないでしょうね.
 "世界にひとつのプレイブック" ・・・・・・ ちょっと重めのテーマをラブ・コメディに仕上げてあるようですので、これはできれば映画館で観てみたいかな.



 ボクの大好きな タランティーノ 作品、 "ジャンゴ 繋がれざる者" も二部門受賞.
 久しぶりの西部劇ですね、最近ではほとんど見かけなくなってしまいました.




 じゃあ、家ではもっと古い映画でも観てみます.
 それも マカロニ・ウエスタン と呼ばれるような作品.
 この映画のインパクトもかなりのものでした ・・・・・・・・







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   " ウエスタン "





  監督 : セルジオ・レオーネ
  脚本 : セルジオ・レオーネ 、 セルジオ・ドナティ 、
        ミッキー・ノックス(英語版台詞)
  原案 : ダリオ・アルジェント 、 ベルナルド・ベルトルッチ 、
       セルジオ・レオーネ
  原題 : "Once Upon a Time in the West"
  製作 : フルビオ・モルセッラ
  製作総指揮 : ビーノ・チコーニャ
  出演 : チャールズ・ブロンソン (ハーモニカ)
       クラウディア・カルディナーレ (ジル・マクベイン)
       ヘンリー・フォンダ (フランク)
       ジェイソン・ロバーズ (シャイアン)
       ガブリエル・フェルゼッティ (モートン)
       フランク・ウルフ (ブレット・マクベイン)
       ウディ・ストロード (ストーニー)
       ジャック・イーラム (スネイキー)
  音楽 : エンニオ・モリコーネ
  撮影 : トニーノ・デリ・コリ
  編集 : ニーノ・バラーリ
  配給 : パラマウント映画
  日本公開 : 1969 年 10 月 4 日
           新宿プラザ劇場 オープニング上映作品
  上映時間 : 165 分






 家にあるのは DVD ですが、映像がかなりクリア ・・・・・・ まるで Blu-ray のようです.
 2008 年に発売された 2 枚組の "スペシャル・コレクターズ・エディション" .
 リマスターについてはよくわかりませんが、とにかく綺麗な映像です.


 上映時間 175 分のイタリア版というものもあるようですが、ボクの DVD は 165 分.




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 オープニングの場面から、緊張感ありあり.
 とにかく長いアップの映像や少ないセリフが、逆に緊張感をどんどん高めていきます.
 この 15 分弱のオープニング場面はすごい、ボクの中では西部劇の名シーンの一つ.

 ロング・コートが決まりすぎです.


 ストーリー自体は、こういった西部劇によくあるストーリーで、ともすると過去の同じような映画と同じになってしまいますが、そこは セルジオ・レオーネ ・・・・・・・・・ 超一級の娯楽作品に仕上げています.
 一緒に構想を練ったのが、まだ若かった ダリオ・アルジェント と ベルナルド・ベルトルッチ というんだから、これまたスゴイのです.
 ダリオ・アルジェント は "サスペリア" 等のホラー映画監督として有名ですし、 ベルナルド・ベルトルッチ はボクの大好きな "暗殺の森" や "ラスト・タンゴ・イン・パリ" 、 "ラスト・エンペラー" などの超有名監督です.




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 この映画、とにかくスゴイのが ヘンリー・フォンダ .
 1946 年の "荒野の決闘" で ワイアット・アープ がとっても有名ですが、そんな役とは正反対に、この映画では初めての悪役.
 それも、ハンパではない極悪非道 ・・・・・・・ 笑いながら子供を撃ってしまうような悪役なのです.
 この演技がスゴイ ・・・・・・・ この演技がなければ、きっとこの映画はこんなにも評価されなかったでしょう.

 ところが話が進むにつれ、完全なる悪人にも拘らずどこか彼の気持ちに惹かれてしまったりするんですねぇ ・・・・・・ この辺りの演技はさすがにという感じです.




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 チャールズ・ブロンソン 、
 ジェイソン・ロバーズ 、
 クラウディア・カルディナーレ 、

 みんな一癖も二癖もある連中ばかり.
 どこかしらみんな悪人なのでしょうが、どこか憎み切れない部分があったりして.
 一番したたかで逞しかったのが クラウディア・カルディナーレ かな ・・・・・・・ (笑)

 この映画は、そういった人間的な描写がとてもうまく描かれているんです.
 ただガン・ファイトだけの西部劇とは違います.
 勧善懲悪とも言えない内容ですし ・・・・・・



 "ウエスタン" 、 "夕陽のギャングたち" 、 "ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ" の三作品は、 "ワンス・アポン・ア・タイム三部作" とも言われ、 セルジオ・レオーネ を代表する映画なのです.

 この "ウエスタン" も、アカデミー賞には縁がありませんでしたが、とても素敵な映画で、最近のアカデミー賞受賞作品と見比べてもまったく遜色ありません.

 昔の映画は、素敵な映画がたくさん ・・・・・・・ やっぱり製作費じゃないんですよねぇ.