ジャケ裏の真実

I Remember Clifford

 今週から二週間、ちょっとばかり忙しくなります.
 通常の仕事の他に、会議が今週は 2 回、そして週末はいつもの東京.
 来週も仕事の合間に会議など、など ・・・・・・・・・・

 本業がらみで忙しくなるのは、正直ボクとしては不本意なのでありますが、こればかりは ・・・・・・・ 立場もありますし、本業ですので致し方ありません.
 企業によっては降格権もあるようですが、ボクの職場ではそんなものありません.
 肩書きはまったく必要としていないので、今くらいの忙しさで、今まで通りに暮らせれば幸せなのですがねぇ.

 あと 2 年後には大きな変化が間違いなくやってきそうです.
 それを考えるとちょっとブルーなのですが、先のことを考えても仕方ないので、いつも通りジャズでも流してボ〜〜〜〜ッとします.



 3 年くらい前に一度取り上げたアルバムですが、まったくと言っていいほどデータを記載してないので、再登場です.
 天才トランペッターの代表的な一枚.
 "I Remember Clifford" の決定的 (一般的に言われていますね) 名演が入っているアルバムでもあります.





1557






   " Lee Morgan Vol.3 (BLP-1557) "





  1. Hasaan's Dream ・・・・・ 8:41
  2. Domingo ・・・・・ 9:17
  3. I Remember Clifford ・・・・・ 7:06
  4. Mesabi Chant ・・・・・ 6:08
  5. Tip-Toeing ・・・・・ 6:39
 
  ( All compositions by Benny Golson )





  Lee Morgan (tp), Benny Golson (ts), Gigi Gryce (as.fl),
  Wynton Kelly (p), Paul Chambers (b), Charlie Persip (ds)
  Recorded at RVG Studio, Hackensack, NJ, March 24, 1957.






 CD によっては、 "Tip-Toeing" の別テイクがボーナス・トラックとして入っています.
 ボクの持っている CD は、オリジナル・アナログ盤と同様の 5 曲構成です ・・・・・・・・ いつもは必ずボーナス・トラックの有無を確認して購入しているのですが.
 きっと購入した時に、このアルバムが一番安かったか、ボーナス・トラックの入っているアルバムが手に入らなかったのでしょう.




1557-2

 このアルバム、兎にも角にも "I Remember Clifford" が中心になってしまいます.
 当時 18 歳の若造がこんな演奏をしてしまうのですから ・・・・・・ 何度聴いても本当にすごいですね.
 この曲の演奏はもちろん好きですが、他にボクが好きな演奏は一曲目の "Hasaan's Dream" .
 オリエンタル色のテーマから、 Lee Morgan のちょっと長めのソロが始まりますが、このソロが結構好きだったりします.
 ただこの曲での Gigi Gryce のアルト・ソロは、ちょっとピーキーな感じがして好きじゃないんですがね (笑) .



 このアルバムの曲は、すべて Benny Golson の曲で、アルバムでの編曲もすべて彼が担当しています.
 そう言えば、 Lee Morgan を Art Blakey に紹介し、彼が Jazz Messengers に入るようになったのも Benny Golson の口利きだったようですね.
 Benny Golson って、こういった若手の発掘に関してはかなりの眼力があったようですね ・・・・・ 過去の "ONGAKU ゼミナール" でも幾度となくそんな話が出てきました.




Lee_Morgan

 この写真はクールですね ・・・・・ "Lee Morgan Vol.2 (BLP-1541)" のジャケット写真です.
 この写真は決まりすぎですね.
 まだ 10 代ですが、どこか自信に溢れています.
 これだったら絶対に女性にもてるはずです ・・・・・ それもきっと、年上の女性にもてたんじゃないでしょうか.
 1972 年 2 月 18 日、愛人に拳銃で撃たれ、死亡したのも ・・・・・・ なにかわかるような気がします.


 Miles Davis のことだったら、 "マイルス・デイヴィスの真実 (平凡社)" 、

 Blue Note の1500番台だったら 、 "ザ・ブルーノート、ジャケ裏の真実 (1500番台ライナーノーツ全解読)" ・・・・・

 両方ともに 小川隆夫 氏の著書 ・・・・・・・ 結構、 PR しているな.


 Clifford Brown や "I Remember Clifford" については、この "ジャケ裏の真実" の "1556 Lee Morgan Vol.3" と "1526 Clifford Brown Memorial Album" を読んでいただいた方が、ボクのへなちょこ解説よりも何億倍もわかりやすいでしょうね.

 そして、このアルバムの "I Remember Clifford" でもかけながら読んでいただくと、この演奏が涙が出るくらい素敵に聴こえるはずです.







 今月末は、最後の最後の (ちょこちょこ、小分けしながら消化しています) 夏休み ・・・・・
 と言っても、今年の夏休みはその前後に仕事が舞い込んできたりして、連休らしい連休なし ・・・・・ 涙.
 最後の夏休みも いつもの講習会 なので、とても夏休みとは ・・・・・・・ 苦笑.
 それでも、最後らしくちょっと 代官山 のお散歩でもしてこようかと考えています.




 そういえば最初の夏休み、こんな素敵なとこにもいっていました.
 何かずっと前のような気がしますが、ほんの 2 カ月前のことでした.




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 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 夏は、ほんとうに短いですね.

Leapin' And Lopin' じゃない、春の一日

 寒い日です・・・・・小雨混じり
 一昨日、昨日と春らしいお天気だったのが一変してしまいました.






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  "Leapin' And Lopin' / Sonny Clark"




  1. Somethin' Special
  2. Deep In A Dream
  3. Melody For C
  4. Eric Walks
  5. Voodoo
  6. Midnight Mambo
  *7. Zellmar's Delight (bonus-tk)
  *8. Melody For C (alt-tk,bonus-tk)




 Tommy Turrentine (tp), Charlie Rouse (ts), Sonny Clark (p),
 Butch Warren (b), Billy Higgins (ds), Ike Quebec (ts: #2only)
 Recorded at RVG Studio, Englewood Cliffs, NJ, November 13, 1961.






 とてもアルバム・タイトルのような一日ではありませんが、気分転換に.
 Sonny Clark の好きなところは、少しスローな曲でみせるちょっと独特な間の取り方かな ・・・・
 なんて、いかにも "わかっているよ!" 的なことを書いてしまいましたが、よくわかっていませんので.
 結構 Blue Note にはリーダー作品以外のものがあって、 「このピアノだれっ?」 って感じでアルバムを見てみると Sonny Clark ということがかなりあります.
 いろいろな人とやっていますよね.

 Charlie Rouse もよくわからないです.
 「おっ、いいじゃん、このテナー」 なんて思って聴いていると、突然変な音出したりして.
 一曲目 "Somethin' Special" でもアーシーないい感じで入ってきて、いいなーと思っていると最後の部分で "ピーッ、ピーッ" って感じで吹いちゃって ・・・・ ボクはこういったところがダメなのです.
 Rollins の "ブオーッ" という感じに似ていますね.




4091-2

 2 曲目だけ Ike Quebec が入って Quartet 演奏になりますが、こういった曲を吹かせると、いいですね.
 これでもかというくらい、臭さがあります.
 数フレーズ聴いただけで、嫌んなっちゃうくらい Blue で earthy な世界にドップリ引き込まれてしまいます.

 決して派手なアルバムではありませんが、たまに聴いてみるといいアルバムだと再認識させられます.
 この録音の 1 年 2 カ月後、Sonny Clark は薬物 overdose による心臓病が原因で 31 歳という若さで亡くなっています.


 ・・・・・ 珍しく、一般常識的なウンチクを.





 こんなどんよりしたお天気ですが、一つだけ心の中のモヤモヤが晴れたことがありました.
 "いつもの小川さん" の著書に "ジャケ裏の真実" があり、この本は Blue Note の 1500番台と 4000番台の 2 冊にわかれて発売されています.
 すでにボクのブログに何回も登場しているボクにとって数少ない情報源の一つでもあります.
 この 2 冊は出版社が違うため、現在は 4000番台が購入できないようです.




jacket005

 昨夜この 1500番台の epilogue を読んで、ようやく今までのモヤモヤしたものがなくなりました.
 4000番台の epilogue はすでに読んでいたのですが、なぜか 1500番台の最後の部分はまだ読んでいませんでした.
 そこには、どうして完訳本ではないのか・・・ということがきちんと書かれていました.



 なるほどねー ・・・・・・・



 ようやく理解しましたよ "いつもの小川さん" !



 おまけに、こういったアルバムに後日書かれているライナーノーツに対して、常々ボクが思っていることに近いことも書かれていました.
 オリジナルのライナーノーツはその時の進行形ですが、再発売などの時に書かれるライナーノーツはすでに過去完了した状態で書かれているんですよね.
 ボクはそういったものがあまり好きじゃありません.
 だって結果が分かっているものについて、あれこれ書いてもなにか面白くないじゃないですか.
 否定している訳じゃありませんよ、ボクはいらないというだけ.
 だから日本語のライナーノーツってほとんど読まないし、価格の安い International 盤に行ってしまいます.
 "いつもの小川さん" を知らなかったのも、そんな所以でしょう.


 ボクは、当時のリアルタイムなライナーノーツが読みたかったんですよね.
 そうすると 「当時はこんなだったんだ」 というようなことが見えてくるんですよね.
 それと全く同じようなことがこの本の最後にも書かれていました.


 ただ最近は大人になったせいか、こういった情報もとりあえず入れてみようかというような感じになっています.
 多くは必要ありませんが、こういった情報で楽しむのも有りかな、なんて思ってもいます.



 しかし ・・・・・・
 昨日のジャケット写真、かなりインパクトあるなー ・・・・・・・・ しみじみ

いつもの小川さん & Ruth Mason

 慌ただしい年度末から新年度への移行時期 ・・・・・・
 ようやくの休日です ・・・・・ でも明日はちょっとばかりお仕事.
 なので、今日は以前からやらなくちゃと思っていた作業を少しばかり片付けて、あとはうだうだ・・・・・・
 夕方からは、ゆっくりブログ更新しようと思っていたのですが、ふと見た WOWOW の映画 「少年メリケンサック」 、見始めたら最後まで見てしまいました.



 結局いつもと同じような時間に、ブログ更新になってしまいました.






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  "Moods / The three Sounds"




  1. Love For Sale
  2. Things Ain't What They Used To Be
  3. On Green Dolphin Street
  4. Loose Walk
  5. Li'l Darlin'
  6. I'm Beginning To See The Light
  7. Tammy's Breeze
  8. Sandu




  Gene Harris (p), Andrew Simpkins (b), Bill Dowdy (ds)
  Recorded at RVG Studio, Englewood Cliffs, NJ, June 28, 1960.






 The Three Sounds は、昔ジャズ屋に入り浸っていた頃には、多分、まったく聴かなかったような気がします.
 もし聴いていたとしても、まったくといっていいほど、記憶に残っていません.
 少なくても、かかっていればこのジャケットは憶えていてもいいはずです.
 そのくらいこのジャケットは、ボクの Blue Note のイメージからすると、特出しています・・・・"大嫌い" という意味です(笑)




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 今日は、昼間少し時間が空いたので "いつもの小川さん" が書いた "ジャケ裏の真実" を久しぶりにめくってみました.
 こういった本は、何回も同じところを読んでいるような気がします.
 ざーーーっと読んでも、多くは記憶に残らないので、また読み返す ・・・・ そうすると、ここ、読んだよねっていう感じで記憶が蘇ります.
 結果的に、同じ本の、同じ場所を何回も読んでいます.


 話が逸れますが、この 4000 番台の書籍は、出版社のいろいろな問題で現在は購入できないようです.
 そういう意味ではいいタイミングで購入したことになります、人生での出会いと一緒で、タイミングですね.

 この本の副題に 「ライナーノーツ全解読」と書かれていますが、この表現はどうなんでしょう?
 ボクはこれを見たときに、全文が訳されているものと思い 1500 番台と 4000 番台の両方を、ネット購入しました.
 そうしたら、一部の記載であとは著者のお話がいろいろ ・・・・・ 結果的にはこれが "いつもの小川さん" との出会いでもあったので、それはそれで結果オーライでしたが.
 せめて "ジャケ裏の真実 4000 番台 ライナーノーツから聴く Blue Note" とでも書いてあると、うーーんなるほどと思えたのですが・・・・まぁ、本自体を否定している訳では決してありませんので.


 話を The Three Sounds に戻しましょう・・・・
 ボクがジャズ屋で "シリアスなジャズ・ファン" を気取って聴いていた頃って、このグループの評価はきっと低かったに違いありません.
 だって、その頃のジャーナルなどにも、名前を見た記憶があまりありません.
 さりげなく聴ける、軽く聴ける ・・・ なんて、 Modern Jazz じゃない !!
 バップ、ハード・バップ、新主流派こそがジャズ !!!!
 なんというような数式が、こういったジャズ喫茶などでは君臨していたような気がします.

 あれからウン十年たって、初めて The Three Sounds のアルバムを聴いてみると・・・・いいじゃん、これも.
 実はそんなボクが感じたことと同じようなことが、"ジャケ裏の真実" p.67 に書かれています.
 でもそれは、このアルバムのところではなく "Good Deal" のところです.
 ライナーノーツの訳文で、一般レヴューアーの話として、
 「最初は気持ちのいいバックグラウンド・ミュージックを聴いているような感じだが、気がつくと、耳を傾け、ピアノ、ドラムス、ベースのソロとインタープレイでなにが起こっているのかに気を注いでいる自分を発見する」

 本の中で "いつもの小川さん" がうまい表現といっていますが、本当にその通り.
 ボクも、このレヴューアーと全く同じ聴き方をして、同じことを思っていました.
 最初はかるーーーーく聴き流しているのですが、知らず知らずのうちに聴き入ってしまいます.
 そんな不思議なグループでもあります・・・・
 でもなぜか日本では最近までほとんど注目もされないような存在.


 思うに、これってきっと、日本人的なジャズの聴き方をしてきたからでしょうね.
 ジャズ=こうあるべきもの!というような聴き方をしている日本人はきっと多いはずですし、ボク自身も以前は典型的なこんな偏った聴き方でした.
 でも、この聴き方が決して絶対悪ではないと思います.
 ただ、最近になって "来る者拒まず" 的な聴き方をしてみると、今までの聴き方が物凄くもったいなかったようにも思えてしまいます.

 "いつもの小川さん" も、ONGAKU ゼミナールや自身のブログでよく、「こういった軽いものもいいですよね、シリアスなものはもう十分聴いてきましたから・・・」といったようなことを言っています.
 ボクは彼とはとても比較対象にならないほど、聴いている数は少ないのですが、それでも「軽くたっていいじゃん」というような気持ちになってきましたし、そういう演奏を聴いても十分に楽しめてしまいます.
 だから Blue Note を片っ端から聴いてみようなんていう気持ちも起きてきました.

 The Three Sounds に出会いました、
 Fred Jackson に恋しました、
 Baby Face Willette に唸らされました、
 Horace Parlan にシビレました、
 そして、
 Tina Brooks の虜になりました・・・・・


 とりあえず、今は Blue Note だけあれば十分かもしれません



 でも浮気性なので・・・・・いつも隣の彼女が綺麗に見えてしまいますが・・・・・ 
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la_belle_epoque

 ジャズ・アルバムの紹介を中心に始めたブログでしたので、こんなタイトル付けていますが、最近では完全に写真やカメラの話題が中心になっています.

 最近になって 沼 という場所にハマっていることに気が付き、脱出のためもがき苦しんでいます。
 金銭感覚も社会通念上の常識とはどんどん離れていってるようですが・・・・・・

 いつもおいでいただく皆様に、感謝です。

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