セルゲイ・ボンダルチュク

ナポレオン

  ・ ・ ・ ・ ・ ・



 7 日の夜から 8 日にかけて雪が降り、家の周りも朝は真っ白.



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 ● 2024. 1. 8. 7:20 ●

 能登半島を中心とした被災地では、いまだに救助活動が続いており全く歓迎されない雪ですが、ボクらの地元スキー場にとってはようやくと言った感じです.
 スキー場もこのまま雪が降らないような異常事態になると、本当に死活問題です.



  ・ ・ ・ ・ ・ ・



 今日は昨年末からの続きで、映画のこと書きましょう.



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 年末立て続けに映画館での鑑賞した中の一本が "ナポレオン" .
 上映終了前日のレイトショーでした.

 あっという間にレイトショーのみの上映になり、上映も早めに終了だったので、誰もいないと思っていたのに 10 人以上いたのにはちょっとびっくり.

 斜め後ろに外国人三人組がいて、予告編の間中ペチャクチャ喋っていてどうなるかと思いましたが、本編始まったら静かになったのでヤレヤレでした.




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  " ナポレオン "




  監督: リドリー・スコット
  脚本: デヴィッド・スカルパ 、 リドリー・スコット
  製作: リドリー・スコット 、 ケヴィン・J・ウォルシュ 、 マーク・ハッファム 、
       ホアキン・フェニックス
  製作総指揮: レイモンド・カーク 、 エイダン・エリオット 、 マイケル・プラス
  出演: ホアキン・フェニックス (ナポレオン・ボナパルト)
       ヴァネッサ・カービー (ジョゼフィーヌ・ド・ボアルネ)
       タハール・ラヒム (ポール・バラス)
       リュディヴィーヌ・サニエ (テレーズ・カバリュス)
       ベン・マイルズ (アルマン・ド・コランクール)
       シニード・キューザック (マリア・レティツィア・ボナパルト)
       ルパート・エヴェレット (アーサー・ウェルズリー)
       ユセフ・カーコア (ルイ=ニコラ・ダヴー)
       マーク・ボナー (ジャン=アンドシュ・ジュノー)
       イアン・マクニース (ルイ18世)
       キャサリン・ウォーカー (マリー・アントワネット)
  音楽: マーティン・フィップス
  撮影: ダリウス・ウォルスキー
  編集: クレア・シンプソン
  製作会社: アップル・スタジオ 、 スコット・フリー・プロダクションズ
  配給: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
  日本公開: 2023 年 12 月 1 日
  上映時間: 158 分





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 ナポレオン 関連映画ってついつい観たくなるのでいろいろ観ましたし、セル版も何本か持ってます.
 家にある ナポレオン 関連映画はこの三本.
 実はもう一本、ソ連版 "戦争と平和" 持ってますが、少し前に片付けした時にもう観ることないだろうと思いどこか奥の方に整理してしまいました.
 今回写真撮ろうと探したんだけれど見当たらない、どこにしまったのか行方不明中.

 "戦争と平和" はハリウッド版も持っていますが、ソ連版のほうは四部構成で約 7 時間という途方もない大作.
 特に 1812 年の ボロジノの戦い を再現した戦闘場面に至っては、約 12 万 5000 人の軍隊を動員し、その場面だけでも約 2 年の歳月で撮影されたというんだから呆れちゃうくらいスゴイ.
 今までで一番制作費のかかった映画とされていますが、この映画は当時のソ連政府の全面バックアップがあったので、予算的にも好きなことやれたようです.

 この DVD ですが、とにかく映像が悪いし、やたら長いし ・・・・ まるで修行のようで、かなり観るのが苦痛でした.
 そんなだから、もう観ることはないと思いどこかの奥に片付けた次第.

 現在は 4K レストア版の Blu-ray で比べ物にならないくらいの画質で観ることができるようです.



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 そして大作と言えば 1927 年 アベル・ガンス 監督作品 "ナポレオン" でしょう. 
 こちらのオリジナルは、なんと 12 時間、それも ナポレオン のイタリア遠征までで.

 このオリジナルテープは散り散りになってしまい、 1982 年に フランシス・フォード・コッポラ が世界中探してかき集めたものを約 4 時間の作品にしました.
 そこに父親の カーマイン・コッポラ が楽曲をつけて、オーケストラ演奏付きの上映.


 日本での上映は 1982 年に二回のプレミア上映、翌年 東京・大阪・名古屋・福岡・札幌 で上映されました.
 ボクが観たのは 2 月 5 日 (土) の 日本武道館 、 カーマイン・コッポラ 指揮 (だったのですが、あまり記憶にない) 新日本フィルハーモニー交響楽団 による演奏でした.
 終盤の トリプルエクラン の感動は、実際に観た人でなければわかないと思います.
 写真のような DVD で観たとしても、ぜんぜん違うんだなぁ.
 
 当時 8,000 円もしましたが、映像付きのオーケストラ演奏聴きにいったと思えば安いもの ・・・・ というか、この機会逃せば絶対観れないだろうと思い行ってきました.
 今になればとても貴重な体験です.

 その後レストアされた Blu-ray も発売されましたが、今では廃盤のようです.



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 それと 1970 年に制作された "ワーテルロー" .

 この "ワーテルロー" はソ連版 "戦争と平和" の監督 セルゲイ・ボンダルチュク が監督しましたが、 イタリア と ソ連 の共同制作でした.
 メインキャストはハリウッド俳優が参加しているので、ナポレオンも英語話してます.
 それでも、この ロッド・スタイガー の演じたナポレオンをはじめ、対する 英国 の ウェリントン公 を演じた クリストファー・プラマー も良かったし、その他のキャストもとてもよかった.

 この映画も、撮影には当時のソ連軍が全面協力したので、英・独・蘭仏合わせて総勢 20 万の大軍が激突したという戦いを、合成などを使わずに再現しています.
 さすが セルゲイ・ボンダルチュク という感じです ・・・・・ どんだけ、金使ってるんだ (笑)


 今回の リドリー・スコット 版の中でも、 "ワーテルロー" と似たような場面があったように思います.



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 さて今回の "ナポレオン"

 戦闘場面も迫力あります、映像も独特の雰囲気で光の入り方なんかもすごくいいし、衣装もとてもいい感じ、史実に基づいたような場面もいろいろ登場します ・・・・・・・

 でもなんだかなぁ.

 評価は海外でもあまりよろしくないようです.
 ボクも、正直ちょっと期待外れでした.


 フランス革命 から死に至るまでの長い期間を描いていたので、どこにピント合っているのかわからない感じです.
 その間に歴史的出来事がたくさんあるので、それをざっと描いていくのはわからないでもないが

 確かに戦闘場面とかはすごいんだけど、なんか部分的にすごいだけって感じ.

 "ブレードランナー" ・ "エイリアン" ・ "テルマ&ルイーズ" ・ "グラディエーター" ・ "ブラックホーク・ダウン" などを作った リドリー・スコット の映画としてはかなり消化不良.



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 確かにナポレオンの人間性を描いているんだろうが、彼の戦略家としてどこが凄かったのかわからない.
 フランスの歴史に詳しければ、もう少し楽しめたのかもしれませんが.
 ただ戦争大好きで兵士の損害なんか気にもかけず突き進んだような印象に見えてしまう.

 かといって戦闘場面などを中心としたアクション映画でもないし.
 最後はこれだけの人間を殺してきたんだぞ ・・・・・

 じゃあ ジョゼフィーヌ との恋物語なの ・・・・・ これもちょっと違うか.


 "ワーテルロー" は一つの戦いに焦点をあてて、互いの心理状況などをあの壮大な戦闘シーンにうまく入れていたんだけど、この映画はどうもダラダラ感がある気がします.



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 エッチシーンが滑稽で無駄に多い.
 ジョゼフィーヌ の不倫の布石なんだろけど、このあたりの滑稽さが逆にインパクト強くて.
 ここってそんなに重要なの?


 一番の見せ場は アウステリッツの戦い の場面.
 この映画では連合軍の大半が川で溺れたように描かれていますが、これについては実際に川で溺れたのは数人くらいだったという記録もあるようで、かなり誇張した映画表現になっているのかもしれません.



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 ということで、今年最初の映画ネタは、ちょっと残念なものはから始まりました.

 昨年は、特に映画館での映画鑑賞が少なかったので、今年はもう少し観たいと思います.
 観たいと思うような映画が出てくることを期待です.



  ・ ・ ・ ・ ・ ・

Waterloo

  ・ ・ ・ ・ ・ ・



 四月も二週間を過ぎました.
 いきなり風邪をひいてしまったものの、ここにきてようやく新しい仕事のリズムにも慣れてきた感じ.

 生活の中でのいろいろな時間の使い方も、なんとなくリズムが出てきたような感じなのです.


 そのせいか、今月は結構なペースで映画を観ています.


 今日は久しぶりに映画のことでも書いてみよう.



  ・ ・ ・ ・ ・ ・




 まず今気になっている映画から ・・・・・・


 "(500) 日のサマー" は、過去に同じような感じの彼女と付き合ったせいか、何となく好きな映画.
 その監督が マーク・ウェブ で、現在彼の新作が公開になっています.




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 "さよなら、僕のマンハッタン"

 この映画の中で使われている曲が "The Only Living Boy In New York / Simon & Garfunkul" で、映画の原題にもなっています.


 こういった映画で、こういった名曲を使われると、映画全体がちょっとノスタルジックで甘酸っぱい感じに想像できてしまう.
 予告編だけ観ても、まんまそんな感じでした.




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 ちなみにこの曲は サイモンとガーファンクル が 1970 年に発表したアルバム "明日に架ける橋 (Bridge Over Troubled Water)" の中の一曲.
 このアルバムは発売されるや世界各国のヒットチャートで一位を獲得.
 グラミー賞 では、最優秀アルバム賞 を含めた 6 部門で受賞しています.

 とにかく何度聴いても、いつ聴いてもこのアルバムは素晴らしい.
 俗に言う 「捨て曲がないアルバム」 なのです.


 当然ボクの部屋の棚にも 「あるよ」 !! (田中要次 風)




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 こちらはこの映画のアメリカ版ポスターですが、このポスター見ると何か全然違う印象を受けます.


 当然ですが、こういう映画はボクの地方にはやってこないので、数か月後に Blu-ray で観ることにします.




  ・ ・ ・ ・ ・ ・




 アメリカ では最近の映画興行成績で "ブラック・パンサー" が "タイタニック" を抜いて 3 位になったようですが、なんとなく劇場で観ようという気になりません.

 そして今、大ヒットしているのが "レディ・プレイヤー 1" .
 この映画は今週末から日本公開.




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 ただねぇ、どうなんだろ ・・・・・・

 たしかにいろいろテンコ盛りって感じで、楽しめそうではありますが.


 "ヴァレリアン 千の惑星の救世主" の予告編もとても面白そうでしたが、ボクの地方でも今週の金曜日で上映打ち切りになってしまいます.

 まぁ予告編に裏切られることはよくあるお話しですね.




  ・ ・ ・ ・ ・ ・





 さて、昨日家で観たのが "ワーテルロー" .
 1970 年の作品で、監督は セルゲイ・ボンダルチュク

 2016 年にやっと DVD が発売されました.
 価格も他の洋画と比べると決して安くありませんでしたが、昨年思い切って購入しました.





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  " ワーテルロー "





  監督: セルゲイ・ボンダルチュク
  脚本: セルゲイ・ボンダルチュク 、 H・A・L・クレイグ 、
      ヴィットリオ・ボニチェリ
  製作: ディノ・デ・ラウレンティス
  原題: "Waterloo"
  出演: ロッド・スタイガー (ナポレオン)
      クリストファー・プラマー (ウェリントン公)
      ジャック・ホーキンス (ピクトン将軍)
      オーソン・ウェルズ (ルイ 18 世)
      バージニア・マッケンナ (リッチモンド公爵夫人)
      ダン・オハーリー (ネイ元帥)
      セルゴ・ザカリアズ (ブリュッヘル元帥)
      アイヴォ・ガラーニ (スルト元帥)
  音楽: ニーノ・ロータ
  撮影: アルマンド・ナンヌッツィ
  日本公開: 1970 年 12 月 19 日
  上映時間: 133 分







 映画の写真があまりないことと、結構あの戦いの絵画が多くあることから、今回は Wikipedia から拾ったそんな絵画を並べながら.

 ちなみに映画の場面場面の描写や衣装などがとてもこれらの絵画に似ていますが、絵画をもとに映画が作られたというのが正解でしょう.




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● "Napoleon's return from Elba" Charles de Steuben ●

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● "The Duchess of Richmond's Ball" Robert Alexander Hillingford ●

 とにかく ナポレオン を演じている ロッド・スタイガー がスゴイ.
 この映画を観て以来、ナポレオンと言えば彼のイメージが湧いてきて、逆にいろいろな絵画に違和感を覚えてしまうほどです.

 アカデミー賞 を獲った "夜の大捜査線" の演技もよかったけれど、この映画での ナポレオン もすごくいい.



 ナポレオン に対抗するのは クリストファー・プラマー 演じる ウェリントン公.
 こちらもベテラン俳優ですので、感情表現などクサいくらいの演技です.




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● "Castle of Hougoumont during the Battle of Waterloo" ●

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● "Battle of Waterloo" William Sadler ●

 この映画のセリフはすべて英語ですが、 イタリア と 旧 ソ連 の合作映画です.
 戦闘場面は ソ連 軍の全面協力があり、実際の戦場さながらのとても奥行きのある映像が撮影されています.
 CG なんてない時代で、これだけの映像を撮るのは並大抵ではないでしょう.

 同監督の "戦争と平和" や "ヨーロッパの解放" のような超大作も、 ソ連 という国のバックアップがあってこそできた映画ですね.




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● "Scotland Forever!" Elizabeth Thompson ●

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● "Wellington at Waterloo" Robert Alexander Hillingford●

 この映画は 旧ソ連 の監督 セルゲイ・ボンダルチュク .
 1967 年の "戦争と平和" に続く映画です.

 ちなみに "戦争と平和" 四部構成になっており、総上映時間が 400 分を超える超大作で、さすがに長すぎて観るのが修行のようでした.
 おまけに映像がかなり悪くて ・・・・・ リマスターされて Blu-ray 発売とかないかなぁ.

 ちなみに "戦争と平和" ですが、 セルゲイ・ボンダルチュク 監督の 4 枚組や、 オードリー・ヘップバーン 主演の DVD も 「あるよ」 !!

 "ナポレオン" ( アベル・ガンス 監督) も 「あるよ」 !!




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● "Panorama of the Battle of Waterloo" Louis Dumoulin●

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● "The Sunken Road of Ohain" Stanley Berkeley ●

 音声が微妙に聴きづらい.
 遠近感をつけようとしてあるのか、会話の中でもメインの人物の声だけがはっきり聞こえ、すぐ横の人物の声がものすごく離れているような感じがあります.

 ひょっとするとボクの再生環境がよくないのかもしれません.
 ボクの DVD はいざ戦闘開始の場面でいつも完全フリーズ.

 ボクは部屋で PC 再生していますが、注意書きには PC では再生できない場合があるとあります.
 また SHARP 製のデッキでも同様に再生できないことがあるとされています.




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● "The storming of La Haye Sainte" Knotel ●

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● "Charge of the French Cuirassiers at Waterloo" Henri Felix Emmanuel Philippoteaux ●

 映像的には 50 年近く前の映画ですからかなりの劣化があります.
 やっぱりリマスター希望だなぁ.

 こんな映画はこれから作られることはないだろうから、きれいな映像と音声で残してほしいものです.

 そういえば "ヨーロッパの解放" は HD リマスター 版が発売されています.
 この再販には ガルパン 人気が大きく影響したようです.

 この映画は 5 部構成で、トータル 7 時間 48 分というモンスター映画.

 一応リマスター前の DVD ボックスがボクの部屋に 「あるよ」 !!





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● "Dernier carre de la Garde-gen Hill" Robert Alexander Hillingford●

 ということで最後はまたまた違う方向のお話しになってしまいましたが、 "ワーテルロー" はまさに歴史大作と呼べる映画なのです.






 今夜も昔の映画でも観ようかな ・・・・・・・





  ・ ・ ・ ・ ・ ・

もう一つの "戦争と平和"

 今日はお休みなので朝遅めの食事をとりながら TV を点けてみると、 Anita O'Day が歌ってました
  ・・・・・・・ "Let's Fall In Love" なんて.
 映像は白黒で、 1963 年のスタジオ・ライブと、 1970 年の オスロ でのコンサート映像.
 この 1963 年から 1970 年の間って、麻薬中毒のため活動を休止していたんですね ・・・・・ だから Before & After って感じです. 
 やっぱりスゴイな〜ぁ、この人.
 とにかくうまいです ・・・・・ "二人でお茶を" の 4 バース ならぬ、 1 バース なんか笑っちゃうくらいゴキゲンです.
 朝からちょっと気持ちよくなりましたね ・・・・・ また CD 欲しくなっちゃいそうです.
 ついつい最後まで見てしまいました.




 さて、今日の話題は先日ちょっと書いたオークションで、なんとか落札した映画のお話しです.
 その映画というのは ・・・・・・・・・・・・・・・・・




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 "戦争と平和" (ソ連映画)





 制作・監督: セルゲイ・ボンダルチュク
 原作: レフ・トルストイ 「戦争と平和」
 脚本: セルゲイ・ボンダルチュク、ワシリー・ソロヴィヨフ
 撮影: アナトリー・ペトリツキー、アレクサンドル・シェレンコフ、
      イォランダ・チェン・ユーラン
 美術: ミハイル・ボグダーノフ、ゲンナジー・ミャスニコフ
 音楽: ビャチェスラフ・オフチンニコフ
 編集: タチアナ・ルハチョワ
 出演: リュドミラ・サベーリエワ (ナターシャ)
      セルゲイ・ボンダルチュク (ピエール)
      ヴァチェスラフ・チーホノフ (アンドレイ)
      イリーナ・スコブツェワ (エレン)
      アナスタシア・ヴェルチンスカヤ (リーザ)
      ワシリー・ラノヴォイ (アナトリー)
      ボリス・ザハーワ (クトゥーゾフ将軍)
      ウラジスラフ・ストルジェリチク (ナポレオン) 
 公開: 1968 年 (1968 年 アカデミー外国語映画賞受賞)
 上映時間: 7 時間 5 分 (全 4 部)





 まず原作はどうなんだろう ・・・・・・ 読んだ様な記憶もあるけれど、ないような感じもあります.
 ドフトエフスキー の 「カラマーゾフの兄弟」 は間違いなく読みました ・・・・・・ でも宗教的な部分がどうしてもボクの中では理解できませんでしたが.
 その頃、有名どころのロシア文学を読み漁った記憶があるのですが、今になると色々な物がごちゃ混ぜ状態で、全くもって頭の中で整理できていません (涙) .
 ただ、映画の映像を観ても、この場面はこんな感じで書かれていたと思うような節々があるので、多分読んだに違いありません.
 でもよく覚えていないということは、読んでいないと同じですな.


 あまりにも有名な原作ですので多くの人が読んでいるでしょうし、最後まで読んでいない人でも内容くらいは知っているはずです.
 「19 世紀前半の ナポレオン によるロシア遠征 (ロシアでの呼称は 「祖国戦争」 ) とその失敗、 アウステルリッツの戦い や ボロディノの戦い などの歴史的背景を精緻に描写しながら、 1805 年から 1813 年にかけてあるロシア貴族の 3 つの一族の興亡を ピエール・ベズーホフ と ナターシャ の恋と新しい時代への目覚めを点描しながら綴った、登場人物500人を超える群像小説である。・・・・・」 (by Wikipedia)



 この 「戦争と平和」 は オードリー・ヘプバーン 、 ヘンリー・フォンダ 、 メル・ファーラー など錚々たるキャストにより、ハリウッドで 1956 年に映画化されています ・・・・・ そう、今回のソ連映画よりも先に映画化されていました.
 このハリウッド版も、上映時間は 3 時間超えという大作ですが、内容的には恋愛部分が強調され、原作に忠実ではないという評価があるようです.
 当然こちらの DVD も持っていますが、まぁ楽しめることは楽しめます ・・・・・ 大の オードリー ファンですから.
 ちなみにこちらのハリウッド版は、なぜかパブリックドメインなので廉価価格の DVD が今でも購入できます.

 一般的に 「戦争と平和」 と言えば、きっとこちらのハリウッド版のほうが、有名でしょうか.





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 話を今回オークションで探し当てたソ連版映画へ ・・・・・・・
 まずこの映画はソビエト崩壊前に作られています.
 モスフィルム (モスクワにあるロシア最大の映画撮影スタジオ) が 3 年間に渡って全 4 部作を製作 ・・・・・ 当然国からの大きなバックアップがあったようで、例えば ボロジノ での戦闘シーンのエキストラにしても、ソ連兵士約 12 万人を動員しています.
 戦闘場面も史実に沿った広大な場所に、考えられないくらいのエキストラや資機材を持ち込み、史実を再現したようですが、とてもカメラでは収めきれないほどすごい戦闘シーンになっています.
 空撮も多用していました.

 もちろん戦闘場面だけでなく、宮廷場面などもち密に再現.
 当然、今のように CG なんてない時代ですので、必然的にお金もかかったんでしょうね.
 この辺りの圧倒されるスケールは、映画館の大画面で、できれば HD かなにかで観たい気がします.




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 ソ連映画の大作といえば、第二次世界大戦の東部戦線の戦いからベルリン陥落までを描いた "ヨーロッパの解放" という全 5 部、上映時間 7 時間 48 分という怪物映画もありました ・・・・・ 元戦車オタク のボクは、当然ボックスで持っています.
 この映画もソ連という国家的事業の映画でした ・・・・・ この映画での戦闘場面 (特に戦車戦) も、ここまでやるかというくらいのスケール.
 一昔前は、こういった超大作と呼ぶのにふさわしい映画が結構あったのになぁ.



 俳優たちは全く知らない人たちばかりですが、 ナターシャ 役はひょっとすると オードリー・ヘプバーン を意識しているんじゃないかと、最初に登場した時に思ってしまいました.
 ピエール 役は、この映画の監督でもある セルゲイ・ボンダルチュク ですが、ハリウッド版の ヘンリー・フォンダ よりもずっとこちらの方が原作に近いような感じです.
 他の俳優さんたちも、流石に自国の代表文学作品の映画だけにフィットしていますね.
 そして、こういった映画は自国語がいいです ・・・・・ 当然この映画は、英語ではなくロシア語が似合います.


 撮影 ・・・・ というか演出の仕方が、いかにもという感じの臭さを漂わせているところが随所にあります.
 まぁこの辺りの演出は、当時のソ連映画にはよく見られるところです.
 こういった演出の部分が、かなり色々なところに散りばめられているので、観ていると少しばかりうんざりして、映画のスピード感もスローダウンしてしまう感じを受けますが、まぁこれもソ連映画と思いながら楽しむしかありません.




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 実はようやく第一部の 146 分 (ピエールの決闘、戦死したと思われたアンドレイが戻り、妻のリーザが出産により死亡 ・・・・) を観終えたところです.
 映像は、正直よくありません ・・・・・ こういった映画こそ、リマスターして Blu-ray にして欲しい.
 それでも画面からはこの映画のスケールの大きさや、原作の持っている色々な物が伝わってきます.
 そんなものを、ゆっくりと観るのがこの映画の良さかもしれません ・・・・・・ 最近の映画はスピーディですし.



 やっと手に入れたソ連版 「戦争と平和」 .
 残るはこの映画の監督が 1970 年に作った、歴史大作 ・・・・・・・・ そう、先日もちょっと紹介した "ワーテルロー" です.
 こればかりは簡単に手に入りそうも有りません.
 リマスターを待つしかないのかなぁ〜 ・・・・・・・・ .



 年末年始にかけて、ちょっと欲しい映画がいくつか発売されます.
 しばらくは CD 購入を差し控え、 Blu-ray 購入です.
 Blu-ray も廉価盤がどんどんでるようになり、嬉しい限りです.
 後は過去の名作がもっと発売されればいいんですが ・・・・・ この手の映画は売れないからねぇ.

青く硬派な モーゼ

 最近は CTI レーベルのアルバムを漁っています.
 うん十年前は、 CTI というだけで見向きもしなかったのですが、今になって聴いてみると ・・・・・・・ 別にどうってことないじゃん、って感じですね.
 何と言っても、 Ornette Coleman の "At The Golden Circle" まで購入しているんですから.

 歳と共に、昔のような偏屈さがどこかにいってしまったようです ・・・・・ こうやって面白くないオヤジになっていってしまうんでしょうか.


 数か月前にまとめ買いした CTI の中の一枚.

 ジャケットのインパクトだけで購入したもので、内容はあまり期待してませんでした.
 一枚 1,000 円くらいなので、万が一期待外れだったとしても、まぁ許せます.
 一曲でも気に入る曲があれば、それで十分ですから.






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   "Blue Moses / Randy Weston "





  1. Ifrane 
             (Randy Weston) ・・・・・ 5:12
  2. Ganawa
             (Blue Moses) ・・・・・ 13:25
  3. Night In Medina
             (Randy Weston) ・・・・・ 6:30
  4. Marrakesh Blues
             (Randy Weston) ・・・・・ 12:18





  Randy Weston (p.el-p), Freddie Hubbard (tp), 
  Billy Cobham (ds), Ron Carter (b), Bill Wood (b), 
  Azzedin Weston (perc), Airto Moreira (perc), 
  Phil Kraus (perc), Grover Washington Jr (ts),
  Hubert Laws (fl), Romeo Penque (oboe.cl.fl..), 
  George Marge (horn.fl), David Horowitz (synth), 
  Alan Rubin (tp.horn), John Frosk (tp.horn),
  Marvin Stamm (tp.horn), James Buffington (horn), 
  Brooks Tillotson (horn), Garnett Brown (tb), 
  Wayne Andre (tb), Warren Covington (tb),
  Paul Faulise (tb), Madame Meddah (vo), Don Sebesky (arr)

  Recorded at RVG Studios, Englewood Cliffs, NJ, March & April, 1972.






 このアルバムのリーダー、 Randy Weston は 1926 年 4 月 6 日 New York 生まれ、両親は ジャマイカ 出身です.
 小さい頃はクラシックピアノを学び、その後ジャズへ転向.
 ただ、ボクは彼の (俗に言う) モダン・ジャズ を聴いたことがありません.
 このアルバムで初めて彼を知りましたが、 CTI レーベル故にきっと聴いては無かったと思います.
 ただ、ジャケットのインパクトが強いので、何となく名前だけは憶えていました.

 CTI に何枚もリーダー・アルバムがあるものとばかり思っていましたが、今日調べてみたら CTI レーベルでのリーダー・アルバムはこれ一枚のようです.




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 CTI レーベル ・・・ アレンジが Don Sebesky ・・・ そして Creed Taylor プロデュースとくれば、何となくどんな音楽か想像がつきますが、そんな想像をこのアルバムは見事に覆しています.

 確かに、シンセサイザーやエレクトリック・ピアノなどを効果的に使ってはいますが、ここには躍動するビッグ・バンドがあります.
 2 曲目 の "Ganawa (Blue Moses) " の Freddie Hubbard のソロなんて、シャープでスタイリッシュな演奏で、グッときてしまいます.
 そして続く骨太のテナー ・・・・・ Grover Washington Jr の音がこれまたいいんだよね.

 バリバリ硬派なジャズがここにあるじゃないですか ・・・・・ .


 全体にアフリカの雰囲気が漂っています.
 そう言えば、少し前に取り上げた "Outback / Joe Farrell" もアフリカのイメージが強かったです.
 この時代って、アフリカ回帰のような風潮がそこらじゅうにあったのでしょうか.
 Randy Weston は 1960 年代に幾度とアフリカに行き、 '60 年代後半からはモロッコに住んでいるようです.

 アフリカっぽい雰囲気があるんですが、ここには洗練された都会的なセンスのアンサンブルもあります.
 そこがこのアルバムのいいところでしょう.





 さて話は変わりますが、ただ今オークション入札中です.
 ずっと前から欲しかった (・・・ 観たかった) 映画が、お手頃価格で出品されていました.
 後一日ですが、どうだろ ・・・・・・・・ このままの値段で落札できればいいんだけれど.
 商品の名前は、落札できたら感想と共にアップします.
 すでに国内販売されておらず、結構いい値段で取引されてしまう映画ですが、どうしてももう一度しっかり観たいので ・・・・・ .




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 そういえばどうしても観たい映画の一本に セルゲイ・ボンダルチュク 監督の "ワーテルロー" があるのですが、この DVD は国内販売が全くされていないようで、 DVD は海外版だけが出品されています.
 VHS もたまに出品されるのですが、さすがにこの時代 VHS はねぇ、すでにデッキもありませぬ.

 以前に TV で観た記憶があるのですが、 ロッド・スタイガー 演じる ナポレオン がよかったなぁ.
 それと CG なんかない時代に、人海戦術で撮影した会戦場面はすごかった.

 この映画こそ、どこかでリマスターして Blu-ray で販売してくれないかなぁ.


 そうそう、モーゼの "十戒" なんていうスペクタクル映画もありましたね、こちらは青くはありませんでしたが.
 これからの年末年始に向けて、つい名画を漁ってしまうこの頃です ・・・・・・ 汗
● プロフィール ●

la_belle_epoque

 ジャズ・アルバムの紹介を中心に始めたブログでしたので、こんなタイトル付けていますが、最近では完全に写真やカメラの話題が中心になっています.

 最近になって 沼 という場所にハマっていることに気が付き、脱出のためもがき苦しんでいます。
 金銭感覚も社会通念上の常識とはどんどん離れていってるようですが・・・・・・

 いつもおいでいただく皆様に、感謝です。

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