9 日の日曜日、お天気もパッとしなかったのでブログ更新後に観た映画.
 何年かぶりで観てみたけれど、やっぱりこの映画はいいなぁ.

 今夜はそんな映画のことだけ書いてみましょう.




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  " イングリシュ・ペイシェント "





  監督 : アンソニー・ミンゲラ
  脚本 : アンソニー・ミンゲラ
  原作 : マイケル・オンダーチェ 『イギリス人の患者』
  製作 : ソウル・ゼインツ
  製作総指揮 :
       ボブ・ワインスタイン 、 ハーヴェイ・ワインスタイン 、
       スコット・グリーンステイン
  原題 : "The English Patient"
  出演 : レイフ・ファインズ (ラズロ・アルマシー)
       クリスティン・スコット・トーマス (キャサリン・クリフトン)
       ジュリエット・ビノシュ (ハナ)
       ウィレム・デフォー (デヴィッド・カラヴァッジョ)
       コリン・ファース (ジェフリー・クリフトン)
       ナヴィーン・アンドリュース (キップ)
       ユルゲン・プロホノフ (ミューラー)
       ケヴィン・ウェイトリー (ハーディ)
       ジュリアン・ワドハム (マドックス)
  音楽 : ガブリエル・ヤレド
  撮影 : ジョン・シール
  編集 : ウォルター・マーチ
  配給 : 松竹富士
  日本公開 : 1997 年 4 月 26 日
  上映時間 : 162 分







 第 69 回 アカデミー賞 で 12 部門ノミネート、 9 部門受賞の名作です.





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 監督は アンソニー・ミンゲラ
 "CAROL ll" でも書いた "リプリー" の監督です.

 彼の作品で印象深いのが "コールド マウンテン"
 この映画も大好きで DVD 持っていますが、内容的にかなり重い感じの映画ですので、なかなか棚から出して観ようと思わない映画の一本.
 こんな感じの映画、結構棚で眠っているんですよね.

 2008 年 3 月、 54 歳で死去してしまったため彼の監督作品は数えるほどです.

 ですので、ボクにとって アンソニー・ミンゲラ と言えば "イングリシュ・ペイシェント" になります.




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 この映画の主役ともいえるのが、第二次世界大戦中の英国看護師 ハナ .

 彼女と、彼女が診ている患者の回想とがクロスオーバーしながら映画は進みます.
 アルマシー の物語だけでなく、 ハナ の恋の物語もおもしろいからこの映画いいんだな.
 さらにそこへ カラヴァッジョ なる人物も現れ、ほんの少しスリリングな要素も加わったりしています.

 ハナ を演じているのは フランス の女優 ジュリエット・ビノシュ で、この演技で アカデミー助演女優賞 を受賞しています.
 彼女の出演映画で記憶に残っているのは "ショコラ" かな.




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 コリン・ファース と クリスティン・スコット・トーマス .

 コリン・ファース はほとんど印象に残っていなくて、今回観て 「あっ、そういえば出ていたんだ」 .

 それに引き換え クリスティン・スコット・トーマス はよかったなぁ.
 あの目が、いいんだな.
 アカデミー主演女優賞 にノミネートされたものの、 "ファーゴ" の フランシス・マクドーマンド に負けてしまいました.
 まぁ、これは相手が悪かったって感じです.
 "ファーゴ" も映画としてとても面白かったし、 フランシス・マクドーマンド の演技もとてもよかったからなぁ.


 クリスティン・スコット・トーマス の作品はほとんど観ていません ・・・・・・ というか、今一つ作品に恵まれなかった感があります.
 唯一おぼえているのが "モンタナの風に抱かれて" .
 まぁこれは スカーレット・ヨハンソン が出ているから観たと言ってもおかしくないんですが ・・・・ ボソッ


 そういえば スカヨハ って 実写版の "攻殻機動隊" で 草薙素子 をやるんですよね.
 おまけにこの映画には ジュリエット・ビノシュ の名前まで上がっています.
 いったいどんな映画になってしまうのか、 攻殻オタ としてはかなり気になるところです.
 個人的には スカヨハ の 草薙素子 は十分ありだと思うのですが ・・・・・・・

 ・・・・・・・・ 大脱線.




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 この ハナ と キップ の恋も、この映画の一つの軸になっていました.

 キップ を演じたのは ナヴィーン・アンドリュース .
 テレビ・ドラマ "Lost" の サイード・ジャラー が一番インパクトあるかな.
 ちなみに "Lost" ですが最初は熱中して観てましたが、途中から一気に熱が冷め最後はどうなったのか全く不明.

 映画では "Diana" でダイアナ妃の交際相手 ハスナット・カーン 役を演じていました.
 ただこの映画、内容は今一つで一般的評価もかなり悪かった.
 ボクにとっての救いは "One Flight Up / Dexter Gordon" の "Tanya" が映画の中で使われたことくらいかな.




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 カラバッジョ という名前は、ひょっとすると ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ から付けたのでしょうか.
 映画を観ていても、何となくそんなイメージが重なる部分があったりして.

 顔のイメージや演技からかなり悪そうな人と言った感じでしたが、彼も被害者の一人.


 演じている ウィレム・デフォー は顔が強烈な個性を出しているので、結構悪役や一癖あるような役が多いような気がします.
 どちらかというと B 級作品にも数多く出演しています.
 "プラトーン" もよかったけれど、個人的にはこの映画での演技が一番好きかな.




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 主人公の ラズロ・アルマシー 、演じているのは レイフ・ファインズ .
 この演技、ボクはとてもいいと思うんだけれど、 アカデミー主演男優賞 は残念ながら "シャイン" の ジェフリー・ラッシュ に獲られてしまいました.

 
 "シンドラーのリスト" や "レッド・ドラゴン" でのちょっと猟奇的な役のインパクトが大きすぎちゃって ・・・・・・
 この映画でもちょっと陰のある雰囲気が漂っていました.

 多くの作品に出ていて、とても存在感のある演技する俳優です.
 最近では大好きな "グランド・ブダペスト・ホテル" や 007 シリーズにも出演していました.




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 "Cheek To Cheek" が流れます.
 市場で指ぬきを購入した後で、 ジェフリー が浮気を確信する場面です.

 ここで歌っていたのは フレッド・アステア .
 この曲は 1935 年に公開された "Top Hat" というミュージカル映画の中で、 フレッド・アステア と ジンジャー・ロジャース がチークダンスを踊る場面で歌われました.
 最近では レディ・ガガ と トニー・ベネット の共演アルバムのタイトルが "Cheek To Cheek" でした.

 アルマシー たちにとっては天国だったのでしょうが、 ジェフリー にとっては地獄.


 ちなみにこの映画プロデューサー ソウル・セインツ は、ジャズレーベルの ファンタジー・レコード を買い取っており、少なからずジャズにも関わっていたようです.
 映画プロデューサーとしては "カッコーの巣の上で" と "アマデウス" 、そしてこの映画でアカデミー作品賞を受賞しています.




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 "Don't you know you drove everybody mad ?"

  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 "You are wearing the thimble"

 "Of course.
  You idiot.
  I always wear it.
  I've always loved you"



 ボクはこの場面からの数分が一番好きです.


 何度観ても、泣けるなぁ ・・・・・・・・・・・