ルーニー・マーラ

CAROL ll

 久しぶりに青空、って感じです.




25 001

 今朝 7:00 、雲は少しありますが雨上がりのキレイな青空です.

 ちなみに昨日の夕方はこんな感じ.




24 008

 窓の外が変に黄色っぽい色になってきたので、ダッシュで 2 階のベランダへ.
 最初の一枚目は WB オートだったせいか白っぽい絵になってしまい、慌てて設定変更.
 本当にこんな感じの色の夕暮れでした.


 こういう変更があっという間に希望の設定にできるのがプロなんだろうなぁ ・・・・・ なんて思いながら.






 さて ・・・・・・ "Carol"

 映画のエンディングが良かったので、つい原作を購入し読んでしまいました.
 ついでに Blu-ray も再観賞してしまいました.
 そうしたら、当たり前ですがいろいろ原作とは違うところがあったのでそのあたりをちょっと書いてみましょう.


 と言っても、とてもいっぱいあるので主だったところだけを書いてみます.
 それと関連の作品についても.




carol00223
  ( キャロル / パトリシア・ハイスミス  河出文庫)

 まずは テレーズ の職業ですが、映画ではカメラマン志望で、原作は舞台美術家志望 ・・・・・・

 これは映画のほうがボクは好きだな.
 撮った写真やカメラが結構ポイントにもなっていましたし.



 テレーズ のボーイフレンド リチャード の職業ですが映画は フランケンバーグ のアシスタントマネージャー、原作は画家志望で美術学校に通っていました.
 ダニー の職業も映画では ニューヨークタイムズ 勤務でしたが、原作は物理学専攻の学生.



 キャロルがおもちゃ売り場で買ったものは、映画では希望する人形が売り切れだったため電車セットでしたが、原作はお人形のセットが入ったスーツケース.
 この時サインした名前も違っていたなぁ.



 映画ではそこで キャロル が手袋を忘れてきましたが、原作では忘れていなかったのでカードだけを送っています.
 これはいきなりカードだけ贈るよりも、忘れ物と一緒にカードを送った映画のほうが、ボクも納得.




carol0036
 (この写真がどこなのか言える人はかなりの CAROL 通ですね、きっと)

 キャロル の家で テレーズ が弾いたピアノ曲は原作だと スカルラッティ ハ長調ソナタ (全然ピンとこない ・・・・・ ) で映画は "Easy Living" ・・・・・・・ このピアノを弾くところも結構好きだな.


 原作にもこの "Easy Living" が登場します.
 キャロル の家でかけられていたレコードがこの曲でした.
 ただし テレーズ はこの曲を聴いたのは初めてでしたが.



 テレーズ が キャロル に買ったクリスマスプレゼントは映画は Billie Holiday が歌う "Easy Living" の入ったアルバムでしたが、原作は 71 ドルのハンドバックでした.

 ジャズ・ファンとしてはこちらも映画に軍配を.



 そして キャロル からテレーズ へのクリスマスプレゼントは原作がスーツケースだけでした.
 映画でもスーツケースでしたが、中身が Canon のカメラとたくさんのフィルム.




Carol0028

 アビー のことについては時間的な制約があるせいか映画よりも原作のほうがしっかり書かれていた感じです.

 アビー と テレーズ の出会いも原作とはちょっと違いますし、 アビー と キャロル に関係する部分もいくつか違っていました.

 そして旅行の終わりの場面も全然違ってる.
 映画ではアビーが車を取りにやってくるんだけれど、原作は全く違う感じ (ここは書かないほうがいいかな) .
 ニューヨーク に戻る場面もね.

 まぁ旅行の長さも全然違うんですがね.




carol0027

 他にもいっぱいあるので簡単に、

 テレーズ と キャロル の年齢や、
 アビー と テレーズ の会ったところや、
 旅行までに キャロル の家を訪れた回数や、
 旅行に出発した日時や出発するときの様子も、
 ハージ の雇った探偵がばれたりする部分も、
 ジュヌヴィエーヴ と会う場面も違ったかな ・・・・・・・・・・




carol0030

 まぁ他にも細かなところがたくさん違っているんだけれど、一番の違いは何といってもエンディング.

 これもネタバレになるので書かないけれど、断然映画のほうがステキでした.
 このエンディングがあったからこそ、ボクはこの映画を好きになったので.

 原作も悪くはないと思うけれど、映画のエンディングにはかなわないだろうなぁ.
 まぁ パトリシア・ハイスミス は キャロル 役を ケイト・ブランシェット がやるなんて ・・・・・・ いやいや、そもそも映画化されるなんてことさえ思ってもいなかっただろうからね (笑)


 原作と違うからどうのこうのというのではなく、原作を読んでみるとまたちょっと違った世界が見えてくるので、それはそれで面白かったりします.
 たまにはこうやって原作読んで、違う世界を味わうのもいいものです.





 さて、今日はまだこの続きがあります.

 パトリシア・ハイスミス といえば、有名なのが "太陽がいっぱい"




太陽がいっぱい 008

 先日、 WOWOW で "リプリー" を久しぶりに観たので、この二つの映画についてもサラリと書いてみよう.
 ただしこの作品については原作 "The Talented Mr. Ripley" を読んでいないので、原作に忠実な "リプリー" と "太陽がいっぱい" の比較という感じです.




RIPLEY002

 "太陽がいっぱい" は大好きな映画の一つなので "リプリー" が映画化されるまではそれがすべてだと思っていました.
 だから "リプリー" を最初に観た時、エンディングの違いにビックリした記憶があります


 それと今回 "リプリー" を観て感じたのは "キャロル" と同じく同性愛の部分かな.
 昔見た時はそんなに強烈には感じなかったんだけれどね.


 パトリシア・ハイスミス の小説は リプリー シリーズとして続いていくので、当然 "リプリー" のほうが原作に忠実になっています.
 ただし、サスペンス映画としての完成度は "太陽がいっぱい" のほうがずっとおもしろかった.

 マット・デイモン ・ グウィネス・パルトロー ・ ジュード・ロウ も悪くないけれど、 アラン・ドロン 、 マリー・ラフォレ 、 モーリス・ロネ そして ニーノ・ロータ の主題曲にはかなわないなぁ.




Ripley003

 忘れていたのが ケイト・ブランシェット .
 そういえば "リプリー" に出ていたんじゃないですか.

 "エリザベス" で一気にブレイクしたものの、きっとこの撮影時はまだ駆け出しといった感じじゃなかったのかな.

 一つの作品がいろいろなところでつながっていて面白いな.





 一昨日 TBM のアルバムが 5 枚届いたので、今日はそのことも書こうと思ったのですが、思いのほか長くなったのでそれについてはまた後日ということで.




 それにしても、肩にかかる手の描写が映画の中で何度となく出てきますが、それらみんなが違う意味を持っているようで ・・・・・・・・
 そういうところや、話し方などもすごく計算されている感じの映画です.




Carol00022

 やっぱりこの映画いいなぁ.



 追伸:
 この映画に描かれている 1950 年代の描写や女性から観たこの映画の印象などは、ブロ友 kiki さんの記事 にものすごくよく書かれています.
 トラックバックできないので文中リンクを貼っておきます.
 興味ある方はぜひそちらもどうぞ.

CAROL

  ・ ・ ・ ・ ・ ・




 昨夜はお仕事関係の飲み会.
 会場は夜景が一望できるステキな場所だったのですが、あいにくの霧で何にも見えませんでした (涙)

 まぁ普段なかなか話すことのない方たちとの年一回の懇親会ですので、それなりに話が弾んで閉店まで.
 ただ話の内容がどうも仕事中心になってしまって ・・・・・・・・





 さて、土曜日届いたばかりの Blu-ray です.
 これは アヴェンジャーズ 補完計画 前に予約してあったものです.

 映画館で観たかったのですが、この手の映画は絶対に地方にやってこない.
 仕方なくの Blu-ray 予約でしたが、それにしても公開から約半年で Blu-ray 発売ってうれしいような ・・・・・・・



 土曜日の午後、お出かけ前に早速鑑賞してみました.





carol0017






  " キャロル "





  監督 : トッド・ヘインズ
  脚本 : フィリス・ナジー
  原作 : パトリシア・ハイスミス "The Price of Salt"
  製作 : エリザベス・カールセン 、 スティーヴン・ウーリー 、
       クリスティン・ヴェイコン
  製作総指揮 :
       テッサ・ロス
  原題 : "CAROL"
  出演 : ケイト・ブランシェット (キャロル・エアード)
       ルーニー・マーラ (テレーズ・ベリベット)
       サラ・ポールソン (アビー・ゲルハルト)
       カイル・チャンドラー (ハージ・エアード)
       ジェイク・レイシー (リチャード)
       コーリー・マイケル・スミス (セールスマン)
       ジョン・マガロ (ダニー)
       キャリー・ブラウンスタイン (ジュヌヴィエーヴ・キャントレル)
  音楽 : カーター・バーウェル
  撮影 : エドワード・ラックマン
  編集 : アフォンソ・ゴンサウヴェス
  配給 : ファントム・フィルム
  日本公開 : 2016 年 2 月 11 日
  上映時間 : 118 分







 結論から言うと、ボクはこの映画好きです !!

 とにかくエンディングがとてもいい ・・・・・・・
 このエンディングは、この先どうなるかわからないけれど大好きです.




carol0015

 この原作を書いた パトリシア・ハイスミス 、とてもきれいな女性ですね.
 ただし、視線がちょっとヤバイ ・・・・・・・ 彼女が精神科 (と言っても統合失調症などではなく、その当時同性愛に起因した事件を起こしたための通院だったようです) に通院している頃の写真.


 彼女の作品で有名なのは 「太陽がいっぱい」 や 「見知らぬ乗客」 といった、映画化された作品です.
 どちらかというとサスペンス小説作家と見られがち.

 この 「キャロル (The Price of Salt) 」 は彼女自身の実体験をもとに描かれています.
 ただこの当時同性愛は反社会的ともみられていた時代だったせいか、作品発表時の作者名は クレア・モーガン になっていました.
 同性愛ゆえの親権はく奪の部分も実体験に基づいているようです.

 約 30 年後に突然 「この作品を書いたのは私でした」 とカミングアウト.
 現在は書籍も パトリシア・ハイスミス 名で販売されているようです.

 死後、彼女の日記から少女時代から女性しか愛せなかったことが分かったようです.




carol0032

 アカデミー賞 では 6 部門でノミネートされたものの、残念ながら受賞はありませんでした.
 このあたりは保守的な会員たちが多いので、こういった同性愛を描いた作品は賞獲りには厳しいというのが一般的に言われています.


 女優二人の演技も素晴らしいし、映像もとてもいい.
 おまけに時代考証に基づいた細部の表現もすごくいい.
 映画として、本当にいいと思うんですが ・・・・・・


 同じ同性愛を描いた映画に "ブロークバック・マウンテン" があります.
 この "ブロークバック・マウンテン" もすごくいい映画で、 作品賞 に有力視されていましたが結果的には "クラッシュ" に獲られちゃいました.


 "クラッシュ" よりは "ブロークバック・マウンテン" のほうが、ボクはいいと思うんだけれどね.




carol0031

 さてこの "キャロル" 、まず感心するのはその色調.
 1950 年代にハリウッド映画で使われていた テクニカラー という撮影技術を再現しているようです.
 特に印象的な赤の使い方がすごくいいんだな.

 オープニングのテロップでも、一枚ごとに微妙に色を変えてあったりして.
 このテロップ、大文字のゴシック ・・・・・ っぽい字体が何か不思議な感じ.

 エンディングも同じ字体で、普通は文字色は白なんだけれどこれに色がついている.
 これってとても違和感あります.

 でも、とてもきれいなエンディング曲とともに流れるこのテロップ ・・・・・・・
 エンディングの余韻とともに、本当に不思議な感じなんだなぁ.



Carol 005

 キャロル 役の ケイト・ブランシェット .

 数多くいる 大好きな女優さん の一人です.
 この映画の好きな部分の一つが、彼女の演技 ・・・・・・・ 彼女の視線です.

 この目力は半端ないなぁ.
 彼女の視線にさらされると、なにか心の中をみんな覗かれているような印象なのです.
 顔は笑っていても目がコワイ (笑)

 口や鼻も大きく結構きつめの顔なのですが、表情がねぇ ・・・・・・・
 こんな女性に見つめられたら、間違いなくすべてを捨ててでも堕ちちゃいます.



carol 0031

 テレーズ 役の ルーニー・マーラ .
 この テレーズ は パトリシア・ハイスミス 自身のことです.

 ルーニー・マーラ についての今までの印象は、痩せっぽちで神経質、ちょっと精神的にも病んでいるような役がピッタリだと思っていました.
 今回この映画で、改めて彼女のステキな部分を再認識 ・・・・・ いやいや、キレイさを再発見という感じかな.


 この映画での彼女は本当に魅力的で美しい.
 冒頭の部分、肩にかかる キャロル の手に向ける目線の動かし方なんかも、ものすごく感情が伝わってくるのです.

 この映画では アカデミー助演女優賞 にノミネートされましたが、ボクは 主演女優賞 でも全く問題なかったと思っています.
 まぁタイトルも "CAROL" だから仕方ないと言えば ・・・・・・・




Carol 009

 キャロル から テレーズ へのプレゼントとしてカメラが贈られました.
 そのカメラというのが キヤノン IIIa というカメラ.

 調べてみたら 1951 年 12 月に発売されたモデルで、その当時の キヤノン のフラッグシップ機だったようです.
 カメラの歴史などあまり興味がなかったので、映画の画面に キヤノン のカメラが出てきたことだけでもちょっとビックリ.

 戦後、まだ 10 年も経っていないのに アメリカ で 日本 のカメラが堂々と売られていたとはねぇ.




C3

 ちなみに上のポスターで テレーズ が持っている黒いカメラは、 Argus 社から発売された C3 というカメラ.

 このカメラも、当時比較的買い易い価格のためか人気のあったカメラのようです.

 1960 年代まで販売され、かなり売れたカメラですので、まだまだ中古カメラでかなり出回っています.
 程度にもよりますが 1,000 円くらいで買えるものもかなりありました.
 ただ映画の効果で同じモデルの値段が急騰したりして ・・・・・・・ 1,000 円だったらボクでも欲しいと思うくらいですからね.



carol0014

 映画の中で テレーズ が "Easy Living" のフレーズをピアノで弾きます.
 そして キャロル に Billie Holiday のアルバムをプレゼント.


 この映画にはジャズが結構使われています.
 予告編では "No Other Love / Jo Stafford" も効果的に使われていました.

 時代を考えると、ポピュラーと同じような感覚でジャズも聴かれていたんじゃないのかな.



  Easy Living / Billie Holiday
  No Other Love / Jo Stafford
  Why Don't You Believe Me / Pattie Page
  Mullenium / Gerry Mulligan
  Farmer's Market / Annie Ross
  Perdido / Woody Herman





carol0033

 この映画、いろいろなところに破滅的な要素がたくさんあります.
 だから見ているほうは結構ハラハラ、ドキドキ ・・・・・・・
 とても不安定な部分がたくさんなんです.

 そういう意味では、サスペンス映画なのかもしれません (笑)



 だからこそあのエンディングが際立っていいんだな.
 余韻に浸りながらエンディング・テロップをぼんやり観ることのできる、秀作です.



  ・ ・ ・ ・ ・ ・

her / 世界でひとつの彼女





 雪が ・・・・・・・・・

 16 日の夜に続き、 17 日の夜も降ってしまいました.

 17日の帰りは、気温も下がっていたので残った雪が凍結.
 雪に弱いボクの インテ 君は、家の直前にある交差点の信号待ちで危うくスタックするところでした.
 微妙な傾斜があるところなので、結構この信号待ちでスタックする車が多いんですよね.




 そんな真っ白で静寂の漂う雪の夜に観た映画.




scarlet 004

 いきなりの スカーレット・ヨハンソン です.

 しかし、この映画に彼女の姿はありません.
 あるのは声のみ ・・・・・・・・・・・

 この映画の中での存在感はとても大きく、だんだん彼女が目の前にいるような錯覚さえ起きてきます.


 スカーレット・ヨハンソン ファンのボクとしましては、映像こそ出ませんが、この映画の彼女に結構満足してたりもします (笑)







Her001







  " her / 世界でひとつの彼女 "





  監督 : スパイク・ジョーンズ
  脚本 : スパイク・ジョーンズ
  製作 : ミーガン・エリソン 、 ヴィンセント・ランディ
  製作総指揮 :
        チェルシー・バーナード 、 ナタリー・ファリー 、
        ダニエル・ルピ
  原題 : "Her"
  出演 : ホアキン・フェニックス (セオドア・トゥオンブリー)
        ルーニー・マーラ (キャサリン)
        エイミー・アダムス (エイミー)
        オリヴィア・ワイルド (アメリア)
        クリス・プラット (ポール)
        マット・レッシャー (チャールズ)
        ポーシャ・ダブルデイ (イサベラ)
        スカーレット・ヨハンソン (サマンサの声)
        ブライアン・コックス (アラン・ワッツの声)
  音楽 : アーケイド・ファイア
  撮影 : ホイテ・ヴァン・ホイテマ
  編集 : エリック・ザンブランネン 、 ジェフ・ブキャナン
  配給 : アスミック・エース
  日本公開 : 2014 年 6 月 28 日
  上映時間 : 120 分







 参考にはしませんが、ヒマな時に Yahoo ! 映画 に書かれている一般レビューを読んだりしています.
 この映画に関しては、全体で 3.5 くらいなのでそれほど高い評価ではありません.

 逆にしっかり嫌悪感をあらわにしたレビューも多くありました.




Her005

 今年公開された、近未来を舞台にしたちょっと変わったラブ・ストーリー.
 この映画も、ボクの地元にはやって来なかったような記憶があります.
 だから、普段購入する廉価価格の Blu-ray よりはちょっと高かったのですが、 Blu-ray & DVD 版を思い切って購入.

 観るまではどんな映画なのか ???
 声だけの スカーレット・ヨハンソン がアカデミー賞候補最有力、とかどういう意味なのかよくわからなかったのですが ・・・・・・・・・・



 結論を最初に言うと、ボクはこの映画 ドンピシャ !!
 全然違和感なく、映画に入っちゃいました.
 セオドア の感情も何となくですがわかっちゃったりします.

 映像もいいねぇ、所々にハッと息をのむような映像があったりして.


 でも観ながら感じたのは、この映画はダメな人には絶対ダメだろうな ・・・・・・・・
 疑似セックスの部分にしたって、微妙に艶めかし過ぎたりしますし.




Her011

 この映画、登場人物はそれほど多くはありません.
 主人公 セオドア に関係する女性たちは 3 名.


 セオドアの元妻 キャサリン です.
 演じているのは、 2011 年公開の "ドラゴン・タトゥーの女" で アカデミー主演女優賞 にノミネートされた ルーニー・マーラ .
 この人、超名門というか裕福な家庭の出のようですね.


 繊細で脆い感じ ・・・・・・・ この女優さんはこういう役がとても似合うなぁ.
 回顧場面の映像もいい感じでした.

 そう言えば "サイド・エフェクト" 観ようと思っていたけれど、まだ観ていなかった.




Her010

 エイミー・アダムス は新 スーパーマン・シリーズ "マン・オブ・スティール" で ロイス・レイン を演じていましたが、それ以外は記憶にないなぁ.

 ところがこの女優さん、なかなかの実力のようです.
 2006 年の "Junebug" で演じた アシュリ・ジョンスタイン 役で大ブレイク、多くの賞を獲得しています.
 でもこの映画は、アメリカでは DVD 発売されているものの日本未公開で DVD などの発売もありません.


 さらに "ダウト〜あるカトリック学校で〜" 、 "ザ・ファイター" 、 "ザ・マスター" 、 "アメリカン・ハッスル" で アカデミー主・助演女優賞 をはじめ多くの賞でノミネートされています ・・・・・・・
 ・・・・・・・ にも拘らず、これらの作品をまったく観ていないのです.

 輝くような美しさという感じではなく、普通の女性という感じ.
 この映画の中でも、ちょっと不思議ちゃん系の役どころでした.




Her012

 ブラインドデートのお相手 アメリア 役の オリヴィア・ワイルド と、 イザベラ 役の ポーシャ・ダブルデイ は若手の女優さん.
 写真の オリヴィア・ワイルド はアメリカのテレビ番組にも出演しており、最近の注目株のようです.




Her006

 さて、主演の ホアキン・フェニックス .

 一番印象深いのが "グラディエーター (2000 年)" での ローマ皇帝 コモドゥス 役です.
 この役が強烈だったので、いつまでもあまりいい印象がなかったなぁ.
 彼の演技でボクが一番好きなのは、 ジョニー・キャッシュ を演じた "ウォーク・ザ・ライン/君につづく道 (2005 年)" .
 個性が強いので、正直好きな俳優ではありませんでした.


 彼の兄は "スタンド・バイ・ミー (1986 年)" で クリス を演じた リヴァー・フェニックス .
 1993 年 10 月 31 日に麻薬の大量服用により 23 歳で死亡.
 事件現場にも居合わせていた ホアキン が平静さを失って救急隊員に電話している通話記録が残されています.


 そんな ホアキン ですが結構変わりものとして有名で、一時は歌手に転向したり、つい先日は嘘の婚約発表したり ・・・・・・・ .


 この映画での演技は、ボク自身共感できる部分が結構あったりするから結構好きです.




scarlet 005

 最後はやっぱり スカーレット・ヨハンソン .


 日本語吹き替えは 林原めぐみ が担当しています.
 最近の大作では、日本語吹き替えがあまりにヒドイものが多々あって、基本的には Blu-ray などでも吹き替え版は観ません.
 でも、この映画は スカーレット・ヨハンソン の声の部分が主役といってもいいので、そんな部分を日本語吹き替えがどうなっているのか興味津津.


 で、再度日本語吹き替え版を観てみたら ・・・・・・・・


 悪くはない ・・・・・・・・ そう、悪くはありません.
 きちんとした声優たちを起用しているので、最初から吹き替え版を観れば、きっと違和感なんかまったくないでしょう.
 たまに 綾波レイ が出てきちゃいますがこれは仕方ないかな (笑)


 でも、やっぱり ・・・・・・・・・・・・・
  スカーレット・ヨハンソン の醸し出す雰囲気とはちょっと違う感じがあります.

 Sex シーンのところなんかも、やっぱり違うんだよねぇ.

 ちょっとハスキーで、低い笑い声なんかは、やっぱり 林原めぐみ とは違うね.
 ボクの好きな 田中敦子 だったらどうだったろう ・・・・・・・・



 Sex シーンの後に映し出される夜景は、超ステキな景色なんだな.
 この映画、光の取り入れ方がすごくいい感じです.
 ところどころにある、ちょっと露出オーバーな感じの光の撮り込み方が、結構好きです.




Her007


 この映画、ボクはとってもセンスのいい映画だと思うんだけれど ・・・・・・・


 来週 東京 なので、こんな感じのステキな映画を観てくるつもりです.



アメリカ版 ドラゴン・タトゥーの女





 昨夜は少し雪が降ったようで、朝駐車場には薄っすらと雪が.
 朝からとても爽やかな青空が広がっています.




2012.2.16月 001

 でも遠くの山はまだ雪雲に覆われています.
 

 この数日間で、いろいろなアルバムをゲットしております.
 そのほとんどが国内アーティストによるアルバム.
 そんなアルバムを取り上げようかと思っていたのですが、今夜は映画のことでも.




 今ボクの中では、プチ "ミレニアム" ブームなのです (笑) .
 原作を読み始めたらスウェーデン版映画の DVD が届いてしまったのでまず DVD を観て、そして原作を完読、そしてそしてようやく公開中のアメリカ版映画を観てきました.





girl_with_the_dragon_tattoo_remake_movie_poster_03







       " ドラゴン・タトゥーの女 : The Girl with the Dragon Tattoo "





      監督 : デヴィッド・フィンチャー
      脚本 : スティーヴン・ザイリアン
      原作 : スティーグ・ラーソン
      製作 : ソロン・スターモス、 オーレ・センドベリ、
            スコット・ルーディン、 セアン・チャフィン
      製作総指揮 : 
            アンニ・ファウルビエ・フェルナンデス、
            ミカエル・ヴァレン、 スティーヴン・ザイリアン
      出演 : ダニエル・クレイグ (ミカエル・ブルムクヴィスト)
            ルーニー・マーラ (リスベット・サランデル)
            クリストファー・プラマー (ヘンリック・ヴァンゲル)
            ステラン・スカルスガルド (マルティン・ヴァンゲル)
            スティーヴン・バーコフ (ディルク・フルーデ)
            ロビン・ライト (エリカ・ベルジェ)
            ヨリック・ヴァン・ヴァーヘニンゲン (ニルス・ビュルマン)
            ジョエリー・リチャードソン (アニタ・ヴァンゲル)
            ジェラルディン・ジェームズ (セシリア・ヴァンゲル)
            ゴラン・ヴィシュニック (ドラガン・アルマンスキー)
            ドナルド・サムター (グスタフ・モレル警部補)
      音楽 : トレント・レズナー、 アッティカス・ロス
      撮影 : ジェフ・クローネンウェス
      編集 : カーク・バクスター、 アンガス・ウォール
      日本公開 : 2012 年 2 月
      上映時間 : 158 分






 原作、スウェーデン版映画、アメリカ版映画と 3 つを比較しながら映画の感想でも書いてみましょう.
 きっとまだ映画を観たり、本を読んでいない人もいるかと思うので、ストーリーには触れないようにします.





Dragon Tatoo 002

 まず二人の主人公、 ミカエル・ブルムクヴィスト と リスベット・サランデル について.
 ミカエル 役は、アメリカ版が ダニエル・クレイグ 、スウェーデン版が ミカエル・ニクヴィスト で、スウェーデン版の俳優については全く知らなかったのですが、映画を見ていくうちに原作の雰囲気に近い感じを受けました.
 ダニエル・クレイグ も全く違和感なく、この役については双方引き分けとでも言おうかな.


 それに対して リスベット・サランデル 役です.
 ある意味でこの映画 ……このシリーズの本当の主人公でもある彼女の役はとても重要です.
 スウェーデン版が ノオミ・ラパス 、アメリカ版が ルーニー・マーラ .
 双方とも悪くありませんが、ボクは敢えてスウェーデン版に軍配です.
 リスベット は原作でも非常に中性的でボーイッシュな感じがあり、特に肉体的にもボーイッシュでなければいけません.
 ルーニー・マーラ は、ちょっと女性的すぎます.
 どちらの映画にも彼女たちの裸のシーンが出てきますが、 ノオミ・ラパス のボーイッシュな裸体は、絶対原作にピッタリです ・・・・・ 個人的にお相手するなら ルーニー・マーラ ですが.
 でも、 ルーニー・マーラ もちょっと女性的で社交性過ぎる感じはあるものの、そんなには悪くありませんよ.
 特に最初に警備会社に登場するところや、街の中の歩き方やなどは絶対こちらの方が精神的な不安感がとてもよく表現されています.

 まぁ、主役級のこの二人を含め、キャスティングに関しては双方とも及第点でしょう.




Dragon Tatoo 005

 映画全体の雰囲気は、オープニング・クレジットを見比べればわかるように、アメリカ版のほうが重く陰湿な雰囲気を出そうとしています ・・・・・・ このアメリカ版のオープン・クレジット部分がボクは好き、 Led Zeppelin の "移民の歌" が流れる中、 リスベット の悪夢を表現した映像がシュールです. 

 そして本編の映像のバックの音にノイズを結構混ぜたりして、不安感を高めています.
 ところが、ストーリーがあまりにテンポよく進んでしまうので、原作にあるような重くドロドロした部分がほとんどわからないまま進んでしまうんだよねぇ.
 これは映画の時間という制約があるからどうしても厳しいのかな.
 逆にスウェーデン版のほうが時間的な余裕があるので、この辺りの徐々に核心に近づいていくところはいいかな.

 原作の持つ北欧らしい映像は、絶対的にアメリカ版でしょう.
 この寒さの表現は、結構気に入っています.



 ストーリーは、両作品とも時間の制約で至る所で原作とは違う変更を重ねています.



 どうしても映像にできない部分に関連することまでが削除や変更する必要があり、原作とは大きく変わっている部分も、双方の映画にみられます.
 特に核心部にたどり着くのがスムーズすぎます、これは絶対に原作を読むべきでしょう.
 でもまぁ映画だからねぇ ・・・・・・ 映画はちょっと別という感じで観てあげるのが、本当はいいのかもしれません ・・・・・ 少なくてもこのブログ記事のように、 3 つを比べるなんて可哀そうかも (笑) .




Dragon Tatoo 006

 ミカエル と リスベット が一緒に仕事をしたり、だんだんと近づいていく辺りは両方の映画ともかなり簡単にしてしまっていますので、これは原作を読むしかない.
 それと ミカエル が ヘンリック・ヴァンゲル からの依頼を受ける部分も、かなり簡潔化しています.


 ミカエル と ハリエット の関係については、アメリカ版は完全カット、スウェーデン版も原作を若干変えてありますが、こちらの方は事件解決のキーポイントにもなっています.


 ハリエット に関しての結末はやっぱりスウェーデン版かな、アメリカ版の結末も結局は時間的な問題があるが故に、 アニタ について表現できなかったためこうなってしまったのでしょう.

 リスベット のエンディング部分は原作を忠実に再現したアメリカ版がいいです.
 ただ両方とも、 ヴェンネルストレム 事件の結末に至るまでの説明をもう少し入れないと原作を読んでいない人にとっては理解が難しいかな.
 特にアメリカ版は、 ヴェンネルストレム 事件に関係した ミレニアム 内部のこともすべて省略していますし.
 ちなみに映画の日本でのタイトルですが、スウェーデン版には "ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女" と "ミレニアム" が付いていますが、アメリカ版は単に "ドラゴン・タトゥーの女" だけでした.



 ボクはこのアメリカ版映画、監督の デヴィッド・フィンチャー ということもすごく期待していったんですが、 "セブン" のような衝撃は残念ながらありませんでした.




Dragon Tatoo 009

 で、結論ですが ・・・・・・ どちらの映画も、原作もそれなりに楽しめます.
 できれば原作を読んでから、それぞれの映画を観たほうが絶対に楽しめるんじゃないでしょうか.
 このアメリカ版について結構けなしてはいますが、それなりに楽しめ、あっという間の 158 分という感じでした.
 だから次回作もちょっと期待しちゃいます ・・・・・ また見比べです (笑) .





 さて Facebook にアドレスを載せると、自動的にホームページのタイトルなどが表示されるのは知っていましたが、その中の写真も選べることを今日初めて知りました.
 これからはブログの写真とリンクさせてみよう.
 多少はアクセス増えるかな ・・・・・・・ (笑) .



● プロフィール ●

la_belle_epoque

 ジャズ・アルバムの紹介を中心に始めたブログでしたので、こんなタイトル付けていますが、最近では完全に写真やカメラの話題が中心になっています.

 最近になって 沼 という場所にハマっていることに気が付き、脱出のためもがき苦しんでいます。
 金銭感覚も社会通念上の常識とはどんどん離れていってるようですが・・・・・・

 いつもおいでいただく皆様に、感謝です。

● Link ●
● 記事検索 ●
● PV Access ●
  • 累計:

● Photo Gallery ●
  • 大会あれこれ
  • 大会あれこれ
  • 大会あれこれ
  • 大会あれこれ
  • 大会あれこれ
  • 大会あれこれ
  • 大会あれこれ
  • 大会あれこれ
  • 大会あれこれ
  • 大会あれこれ
  • 大会あれこれ
  • 大会あれこれ
  • 大会あれこれ
  • 大会あれこれ
  • 大会あれこれ
  • 大会あれこれ
  • 大会あれこれ
  • 大会あれこれ
● お願い ●
•このブログに掲載されている写真・画像・イラストを無断で使用することはしないでください. コメントはすぐに反映されない場合がありますのでご承知ください.
  • ライブドアブログ