宮間利之

土の音

  ・ ・ ・ ・ ・ ・




 今日の午前中、散髪に行ったらかなり混んでいたので午後出直すことにして、ちょっとスナップ撮ってきました.
 場所は 上田市 柳町 、すでに幾度となく行っています.




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 ● 9/5 上田市 柳町 : (D-LUX7) F 5.6 1/640 ISO 200 24mm ●

 まだ撮ってなかった看板を何枚か撮りに行ったのですが、ちょっとアンダーグランドなところも撮ってみたり.
 でも、さすがにもう十分かな.

 北国街道 の名残を漂わせる通り自体もかなり短いので、もう十分ですね.




L1010826-2
 ● 9/5 上田市 柳町 : (D-LUX7) F 5.6 1/800 ISO 200 24mm ●

 カメラにも何となく慣れてきた感じだなぁ.




  ・ ・ ・ ・ ・ ・




 先日の 東京ジャズ の放送でかかったビッグバンドがよかったので、昔のビッグバンドの演奏を聴いてみます.
 日本を代表するビッグバンドです.

 すでにリーダーも亡くなってしまい、メンバーの多くも変わってしまいましたが、そのコンセプトは今でも生き続けてます





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  " 土の音 / 宮間利之とニュー・ハード "





  1. 妖怪河童今日何処棲也
      (一) カッパ渡来の地
             (山木幸三郎) ・・・・ 4:19
  2.   (二) 黙秘の夜旅
             (山木幸三郎) ・・・・ 4:07
  3.   (三) 亡霊の沼 
             (山木幸三郎) ・・・・ 3:46
  4.   (四) 奥儀伝授式
             (山木幸三郎) ・・・・ 2:54
  5.   (五) ネネコの泣節
             (山木幸三郎) ・・・・ 1:35
  6.   (六) 戦勝祝い唄え新国歌
             (山木幸三郎) ・・・・ 4:21
  7. 黒塚
             (小山恭弘) ・・・・ 21:27





  宮間利之
  武田和三 (tp), 数原晋 (tp), 岸義和 (tp), 熱田修二 (tp),
  片岡輝彦 (tb), 上高政通 (tb), 戸倉誠一 (tb), 内田賢英 (tb),
  小黒和命 (as), 土岐英史 (as), 森守 (ts), 井上誠二 (ts),
  平野繁 (b-s), 山木幸三郎 (g), 鷹野潔 (p), 伊藤昌明 (b),
  四方田勇男 (ds)

  Recorded on July 10 & 12, 1972.






 1973 年のアルバムで、この当時はかなりアブストラクティブな演奏も多かったと思います.
 このアルバムでの演奏内容も全く古い感じがないので、イメージ的にはかなり新しいイメージなのですが、ボクがジャズを聴き始めるずっと前のアルバムでした.





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 宮間利之とニュー・ハード のアルバムも、今普通に購入できるのはほんのわずかになってしまいました.
 デジタルのダウンロードでは結構購入できますが、やっぱりCDとかで欲しいボクにはちょっとねぇ.

 まだアナログ盤を聴いていた頃は、それでも 10 枚くらい持っていたかな.

 一番好きだったのが "モンタレーのニューハード" 、このライブ・アルバムは本当に名盤だと思う.
 オハコの "Donna Lee" なんてぶっ飛びものでした.
 このライブ盤を耳にしてから、一気にこのビッグバンドが好きになりました.

 他に気に入っていたのが下の写真のアルバム.




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 ● "モダン・ジャズ名曲集" : 白縁つけてます ●

 "モダン・ジャズ名曲集" というタイトルのアルバム.
 とにかくジャケットの写真がインパクト大きかった.

 このバンドのアルバム調べてもらうとわかりますが、とにかくいろいろなジャンルのアルバムを作っています.
 歌謡曲、ボサノバ、ポップス、映画音楽はては軍歌まで.

 昔のレコードって、特にポップスや歌謡曲の、こういう感じのオムニバス盤って結構発売されてました.
 そんなアルバムのほとんどのジャケットが外人モデルさんの写真だったりして.


 ビッグバンドという大所帯を運営していくのはとても大変なので、いろいろなことやらなくちゃいけないのはすごくわかります.
 それだけに今でも活動しているのは、それだけでも本当に素晴らしいことだと思います.



 "モダン・ジャズ名曲集" ですが、まぁほとんどジャケ買い (笑)
 単なるオムニバス盤、価格がたしか 1,500円 くらいだったので買ってもいいか、くらいの気持ちで購入しましたが、演奏はとても好きでした.
 普通にジャズ・アルバムとしても聴けます.
 特に好きだったのが "褐色のブルース" ・・・・・ このアルバムで初めて知った曲です.


 このアルバムも今は廃盤かな ・・・・




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 ● 1970 年代の ニューハード ●

 さて今日のアルバム "土の音 (つちのね) " .
 このアルバムが録音された時代は、ジャズが多様化していきクロスオーバーなどが台頭してきた時代です.
 さらに民族音楽やクラシックなどの融合も試みられたりして、本当にいろいろな演奏がありました.
 日本 でも民謡や古謡といったものをジャズに融合させたものがたくさんありました.


 このアルバムもそんな感じで、前作の "仁王と鳩" に続くアルバム.
 河童 という伝説的な存在を題材にしています.
 組曲的な演奏曲は全編オリジナル、山木幸三郎 によるものです.

 最後の曲のみ 小山恭弘 の作曲によるもの.
 この "黒塚" の演奏がスゴイ.
 20 分を超える演奏は変拍子ですが、とても聴き応えのある曲です.


 演奏自体はいかにもニューハードといった感じで、パンチも効いてるし、アンサンブルやグルーブ感もニューハードらしい感じになっています.




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 2016 年に 宮間利之 氏が死去し、その後 山木幸三郎 氏が頑張っておられましたが、昨年暮れにその 山木 氏も死去.


 2017 年にバンド名が 「宮間利之とニューハード」 が 「宮間利之ニューハード」 に変わっても、演奏スタイルや前進する姿勢は変わっていません.




  ・ ・ ・ ・ ・ ・




 さて 8 月の映画は 11 本.
 お盆明けの夏休み遊びに行ったりしてたから、休みがあった割には観てません.



   ウォリアー
   スリー・キングス
   Black&White/ブラック&ホワイト
   ヴィヴィアン・マイヤーを探して
   富美子の足
   つぐない
   レディ・バード
   太平洋の奇跡
   バルト・キングダム
   グッバイガール
   ブレードランナー 2049




 全体的には今一つ感が漂ってるかな.

 "ブレードランナー 2049" はやっぱり面白いけれど、すでに記事にしてるので除外.

 すごく評価の高い "レディ・バード" で、確かに面白い.
 ただ シアーシャ・ローナン については、ボクは "ブルックリン" のほうが好き.



 そんな 8 月の一本は ・・・・・・・・・・・




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 まぁこれかなぁ ・・・・

 Blu-ray が安かったので、ようやく観ることができました.
 ストーリーは全然ハッピーじゃないんだけど、映画としてはいいんじゃないかな.


 キーラ・ナイトレイ はもともと好きな女優の一人です.
 この映画では ジェームズ・マカヴォイ もよかった.




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 そして シアーシャ・ローナン です.
 実質的なデビュー作と言ってもいいでしょうか、この映画で一躍脚光を浴び今でも確実にスター街道を歩いてます.

 この当時 13 歳で アカデミー助演女優賞ノミネート され、話題になりました.

 この物語のもう一人の主人公と言ってもいい役を、すごくうまく演じてました.
 とにかく キュート で、繊細さがいい.




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 この映画の最大の見せ場が、上の場面だとボクは思ってます.

 この場面は約 5 分間にわたるワンカットの長回しです.
 この場面だけのために、この映画を観るのも十分ありだと思います.
 馬の銃殺の場面も十分に調教されたものだそうです ・・・・・ すべてが、とにかくすごいです.




  ・ ・ ・ ・ ・ ・

New Herd In New York

 秋と言えば、番組改編の季節ですね.
 TV に限らず、ラジオもこの時期に改編が多いようです.

 我らが 小川隆夫 さんがパーソナリティを務める Inter FM の "Jazz Conversation" も、とうとう今月いっぱいで終了になってしまいます.





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 この番組、 Inter FM なのでボクの住んでいる地域では当然聴くことができませんでした.
 でも、この番組が始まった頃はボクも月一回以上 東京 に行っていた頃だったので、いつもの講習会終了後の日曜日の夕方、この番組を聴きながら帰ってきた記憶が.

 番組開始の頃は、スポンサーもちゃんと付いており、時間も日曜日の 16:00 から 18:00 .
 その後スポンサーが離れ、時間も変更になり、さらには 1 時間枠になったりと危険な状況を乗り越えながらも、前回の番組改編で日曜日 18:00 になっていました.


 番組開始当初は、リクエスト大会や生放送など結構面白い企画があり、ボクのリクエストも何度かかけてもらうことができ、おまけにプレゼントにも数回当たったり (笑)

 そうそう、詳細は話すことができませんがこの番組を通じてとても温かな交流もありました.
 そんな感じで、あまり聴いてはいなかった割には、とても身近で想い出深い番組だったりします




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 そんないろいろな思い出が詰まった番組だったので、番組終了がわかる数週間前に radiko のプレミアム会員になって、遠く離れた 長野 で聴き始めたばかりだったのですが ・・・・・・・・

 なんというバッド・タイミングなのでしょう.



 でもまぁ、スポンサーもなく今までやってこれたのが不思議なくらいです.
 この番組はもちろんですが、 ピーター・バラカン の代表番組 "バラカン・モーニング" も終了になるので、こういった番組終了に対する反響は思ったものよりはるかに大きかったですね.

 どこかのお金持ちの人がスポンサーになれば、こういった番組も復活できそうではありますが.




 そんな Jazz Conversation 8月31日の特集がボクの大好きな ニューハード でした.
 ゲストにはリーダーの 宮間利之 さん、ギタリストで作・編曲家の 山木幸三郎 さん、現在のコンマス 川村裕司 さん.

 今日は 宮間利之 & ニューハード のアルバムを.









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  " New Herd In New York / 宮間利之 & ニューハード "




  1. Introduction - New Herd's Theme
      (MC: Ira Gitler / John Phillips)   
         (K.Yamaki) ・・・・ 3:14
  2. Donna Lee
         (C.Parker - arr: N.Maeda) ・・・・ 6:48
  3. Maiden Voyage
         (H.Hancock - arr: M.Uchibori) ・・・・ 8:46
  4. Manteca
         (D.Gillespie - arr: K.Yamaki) ・・・・ 10:07
  5. Furisode is Crying : 振り袖は泣く
         (K.Yamaki) ・・・・ 5:30
  6. Rhythm Of Yamaki : 邪馬台賦
         (M.Sato) ・・・・ 13:43
  7. Doxy
         (S.Rollins-T.Newsom) ・・・・ 5:49
  8. Pithecanthropus Erectus - New Herd's Theme
         (C.Mingus - arr: N.Maeda) ・・・・ 9:52




  宮間利之 (leader.cond), 
  竹田恒夫 (tp), 奥村晶 (tp), 菊池成浩 (tp), 伊勢秀一郎 (tp), 
  片岡輝彦 (tb), 、梅木亮 (tb), 三塚知貴 (tb), 
  岡田澄雄 (b-tb), 今尾敏道 (as), 海付豊 (as),
  川村裕司 (ts.ss.fl), 坂川篤 (ts.fl), 大野憲一郎 (bs),
  山木幸三郎 (g), 松本全芸 (p), 増根哲也 (b), 坂田稔 (ds)
  Recorded live at Bryant Park, JVC Jazz Festival, NYC, June 21, 2000.






 1974 年 9 月 20 日 モンタレイ・ジャズ・フェスティバル での成功は、アルバム "モンタレイのニューハード (TRIO - 廃盤)" に第一日目と三日目の演奏が LP 2 枚に収められていました.
 その成功の後、帰国してすぐに同じ選曲で吹きこまれたアルバムが "New Herd (TBM-32)" .


 このアルバムは、そんなモンタレイから四半世紀後に吹き込まれていますが、演奏された曲はお馴染みのナンバーばかり.
 アイラ・ギトラー の紹介から始まるテーマ曲を聞いただけでも、 ニューハード そのもの.




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 ニューハード 好きなボクとしては、ロックを演奏しても、ポピュラーを演奏しても、ラテンを演奏しても ・・・・・・
 ニューハード は ニューハード なのです.
 逆にジャンルに囚われることなく、いろいろな演奏をしているところも好きだったりします.


 テーマ曲のホーン・アンサンブル聴いてみてください.
 これが ニューハード・サウンド なのです.

 そして一気に "Donna Lee" がくるか.
 いやぁーっ、こりゃたまらん.
 "桃太郎" の "Donna Lee" もよかったけれど、ビッグ・バンドの演奏も盛り上がるねぇ.
 一人ひとりの演奏のクオリティがとても高いです.


 ハード・バップ から 新主流派 の "Maiden Voyage"、さらに D.ガレスピー の "Manteca" .
 そしてお馴染みの "振り袖は泣く" ・・・・・・・・・

 S.ロリンズ の "Doxy"
 最後は C.ミンガス の "Pithecanthropus Erectus" .



 とにかくもう、聴いていて楽しくなります.
 スモール・コンボとは全然違った楽しさです.




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 ただ、このアルバム屋外でのライブのせいか、どうも録音が今一つ.
 低音の ブーーーーーン というような音が入っています.
 ステージの後ろに衝立のようなパネルが何枚もあるようなので、その影響で風の音を拾っているのでしょうか.


 そう言えばジャケット写真の右側にもそのパネルのようなものが中途半端に写っていたりします.
 これも何とも微妙だなぁ.




 Jazz Conversation でのインタビューのバックで、さりげなく "褐色のブルース" が流れていました.
 この曲はボクが ニューハード を好きになるキッカケの一つにもなった曲.
 この曲の入っていたアルバムも以前は持っていたんだけれど、 CD は現在廃盤.
 女性のとてもキレイなお尻がシルエットで写っているステキなジャケットでした.



 TBM のアルバムもほとんどが廃盤でしたが、 宮間利之とニューハード のアルバムの多くも廃盤.
 また再販してくれないかなぁ.






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 家の周りの景色も秋の色です.
 周りの水田が黄金色に変わり、稲刈りも始まりました.

 朝夕はめっきり涼しくなり、数週間後には紅葉.


 今年の冬は大雪になりませんように ・・・・・・・・・・・・・・

モンタレイの Donna Lee

 3 日の夕方、何気なくテレビを点けたら、なんと Jeff Beck が出ていました.

 "ジェフ・ベック レス・ポール・トリビュート" という、彼が昨年エレクトリックギターの生みの親である レス・ポール のために行ったトリビュート・コンサートの模様でした.
 最後の 2 曲くらいしか聴けませんでしたが、驚くほど若々しくてビックリ.




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 最後の 2 曲はロカビリー色の強い演奏で、どこかで見たリーゼント野郎が出ているなぁと思ったら、 Brian Setzer じゃありませんか ・・・・・ 驚 .
 彼もちょっとばかりポッチャリしてしまいましたが、相変わらず グレッチ を弾く姿はカッコイイのであります.
 たまにはロカビリーもいいなぁ.




 さて今夜のアルバムはロカビリーでもなく、先月の "ON ゼミ" でも紹介された 宮間利之&ニュー・ハード .
 実は PC の iTunes をよ〜〜くみたら、なんとこのアルバムが録音されていませんでした.
 そこで今日はこのアルバムを、 iTunes に取り込みながら聴いてみました.






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    " New Herd / Toshiyuki Miyama & The New Herd "





    1. Theme 
            (K.Yamaki) ・・・・ 0:38
    2. Donna Lee 
            (C.Parker) ・・・・ 5:38
    3. Sniper's Snoose 
            (M.Sato) ・・・・ 5:56
    4. Furisode 
            (K.Yamaki) ・・・・ 5:17
    5. Kappa Shijo 
            (K.Yamaki) ・・・・ 10:32
    6. La Fiesta 
            (C.Corea) ・・・・ 6:56
    7. Theme 
            (K.Yamaki) ・・・・ 0:39





    宮間利之 (leader.cond) 、 山木幸三郎 (g.arr) 、
    武田和三.岸義和.白山文男.神森茂 (tp) 、
    片岡輝彦.上高政通.早川隆 (tb) 、
    内田賢英 (b-tb) 、 鈴木孝二 (as.fl.cl) 、 白井淳夫 (as.cl) 、
    森守 (bs.fl.ss) 、 井上誠二 (ts.cl) 、 多田賢一 (bs.b-cl.piccolo) 、
    鷹野潔 (p.el-p) 、 伊藤昌明 (el-b) 、 四方田勇夫 (ds)

    Recorded at Aoi Studio, Tokyo, September 27, 1974.





 1971 年 12 月、 スイス モントルー のカジノでのライブの最中、ファンにより火災が起こりカジノを燃やしたのは フランク・ザッパ & マザーズ ですが、その 3 年後 1974 年 9 月、 宮間利之&ニュー・ハード は カリフォルニア州 モンタレイ・ジャズ・フェスティバル に出演し、大絶賛を浴びました ・・・・・ 同じような地名ですが、まったく別です.
 個人レベルでは、すでに日本からも多くのミュージシャンが渡米し、そこそこ日本のジャズも一部ではあるものの認識され始めてはいたものの、ことビッグ・バンドに関しては全くと言っていいほど認識されていない時代です.
 そんな時代に、 モンタレイ・ジャズ・フェスティバル のトリを務め、さらには絶賛されたというだけでも、今では考えられないくらいすごいことだったのでしょう.



 そんなステージを観ての感想がこれ.
 あの有名なジャズ評論家 レナード・フェザー の記事です.


   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  " モンタレイ・フィールドに何が起こったか! "

 日本のニューハードが金曜日の夜、モンタレイに出演した。 ここにジャズ史上初めて外国のビッグバンドが米国の主要ジャズ祭でその主役を務めたわけである。 今まで日本のバンドを単に、物マネがうまいとしか書かなかった評論家たちは当夜のニューハードによって、それが誤りであることが分かったであろう。
 オープニングは前田憲男の編曲によるバッブ曲<ドナ・リー>。 ここでは、競演のガレスピーと岸義和の力強いトランペット・ソロがきかれた。 続いては山木幸三郎と佐藤允彦の作編曲によるオリジナル作品。 このバンドでギターを弾く山木は、2本のクラリネットと2本のフルートを使用して、人の心をとらえる印象的な作品を提供した。 翻訳されたタイトルによれば、「長袖の着物姿ですすり泣く日本女性」である(注:”振袖は泣く”)。 これは伝統に根ざしたモダンな作品である。 この曲に一役買っているのは、ハーマン・ハードのトロンーボン奏者ビル・ハリスによく似たサウンドの片岡輝彦とフルートの鈴木孝二・森守であろう。
  (中略) 
 前田のアレンジによるミンガス作品、<直立猿人>でステージは締めくくられた。 聴衆はまるで釘付けされたように椅子に座ったままだったが、続いて一斉に立ち上がりスタンディング・オペレーションに湧いた。 ともかく、ブリリアントなサックス・ソロと技術的にも申し分のない四方田勇夫のドラムスは注目に価する出来だった。
(Lonard Feather: Mon Sept 23, 1974 Los Angels Times)

   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



 この時の演奏も 2 枚組のアルバムで発売されていましたが、現在では廃盤.
 そして日本に帰国後すぐに録音されたのが、この "New Herd" です.
 曲目は モンタレイ・ジャズ・フェスティバル で演奏された曲が選ばれています.




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 宮間利之&ニュー・ハード のディスコグラフィーを見ていただけるとわかるかと思いますが、とにかく色々なジャンルの演奏をしています.
 歌謡曲、映画音楽、軍歌、そしてジャズ ・・・・・・・.
 一時期の NHK 紅白歌合戦では、紅組のバンドが 原信夫とシャープス・アンド・フラッツ 、白組のバンドが 宮間利之とニュー・ハード だったこともありますし、歌謡曲を含めたいろいろな音楽番組でバックとしてテレビにも結構出ていました.
 まぁビッグバンドの宿命として、とにかくメンバーのギャラをなんとかしなくちゃいけないので、いろいろな仕事やっていたんでしょうね ・・・・・ もちろんメンバーたちもそれぞれ演奏活動などもしていたようですし.



 そんな色々なアルバムの中に、 "モダンジャズ名曲集" という一枚のアルバムがあります.
 ボクが持っていたものは、女性の裸の ・・・・・ とてもきれいな形のお尻がシルエットになって映っているものでした.
 ジャケットのインパクトももちろんですが、その中で演奏された "褐色のブルース" が大好きだったんですよねぇ.
 この曲は映画 "墓に唾をかけろ (1959 年フランス映画)" の主題曲です.
 この映画の原作は、 ボリス・ヴィアン の書いた同名のハードボイルド小説で、作者の ボリス・ヴィアン 自身もジャズをこよなく愛し、自身もトランペット奏者として サンジェルマン のクラブで演奏していたようです.
 物語の内容は、かなり暴力的で過激な内容のため裁判沙汰にもなったようです.
 哀愁を帯びたメロディがとっても素敵な曲で、そんな曲が ニューハード のようなビッグバンドで、ちょっと現代的なアレンジをして演奏されると何とも言えない雰囲気の出る曲です.



 今日のアルバムとは違う話題に進んでしまったので、軌道修正.
 この "New Herd" の中で最も注目されるのは、 山木幸三郎 が作った "Furisode" (邦題: "振袖は泣く" ) .
 ソロ部分も、日本的音階でのソロなのですが、違和感が全くありません
 宮間利之&ニュー・ハード と言えばこの曲的な有名な曲です.

 この "振袖は泣く" もいいのですが、バリバリのハードバップ "Donna Lee" の独特のグルーブ感ある演奏が大好きです.

 モンタレイ・ジャズ・フェスティバル のステージでも演奏された "直立猿人" はこのアルバムには入っていませんが、この演奏もよかったなぁ.



 さて、今夜はゆっくり "ミレニアム 1" の下巻を読むとしましょう.
 いよいよ今週は、アメリカ版が公開です ・・・・・・ それまでにはなんとか読み終えそうです.

Central Park North

 昨日のブログで、またまたボクのイケていけないところが露呈してしまいました.
 それは、素敵な女性の名前を覚えるのが苦手ということ.
 以前もブログに書いたけれど、どうもこういったことが苦手です.
 土曜日の ONGAKU ゼミナール スタッフの女性をどうも覚えられません(汗).
 t_gomez さんと tomorin さんは、完璧に覚えていました ・・・ でも 3 回目ぐらいでようやく覚えたので、偉そうなこと言えませんが.
 今回、自信を持っての yurico さんでしたが ・・・・・・


 どうして素敵な女性の名前を覚えることができないのかというと、冴えない中年オヤジですので、素敵な女性の顔を正面から見ることができません.
 ガラにもなく、シャイです.
 だから、素敵になればなるほど、名前を覚えられないということで ・・・・・ フォローになっているでしょうか.


 junjunjun♪ さん、yurico さん大変失礼しました.
 5 回目は、きっと大丈夫だと思います.
 次回も、とってもチープなお土産持っていきますので、許してください.



 昨日はいい天気だったのに、どうもこれから一週間くらい天気が悪そうです.
 山々の紅葉もそろそろだというのに ・・・・・・.
 そういえば、セントラル・パークも紅葉で赤く染まるようですね.






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  "Central Park North"





  1. Town Away Zone
  2. Quietude
  3. Jive Samba
  4. The Groove Merchant
  5. Big Dipper
  6. Central Park North





  Thad Jones=Mel Lewis Jazz Orchestra:
  Thad Jones(flh), Snooky Young(tp), Jimmy Nottingham(tp),
  Richard Williams(tp), Danny Moore(tp), Eddie Bert(tb),
  Jimmy Knepper(tb), Benny Powell(tb), Cliff Heather(tb),
  Jerome Richardson(ss.as.fl), Joe Temperley(bs,b-cl),
  Eddie Daniels(ts.cl), Joe Farrell(ts.cl), Jerry Dodgion(as.cl),
  Roland Hanna(p), Barry Galbraith(g), Sam Brown(g),
  Richard Davis(b), Mel Lewis(ds)

  # 3.6:   Recorded on June 17, 1969.
  # 1.2.4.5: Recorded on June 18, 1969.







 正直言いますと 999 円だったので買ったアルバムです.
 ずっと前に聴いたことはありましたが、それ以来購入することもなく.
 999 円をきっかけに、購入してみました ・・・・・・・・・ がっ、




Thad&Mel003

 これがいいんですね.
 こんなにいいアルバムだったっけ?? と首を傾げてしまうほどです.

 最近、ジャズを聴いている割にはその良し悪しが区別できないでいます.
 特にヴォーカルに至っては、聴くものみんな良く聴こえてしまう傾向があるので、とても違いがわかりません.
 ビッグバンドもあまり聴かないこともあり、ほとんど違いがわかりませんが、このアルバムはアンサンブルとソロの掛け合いが、とっても都会的センスにあふれていていいですね.
 切れのいい演奏は、ボクは大好きです.
 一曲目のテナーの演奏の部分だけでも、ウキウキしてしまいます.


 以前アナログ盤で、"モンタレーのニューハード/宮間利之とニューハード" を持っており、この中の "振袖は泣く" が好きだったんですが、サドメル を聴いていたら、なぜか一曲目の "ドナリー" が聴きたくなってしまいました.
 でもボクの手元にある CD は違うアルバムがただ一枚のみ.
 モンタレーから帰ったばかりの 1974 年 9 月 27 日に録音された "New Herd"(TBM) だけです.

 今夜はこのアルバムもちょっと聴き比べてみましょうか.




 きっと違いは良くわからないと思いますが、素敵な演奏であることは間違いありません.
 田舎で聴く、都会のジャズもなかなかいいものです. 
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 ジャズ・アルバムの紹介を中心に始めたブログでしたので、こんなタイトル付けていますが、最近では完全に写真やカメラの話題が中心になっています.

 最近になって 沼 という場所にハマっていることに気が付き、脱出のためもがき苦しんでいます。
 金銭感覚も社会通念上の常識とはどんどん離れていってるようですが・・・・・・

 いつもおいでいただく皆様に、感謝です。

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