山本剛

Emily





 気がつけば、もう 11 月 ・・・・・・・ 今年もあとわずかになってきました.
 今年も、いつもの年と同じような一年.
 まぁ、変わらないことはいいことなのでしょうが、この時期になって振り返るといつも同じというのもねぇ ・・・・・・
 


 ブログを始めた頃、簡単に取り上げたアルバム.
 あの時はアナログ盤の青みがかったジャケット写真を載せましたが、今夜はボクが現在持っているのと同じ XRCD 版のモノクロ・ジャケット写真です.
 データを中心に軽く取り上げてみることにしましょう.


 これは名盤 ・・・・・・ 今では手に入らないのがとても残念です.





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   " Moon Ray / 大友義雄 "





  1. Moon Ray
         (A.Shaw) ・・・・・ 9:12
  2. Emily
         (J.Mandel-J.Mercer) ・・・・・ 8:49
  3. If I Should Lose You
         (R.Rainger-L.Robin) ・・・・・ 5:09
  4. Love Comes Quietly ( 愛は静かに )
         (Y.Otomo) ・・・・・ 8:12
  5. Shufflin'
         (O.Nelson) ・・・・・ 6:08





  大友義雄 (as), 山本剛 (p), 川端民生 (b),
  オージェス倉田 (ds)
  Recorded at Epicurus Studio, Tokyo, April 21 & 22, 1977.




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 彼が吹くバラードは、日本人の心にグッとくるような、演歌に近いバラードのような気がしてなりません.
 タメとか、リフとか ・・・・・・・・・ グッとくるんです、ハイッ !!
 そうかと思うと、アップテンポの曲では非常に饒舌になったりします.


 ボクが一番印象に残っているのは、行きつけのジャズ屋で聴いた時のライブ演奏.
 もうまったくと言っていいほど、その時の演奏の内容は憶えてはいませんが、アップ・テンポの曲を一気に吹いていた姿は何となく覚えています.
 当時はアフロヘアにひげを蓄えて、いかにもミュージシャンといったオーラ全開.
 結構小柄な体格だったと思いますが、アップテンポの曲でみせるエネルギッシュな演奏を聴いてビックリしてしまいました.




 まぁ、今ではボクとおんなじでかなりの貫禄がでているようですが ・・・・・・・ (笑)
 そして、ピアノの 山本剛 もおんなじ (笑)




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 アルバム・タイトル曲の "Moon Ray" がとにかくステキすぎちゃいます.
 この曲、何度聴いてもグッときちゃうのです ・・・・・ この曲があるから、このアルバムを聴くたびにグッとくるのかもしれません.
 そういえば、 小川隆夫 さんがパーソナリティを務めている Inter-FM "Jazz Conversation" でも、この曲をリクエストしてかけていただきました ・・・・・・ あの頃は、番組も日曜日の 16:00 - 18:00 だったのに、今では水曜日の 23:00 から一時間に変わっています.
 リクエストも、ずっと昔のような錯覚を覚えてしまいます.

 
 さてこのアルバム、選曲がいいですよね.
 彼のオリジナル曲が一曲入っていますが、それ以外はスタンダード曲.
 それも歌心溢れる演奏にピッタリの曲ばかりです.


 
 そんな中の一曲が、 2 曲目の "Emily" .


 この曲は 1964 年に公開された "The Americanization of Emily" というラブ・コメディ映画の主題曲です.
 日本での公開名 "卑怯者の勲章" というようですが、この映画のことはまったく知りませんでした.




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 出演しているのは ジェームズ・ガーナー 、 ジュリー・アンドリュース 、 ジェームズ・コバーン 、 メルヴィン・ダグラス ・・・・・・・ といった、錚々たるメンバー.
 アカデミー賞 2 部門にノミネートもされたようですが、ラブ・コメディの哀しさかあまりヒットしなかったのでしょうか.
 作品はモノクロ映画、当時はほとんどカラー映画に移行していたんじゃないでしょうか.

 ジュリー・アンドリュース にとって、 "メリー・ポピンズ" の次に撮った作品がこの映画だったようです.
 話が全く違う方向に行きますが、先日行われた フィギュア・スケート "中国杯" のエキシビションで、 浅田真央 ちゃんが演じたのが "メリー・ポピンズ" だったようで、いろいろな所に写真が出ていましたね.



 作曲は Johnny Mandel 、 作詞が Johnny Mercer 、映画では ジュリー・アンドリュース が主題歌を歌っていたようですが、探してもヒットしませんでした.
 その代わり、 フランク・シナトラ や アンディー・ウィリアムズ といった歌手の曲がいくつかありました.


 "Emily, Emily, Emily ・・・・・・・・"
 
 非常に甘〜く、素敵な曲です.



Misty

 今夜は一人でのんびりとしています.
 いつもは家にいる奥様が、野沢温泉にスキーで出かけたのでこれから 3 日間はボク一人.
 一応はお仕事ということですが、どんなものやら ・・・・・・・ 少なくても立ち入り禁止区域に入って遭難するようなことだけは避けて欲しいと願っています (笑) .




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 まだ二人の娘が小学校の頃は、彼女たちの大会出場に合わせて家族みんなでいろいろなゲレンデをカッ飛んでいましたが、今でもスキーしているのは奥様一人になってしまいました.
 この野沢温泉も、ジュニアの大きな大会があるので幾度となく行ったゲレンデです.

 そんな子供たちも、いつの間にか成人 ・・・・・ 親が何もしなくても、子供はちゃんと育つというのを実感しています (汗) .






 今夜はいつもよりもほんの少しだけボリュームを上げて聴いています.
 録音がとてもいいから、やっぱりちょっと大きめの音のほうがいいですね.






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   " Misty / 山本 剛 " (TMB - 30)





   1.  Misty 
         (E.Garner) ・・・・ 7:16 
   2.  Blues 
         (T.Yamamoto) ・・・・ 7:59
   3.  Yesterdays 
         (J.Kern-O.Harbach) ・・・・ 6:10
   4.  Honey Suckle Rose 
         (T.Waller-A.Razaaf) ・・・・ 6:04
   5.  Smoke Gets in Your Eyes 
         (J.Kern-O.Harbach) ・・・・ 6:03
   6.  I Didn't Know What Time It Was 
         (R.Rodgers-L.Hart) ・・・ 6:25
   7.  Angel Eyes
         (M.Dennis) ・・・・ 4:44





   山本 剛 (p), 福井 五十雄 (b), 小原 哲次郎 (ds)
   Recorded at Aoi Studio, Tokyo, August 7, 1974.







 大好きな二人の日本人ピアニストが、 本田竹廣 と 山本剛 です ・・・・・ 唸らせてくれるのは ホンタケ 、酔わせてくれるのが ヤマちゃん .
 なんて、ボクは思っているのですがみんなはどうなんでしょう.


 ジャケット写真はインターネットでいい写真が無かったので、持っているアルバムをスキャナーで取り込みましたが、ちょっと白けてしまいますね.
 本当はもっときれいな緑なんですがね.


 ボクの持っているアルバムは、 2002 年に XRCD24 でリマスターされたものです.
 もともとのアナログ盤の録音が良かったのと、今聴いているオーディオがあまりにもショボいので、正直この CD がどのくらい素敵な音になっているのかをボクは感じ取ることができませんが、とにかくいい音で鳴っていますよ.
 こんな素敵なアルバムでさえも、今ではなかなか手に入れることが難しくなっているようです.
 以前から幾度となく言っていますが、 日本の Blue Note ・・・・・ Three Blind Mice (TBM) のアルバムは是非みんな再販して欲しいですね.




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 アルバム・タイトルは "Misty" ・・・・・・・ エロール・ガーナー が 1954 年に作曲したバラードの名曲です.
 "Misty" の名演とくればこのアルバムを挙げる方も少なくないくらい、このアルバムでの "Misty" は魅力的な演奏です.
 独特の タメ の中で流れでてくるメロディの美しさがとってもいいですね.
 この演奏に関しては、なんにも言うことのないようなとても素敵な演奏なので、まず聴いてみてください.


 2 曲目がオリジナルの他は、ほとんど有名なスタンダードが選曲されています.
 この辺りも人気の所以ではないでしょうか.
 曲でいったら、ボクは最後の "Angel Eyes" が大好き ・・・・・ この演奏が最後に入っているので、最後の最後まで酔わせていただけます.



 スローなバラードばかりでなく、 2 曲目の "Blues" のような演奏が、 山本剛 の真骨頂かもしれません.
 こういった曲も本当にうまく弾くんですよねぇ.
 "Honey Suckle Rose" もゴキゲン.



 なんだかんだ言っても、このアルバムは 山本剛 の代表アルバムに間違いないし、とっても素敵なアルバムに間違いありませんね.
 ルーキーに自信を持ってお勧めできちゃいます ・・・・・・ が、残念ながら Amazon にも HMV にも新品は無いようです.


 まだ聴いたことのない人には、是非とも聴いて欲しいのですが ・・・・・・ .

Come In From The Rain

 最近はサッカーの嬉しいニュースや悲しいニュース ・・・・・・・・
 サッカーの話題ばかりでしたので、今夜は少しばかり本来の姿 ・・・・・ と偉そうなことを言ってみましたが、このブログはいろいろなことがごちゃ混ぜになっている落書き帳のようなもの ・・・・・ に戻ってみましょうか.


 ここ数日は暑い日が続きましたが、エアコンを入れるほどの暑さではありませんでした.
 風が結構気持ちいいんですよね ・・・・・ 例年だと家のエアコン入れていたんだけれどなぁ.
 今日は 4 時頃から夕立 ・・・・・・・・ 一時やんだと思ったのですが、また降りだしています.



 そんな雨も、ようやくやんでこんな空 ・・・・・・・
 Come rain or come shine ・・・・・・・・・



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 "Come rain or come shine" は有名なスタンダード.
 "come rain" で iTunes で検索してみたら、さすがに何曲もの演奏が出てきました.
 そんな中で、 「あれっ ? 」 と思うような演奏 (曲名) が入っていたアルバムです.




 上の写真のような風景の中で聴いてみたくなるような、メランコリックな曲です.
 まるで "After The Rain / Duke Pearson" ような雰囲気の曲です.
 雨上がりはこんな静かな曲が似合うんですね.







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  " Speak Low / 山本剛 "




  1. Cool Struttin'
  2. Black Is The Color
  3. Speak Low
  4. Misty
  5. Doxy
  6. Jealous Guy
  7. Yesterdays
  8. I've Never Been In Love Before
  9. Come In From The Rain
  10. Girl Blues
  11. Close To You




  山本剛 (p), 岡田勉 (b), 植松良高 (ds)
  Recorded August 8, 1999.






 実はこのアルバムについては、ずっと前にも取り上げたのですが、その頃は曲名などのデータを記載していなかったので、もう一度取り上げてみましょう.

 まずこのレーベルのことですが、ジャケットが ・・・・・・・ このアルバムなんかはまだいい方ですが、あまりにエロ過ぎるものが多すぎます.
 たしかにきれいな女性のジャケットなんかのほうが、眺めていても楽しいですが、限度があると思います.
 さすがに下着姿やトップレスというのは ・・・・・・・・ 少なくてもボクはそういうジャケットを見ただけで買う気が無くなります.




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 さて、 "come rain" でヒットしたというのが、 9 曲目の "Come In From The Rain" .
 この "Come In From The Rain" は、 Melissa Manchester が 1976 年に発表した "Better Days & Happy Endings" に入っている曲で、多くのミュージシャンがカバーしている彼女の代表作の一曲です.
 Melissa Manchester といえば "Don't Cry Out Loud (邦題: あなたしか見えない)" のヒットが有名な女性ポピュラー歌手ですが、この曲に関して日本では Rita Coolidge や 伊東ゆかり のほうが有名でしょうか.


 このアルバムには、こんなポピュラー・ソングも数曲入っていて、聴いてみるまでは 「結構軽い演奏なんだろうな ・・・・」 なんて思っていたのですが、聴いてみるとどうしてどうして.
 1 曲目から "Cool Struttin'" ですよ、超ブルージーなピアノです.
 そして 2 曲目の "Black Is The Color" へと続くのですが、この 2 曲を聴いただけでも、このアルバムの良さ ・・・・・ 山本剛の良さが伝わってきます.
 とにかく、ゴキゲンなピアノです.


 "Yesterdays" もいいなぁ〜 ・・・・・・ 山本剛のピアノだよね.
 おまけに岡田勉が、これまたいい.
 4 曲目の "Misty" とこの曲は、彼の代表アルバム "Misty" でも演奏された曲です.
 でも、 "Misty" はジャズ・スタンダードを中心とした選曲でこのアルバムとはちょっと雰囲気が違います ・・・・・ でも、とっても素敵で、大好きなアルバムです.

 そして 9 曲目の "Come In From The Rain" .
 リリカルなピアノ・ソロによるテーマから、しっとりとした感じでの演奏です.
 変に肩肘を張っていないでリラックスした感じでの演奏です.


 アルバム "Misty" は、聴く方も唸ってしまうような演奏.
 でもこのアルバムは、酒でも飲みながらリラックスして聴けるような演奏です.
 そう、隣に素敵な女性でもいれば、もっと様になるような演奏かな.
 Venus Records のジャケットに登場するような女性だったら、尚の事.



 まぁ、ボクには全くもって縁のないお話ですがね ・・・・・・・・・
 せめて "Girl Talk" のアルバムでも聴いてみるとしますか. 

The In Crowd

 暑い ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 そんな言葉しか思い浮かばないような一日でした.
 こんなくそ暑い ・・・・・・ おっと失礼、相応しくない言葉使ってしまいました ・・・・・・ 日に、大事な用事で午前中はずっと屋外でしたが、よく倒れなかったものだと自分で感心してしまいます.
 当然お茶系の (お酒ではありませんよ) 水分はずっと取っていたのですが、途中からはアイソトニック飲料を摂取です.

 アイソトニック飲料は、汗がべたつく感じがする人もいるので、トライアスロンなどの水分補給では水とアイソトニック飲料両方を出して好きな方を取ってもらうようにしているみたいです ・・・・・・・ 昨年のアクアスロンで勉強しました.
 朝から汗だくだったのですが、昼ごろになったら汗もあまりかかないような感じになってきました ・・・・・・ 結構ヤバかったかも.


 今夜は早めに休むとします.
 軽めの演奏を、サラリと聴きながしてみましょうか.




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  "The In Crowd / Ramsey Lewis"




  1. The In Crowd
  2. Since I Fell For You
  3. Tennessee Waltz
  4. You Been Talkin' 'Bout Me Baby
  5. Love Theme From Spartacus
  6. Felicidade (Happiness)
  7. Motherless Child (Unreleased)
  8. Come Sunday
  9. The Party's Over (Unreleased)




  Ramsey Lewis (p), Eddie Young (b.cello), Red Holt (ds)
  Recorded Live at "Bohemian Caverns" May 13-15, 1965.





 まずアルバム・タイトルでもあり、 Ramsey Lewis といえばこの曲とも言える "The In Crowd" ・・・・・・ なのですが、どうもボクは、ご本家の Ramsey Lewis ではなく 山本剛 の演奏のほうが強力なインパクトがあります.
 その昔、 TBM から同名タイトル "The In Crowd" という名前で出ていた LP ・・・・・・・ CD 化された時にこのアルバムは 2 枚の CD に吸収され消滅、 "The In Crowd" は "Blues For Tee" というアルバムに編入されました.
 このことは以前ブログに書きましたが、とにかくこの演奏がいいんですよ.
 とてもファンキーで、ソウルフル ・・・・・・・ .
 この演奏を知ってから、 "The In Crowd" という曲が Ramsey Lewis の曲だと知った次第です.


 ただ、どうもこういった演奏はシリアスなジャズファンからは敬遠されがちでした.
 「ロックっぽいジャズなんて、ジャズじゃねぇ ・・・・ 」 なんてね (笑) .
 今になって思えば、なんて了見の狭いこと言っていたんだろうと思ってしまいますが、こういったジャズ・ファンは、その当時全国至る所にあった ジャズ喫茶 というジャズの一見さん完全お断り的な場所に、大勢生息していました.



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 さてご本家 Ramsey Lewis さんの "The In Crowd" ですが、 山本剛 の演奏と雰囲気が全く同じです.
 やっぱりこういう場所が、この曲には似合うんでしょうね.
 お客さんの反応までもが、同じような反応示しています ・・・・・・ とても楽しそうですよね.
 このアルバムって、 "The In Crowd" のようなファンキーな演奏ばかりかと思うと、決してそうではなく、バラードっぽいポピュラーや映画音楽をしっとりと聴かせるような演奏も入っています.
 ただ、お客さんの反応は圧倒的に "The In Crowd" のほうがいいようですよね ・・・・・. 

 ちなみに 7 曲目の "Motherless Child" と 9 曲目の "The Party's Over" はオリジナル LP にはなく、 CD になって加えられたものです.
 このアルバムは グラミー賞 も受賞していますし、 ビルボード・チャート でも何週にもわたりランク・インしていたという、まさにビッグ・ヒット・アルバムです.


 久しぶりに聴いてみました.
 悪くはないです ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ただ、大好きなアルバムかと聞かれると、ちょっと微妙です.
 正直、どうしてこのアルバムが グラミー賞 だったのか、凡人のボクにはわかりかねます.
 同じ年の対象作品 "至上の愛 / John Coltrane" のほうが、音楽的にもずっとすごいと思うんですが ・・・・・・・


 シリアスなジャズ・ファンだけにうけるアルバムよりは、大衆受けするアルバムのほうが、グラミー賞には相応しいということなのでしょうかね.

 考えても答えは出そうにありませんので、今夜は寝るとします ・・・・・・・・ おやすみなさいませ.

Blues For Tee + ライブ・ハウスに・・・

 昨日の暖かさのせいで、今朝は雨がパラパラ ・・・・・
 でも比較的暖かい朝だったのですが、その後どんどん気温が低くなり、風も強く寒い一日になりました.
 でも木曜日 ・・・・・・ 明日は金曜日、すぐに土曜日です.


 昨日 Diana Krall のアルバムを聴いていて思ったんですが、やっぱりボクはああいった大きなホールでの演奏よりも、小さな店でのライブが好きです.






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  "Blues For Tee / 山本剛"





  1 Blues For Tee
  2 I'm Glad There Is You
  3 The In Crowd
  4 I Can't Get Started
  5 Speed Ball Blues
  6 Broadway




  山本剛(p), 大由彰(b), 大隅寿男(ds) 
  1974.12.25 六本木 "ミスティ"






 例えばこんな感じのライブのほうが、ずっと好きです.
 ブルース・フィーリング溢れる、小粋なアルバムを聴きながら今夜は少しばかり昔の思い出なんかを ・・・・


 ボクの通っていたジャズ屋ですが 2 年くらいすると、もともとの家業だった呉服屋を改造してそこにグランドピアノを放り込み、ミュージシャンを呼んで常連だけのライブを開くようになりました.
 その後、さらにエスカレートし店内の大改造を行い、ライブ・ハウスを作ってしまいました.
 お金もたくさんある訳ではないので、天井なんかはコンパネに常連で絵心のある連中が手書きのイラストを書いて貼り付け.
 ボクも 3 枚書いた記憶があります (少しばかりの絵心ですが) .
 ・・・・ Sonny Criss , John Coltrane ともう一枚何か書いたけれど忘れました.

 もともとがライブ・ハウスのための設計ではないので、スペース的にもかなり狭く、空いているスペースにお客さんが酒を持っていって聴くというような感じ.
 だから演奏の迫力は物凄いものです.




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 井野信義 、 金井英人 、 大友義雄 、 板橋文雄 ・・・・・
 結構、そうそうたるメンバーがやってきては、ホットな演奏をしていきました.
 ビブラフォンなんかも入った日にはもーーーー ・・・・・
 ほとんどお客が満員電車状態 (かなり、オーバーです) .
 こっちのお店は、確か週一日だけ (曜日は忘れました) の営業で、たまにバイトの男の子が店の中でピアノの練習をしたりしていました.
 ジャズ屋の方は、レコードを取り扱っていたので店内で油を使うようなメニューがなかったのですが、さすがにライブハウスではもう少しきちんとした食事も出そうと、新しいメニューも増やしたりしました.


 この頃聴いた音はほとんど忘れてしまいましたが、あの時の雰囲気だけはずっと覚えています.
 音響的にも決していいとは言えないし、演奏もよかったのかどうなのかもわかりません.
 でも、あの時代のいくつかの演奏の雰囲気が、ボクのジャズの原点かもしれません.
 ボクと彼女は二人で聴きながら、みんなに聞こえないくらいの小さい声で 「イェーィ」 とか掛け声かけたりして.
 常連の S 氏は決まってタイミング悪い掛け声で、演奏が終った後みんなにからかわれたり.
 そうかと思うと I 氏はコブシきかせて 「いぇーい」 ・・・・・ 妙に演歌っぽかったり.


 このアルバムや Blue Note のライブ・アルバムはそんな昔の思い出を蘇らせてくれます.
 やっぱりボクはこういったライブがいいなー ・・・・
 決して有名なミュージシャンでなくても ・・・・ 


 最後にこのアルバムについてですが、以前にも書いた "Live At The Misty" と同じ日の演奏です.
 もともとは LP 3 枚で発売されていたのですが、 CD 化の際に "The In Crowd" がこの "Blues For Tee" と "Live At The Misty" に分割して収められました.
 この 2 枚の CD アルバムはとにかくいいです ・・・・ 大好きです.
 すでに廃盤になっているようですが、これを見つけた時はほんとうにうれしかったなー.


 このアルバムの目玉は "The In Crowd" でしょうね.
 とにかく演奏を聴けば思わずニコッとしてしまうような、ファンキーでイカシタ演奏です.
 ノイズを拾うための 3 本のマイクがとても効いています.
 お店の中の雰囲気がとてもよく伝わってきます.
 もちろん、演奏自体の録音も素晴らしい.


 以前ジャズをまったく聴かない女性と 六本木アルフィー にいって、 鈴木勲 グループの演奏聴いたんですが、あの雰囲気だけでも満足してもらえました.
 曲なんかわからなくても、目の前でベースが弾け、ホーンが唸りをあげ、タイコがリズムを刻めば、それだけで楽しくなります.



 こういうのが、ライブの楽しさですよね.

Speak Low / Tsuyoshi Yamamoto

 昨日からの、”濃厚接触者”休暇二日目.
 娘の熱もほとんど平熱近くまで、一応今日は医師の診察を受け、これで熱が出なければ大丈夫との診断.
 あとは、ボク達家族が感染しないことですが・・・・


 ということで、今日も部屋に引き籠りジャズを聴いています.



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 "Speak Low / 山本剛"


 今月 18 日に発売されたヴィーナス・ジャズ・ジャイアンツ・シリーズ・ペーパー・ジャケット・コレクション 1500 の中の一枚です.

 でも ・・・・・・・・・
 この Venus レーベルがよくわかりません.


 今回発売された 50 枚のうち、なんと 30 枚が スウィング・ジャーナル・ゴールド・ディスク を受賞しているようです.
 写真が小さいのではっきりはわかりませんが、たぶんそうかと.

 以前、ある HP でこの ゴールド・ディスク の選考についてかなり批判的意見が載っていたのを見た記憶がありますが ・・・・・・・ この 30 枚っていいの??
 ざっと演奏者を見ても、試聴で一部を聴いても ・・・・・・・ うぅーーーん
 ジャケットも、エロ過ぎるものが多いですね.
 決していいセンスとは、ボクは思いません.
 なんとなく、ムード・ミュージックというジャンルのアルバムが多いような気がします.
 ・・・・・・・ のっけから、ネガティブです.


 ボクにとって "Speak Low" といえば、すぐに思い浮かぶのが Walter Bishop Jr. のアルバムです.
 このアルバムは、ジャズを聴き始め、最初に買った何枚かのアルバムの一枚で、今でも大好きなアルバム.
 そのアルバムと同じタイトルのアルバムなのですが Venus というレーベルもまったく知らず、ただ単に 1,500 円という値段、そして 山本剛 & 岡田勉 という名前で買ったにすぎません.
 あまり期待していなかったのも事実.


 曲目はスタンダードから、ポピュラーまで幅広く.
 これって昨日書いた Ann Burton のアルバムと似ているなー.
 で、聴いてみる ・・・・・・


 ボクの山本剛は Three Blind Mice 時代がすべてでした.
 あの頃のアルバムは、自身のリーダー作品はもちろん、バックに入っているものも、みんな大好きでした.
 もう少しきちんと集めておけばよかったと後悔してます.
 このアルバムはそれからかなり経ってのもの ・・・・・・・ といっても、今から 10 年も前になるんですが、ボクにとっては新しいアルバムに間違いない.


 まず音がいいです、ベースの輪郭がしっかりしている.
 夜は JBL のノイズ・キャンセリング・ヘッドフォンで聴くことが多いのですが、新しいアルバムってやはり音がいいんだよねー.
 ピアノ・タッチの強弱や、音の広がりもいいなー.

 演奏ですが、正直最初にイメージしていた感じとは少し違っていました.
 かなりいいんですなー、このアルバム.
 ボクが特に好きなのは "Yesterdays" と"Come In From The Rain"
 山本剛 独特の歌心を、独特な間をとりながら感情豊かに表現していきます.
 昨日 Ann Burton でも書いたんだけれど、ポピュラーなんかを演奏しても、いつの間にかその演奏者そのものになってしまいます.
 山本剛 も同じ ・・・・・・ "Come In From The Rain" のようなポピュラー・ソングも、 山本剛 の色に染め上げています.



 この 1,500 円は得した気分です.

Live at the Misty / Tsuyoshi Yamamoto

 ブログの訪問者数を見ると、みごとに 0 と 1 が並んでいます.
 二進法の世界ですね、珍しく今日は 3 人も!!
 一体こんな辺鄙なブログをだれが覗くのか、すごく興味があります.
 ここって、ほんとうに見つかりにくい路地裏のジャズ屋そのものですから ・・・・・・


 昔から大好きな日本人ピアニストに、山本剛がいます.
 特に好きなアルバムが 六本木 「Misty」 でのライブ・アルバム.
 アナログでは "Live at the Misty" , "Blues for Tee" , "The in Crowed" と 3 枚で発売されていましたが、そのうちの "The in Crowed" のアルバムは CD になるときにそれぞれに組み入れられてしまいました.



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 実はこのアルバムは 2 枚持っています.
 1 枚は 2006 年に発売されたもので、オリジナルの "Sweet Georgia Brown" , "The Loving Touch" , "Dark Eyes" , "Moanin'" の 4 曲だけが収録されています.

 もう一枚は 1991 年に 西ドイツ で発売されたものです.
 上記の 4 曲に、アルバム "The in Crowed" から "Blues in the Basement" , "For once in my live" , "You are my sunshine" の 3 曲が追加されています.
 ちなみにアルバム・タイトル曲の "The in Crowed" は "Blues for Tee" に入っています.


 で、内容なのですが一曲目を始まった瞬間から、あたかも地下のジャズハウスにいるかのような錯覚に陥ります.
 まず録音がいいです、これは "Three Blind Mice" (TBM) レーベルに共通しているのですが、非常に奥行きがはっきりわかる、クリアな録音で大好きです.
 これはもう、プロデューサー 藤井武 氏の成せる技でしょうね ・・・・・・・
 話は違いますが、数年前 TBM ブランドの販売を中止する直前、 TBM からまとめて 10 数枚アルバムを購入しましたが、そこにちょこっと藤井氏からのメッセージがかかれており、なにかジーーンときたのを覚えています.

 こういうメーカーを潰しちゃいかんのですがねー.



 演奏はもう言うまでもありません、当時駆け出しの山本剛はもちろんですが、個人的にはベースの大由彰氏がいいんです.
 とにかく歌いまくりのベースで、ライブにはほんとうにぴったり.
 こんな演奏を目の前にすれば、間違いなく楽しいはずです.
 それはお客さんの様子からも覗えますね.

 "For once in my live" のアドリブにさり気なく流れる "Santa Claus is Coming Tonight" のフレーズ ・・・・・


 1974 年 12 月 25 日クリスマス、 六本木 の夜の一場面です.
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la_belle_epoque

 ジャズ・アルバムの紹介を中心に始めたブログでしたので、こんなタイトル付けていますが、最近では完全に写真やカメラの話題が中心になっています.

 最近になって 沼 という場所にハマっていることに気が付き、脱出のためもがき苦しんでいます。
 金銭感覚も社会通念上の常識とはどんどん離れていってるようですが・・・・・・

 いつもおいでいただく皆様に、感謝です。

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