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 9 月 9 日に ロバート・フランク 氏が 94 歳で永眠.





ロバート・フランク 003
  ● "Don't Blink " から ●

 今年やっと "The Americans" を手に入れたばかり.

 ちょっと前に彼の写真展が開催されているという情報をゲットしてましたが、微妙な場所だったので観にいくつもりありませんでした ・・・・・

 哀悼の意を込めて行ってきました.


 写真展の開催場所は 清里フォトアートミュージアム

 「ロバート・フランク展 〜 もう一度、写真の話をしないか。」

 サブ・タイトルがあまりにも彼の死とオーバーラップしてしまいます.




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  ● Leica D-LUX7 : f 5.6 1/1300 秒 ISO-200 24 mm モノクロ後レタッチ ●

 野辺山 からちょっと下りましす.
 家から 1 時間 40 分ほど ・・・・ それでも 八千穂高原 IC まで 中部横断自動車道 が開通したので以前に比べるとかなりの時間短縮.


 数年前まで救急関係の講習会で月一度ほど 山梨 へ行ってましたが、とにかく 野辺山 までが遠く感じました.
 大型トラックや地元の軽トラックなどそこそこ交通量もあり、さらにほとんど片側一車線なので追い越しもできず.
 唯一追い越しできるのが 海ノ口 の登坂車線.
 インテ R で通ってた頃は、ここで一気に抜きまくってました ・・・・ もう時効 (笑)


 ミュージアムは国道 141 号線から入りますが、一気に道が狭くなり、途中人家もない林の中を通り ・・・・ よくもこんなところに作ったなぁと感心.
 一応分岐点には案内の看板があるので迷うことはないでしょう.




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  ● Leica D-LUX7 : f 6.3 1/30 秒 ISO-200 31 mm レタッチ ●

 国内で写真展が開催されるのは、何と 23 年ぶりなんですか.
 有名な写真家なので、もっとしているのかと思っていました.


 展示作品は 清里フォトアートミュージアム が収蔵する ロバート・フランク 作品から、 106 点が展示されていました.
 "The Americans" からも数点.

 写真はすべて撮影からあまり時間をおかずに制作された 「ヴィンテージ・プリント」 で、これらをまとまったかたちで展示をするのは、今回が初めてだそうです.




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  ● Leica D-LUX7 : f 6.3 1/100 秒 ISO-200 24 mm mono-HC+ レタッチ ●

 全体的にちょっとセピアがかった感じで、その色合いだけでも撮影された時代らしさがでてます.
 "The Americans" を観ると、白黒という感じに近いのですが、展示されている写真の多くは、もう少し黄みがかったような感じを受けます.

 写真によって パーフォレーション (フィルムの送り穴のこと ・・・ 実は今回初めてこの呼び方を知ったという) が写真の下に出ていました.
 例えば "The Americans" の代表的な "Parade" も、写真集では下のレンガ壁の水平を合わせるようにカットされていますが、展示されていたものは若干斜めで下に黒い パーフォレーション部 が少し写っています.

 あるいは写真によってはサイン部分が中途半端にマットに隠れていたり ・・・・・



 そんなことを学芸員の方に聞いたら、すべて ロバート・フランク の指示によるものだそうです.


 もう一点、 パーフォレーション の周りまで、フィルム全体に画像が写っている写真が何枚かありましたが、これっていったい何のカメラで撮ったんだろう ・・・・ これは聞くの忘れました.




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  " 11 丁目 " (1951) c Robert Frank

 なかでもこの写真が一番好きです.
 まるで精密に作られたような人物の配置で、それぞれの表情がとてもいい.
 構図がしっかりしているというか、観ていて安心感があるなぁ.
 向かって左の女性は ロバート・フランク の知人だそうです.


 ただ、やっぱり実際の写真とは全然違います、実際の写真のほうが全然いいです.
 この写真だとバックがただ明るいように見えますが、実際には朝もやで中央にはぼんやり浮かぶビルのシルエット.


 「ヴィンテージ・プリント」 とというだけあって、やっぱり実際のものは写真集などとは全然違うなぁと深く感心.




chattanooga
  from "The Americans" , Chattanooga, Tennesse c Robert Frank

 全体的に結構重い感じです.

 改めて彼の写真を眺めてみると、被写体になっている人物たちが一体どういう人たちなんだろうと、ものすごく興味を覚えます.
 "The Americans" も、本国で発表されたときは否定的な受け止め方をされたようなことがどこかに書いてあったような気がします.
 スイス から出てきた ロバート・フランク にとって、 アメリカ というイメージは自由で豊かな国といった感じだったのでしょうか.

 でも実際にはもっともっと普通の人や貧しい人たちもいたりしたわけで.
 そんな、アンダーグラウンドとまではいきませんが、普通の人たちが生きている現実感のようなものがとても感じられる

 そう、現実を突きつけられるような感じなんだな.




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  " PULL MY DAiSY " (1959) c Robert Frank

 今回もかなり時間をかけて、ゆっくり観てきました.

 会場を出たところでは、 1959 年に制作された短編映画 "PULL MY DAiSY" が DVD でリピート上映されていました
 せっかくだからとソファに腰かけてこちらもガッツリ観てきました ・・・・・ 日本語字幕はおろか英語字幕もなく、音量も大きくないので会話がよくわからないけれど、ストーリーはそれとなくわかります.


 出だしのカーテン開ける場面や、上の写真の場面など、結構写真的な映像が多い気がしました.
 ただ内容は結構アグレッシブで、映画として好きかと言われると ???




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  ● Leica D-LUX7 : f 5.6 1/40 秒 ISO-200 EV +0.3 28 mm mono-HC+ レタッチ ●

 彼の映画は、以前ドキュメンタリーの "Don't Blink " を観たんだけれど、正直そんなに好きじゃなかったなぁ.

 写真はとても好きなんだけれど、映像は ・・・・ まぁこれは仕方ない.


 今回今まで写真集でも見たことのなかった作品もたくさん観ることができました.
 スナップなんだけれど構図がしっかり作られている感じ.
 決定的な瞬間を収めるような写真じゃないので、構図をしっかり作って撮影している感じを受けます.

 だから観ていて安心感あるし、その中の人物なりに集中できる気がしました.




L1010890-102
  ● Leica D-LUX7 : f 6.3 1/8 秒 ISO-200 70 mm mono-HC+ レタッチ ●

 ジャズの世界もそうだけれど、こういう人が亡くなっていくのは仕方ないことだけれど、それでもやっぱり寂しさがあります.


 ・・・・・・・・ 合掌.




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 充実感たっぷりの写真展を後にして、 野辺山 のセブンイレブンで昼食.
 店の前のベンチで冷やし中華食べたんだけれど、これがとても気持ちのいい風の中で、最高.




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  ● Leica D-LUX7 : f 5.6 1/1300 秒 ISO-200 24 mm ●

 設定をカラーに戻して ・・・・・・ トンボをキャッチ.

 この日はとても気持ちのいい一日でした.





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 あまりにも天気がいいので、ちょっと寄り道.
 今まで行ったことのなかった 国立天文台 野辺山宇宙電波観測所 へ.



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  ● Leica D-LUX7 : f 5.6 1/1000 秒 ISO-200 24 mm ●

L1010923
  ● Leica D-LUX7 : f 5.6 1/2500 秒 ISO-200 24 mm ●

L1010957
  ● Leica D-LUX7 : f 5.6 1/2000 秒 ISO-200 24 mm ●

L1010954
  ● Leica D-LUX7 : f 5.6 1/1300 秒 ISO-200 24 mm ●

 こういうメカメカ、大好きです.
 スターウォーズ の世界だなぁ、まるで (笑)


 今年の CP+ の 西澤丞 さんではありませんが 「よくわかんないけれど、カッコイイ」




 ここも風がとにかく気持ちよくて.
 ただ歩いているだけでもリフレッシュできます.

 これで八ヶ岳の雲がなければ最高だったのですが.




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  ● Leica D-LUX7 : f 5.6 1/1300 秒 ISO-200 24 mm ●


 めちゃくちゃ充実した一日になりました.

 コンデジもきれいに撮れたし ・・・・・・・ 大満足.




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