以前 この映画かなり微妙感漂っているって書きましたが、自称 エヴァ・ヲタ ですので、昨日 20:45 からのレイト・ショー鑑賞してきました.
一番大きなスクリーンの上映でしたが、お盆中ということもあるのでしょうか、中央付近の席は結構座っておりレイト・ショーとしては混んでるなぁ、って感じ.
中には小学生くらいの子供も数人いましたが、この映画子供にはちょっとキツイ.
変な意味ではなく、大人向けの映画です.
そして エヴァンゲリオン が好きな人には、ところどころでニヤッとしてしまう
・・・・・・・・・・ いや、ほとんど エヴァンゲリオン の映画と言ってもおかしくない.
今日はそんな映画の感想を書いてみますが、ネタバレがかなりあります.
ですのでまだ観ていない人はこの先要注意です.
" シン・ゴジラ "
監督 : 庵野秀明(総監督) 、 樋口真嗣(監督・特技監督)
脚本 : 庵野秀明
准監督・特技総括・B班監督
: 尾上克郎
撮影 : 山田康介
録音 : 中村淳
音響効果 : 野口透
音響設計 : 庵野秀明
編集・VFXスーパーバイザー
: 佐藤敦紀
音楽 : 鷺巣詩郎、伊福部昭
美術 : 林田裕至・佐久嶋依里
出演 : 長谷川博己 (矢口蘭堂:内閣官房副長官)
竹野内豊 (赤坂秀樹:内閣総理大臣補佐官)
石原さとみ (カヨコ・アン・パタースン:米国大統領特使)
高良健吾 (志村祐介:内閣官房副長官秘書官 防衛省)
大杉漣 (大河内清次:内閣総理大臣)
柄本明 (東竜太:内閣官房長官)
花森麗子 (余貴美子:防衛大臣)
市川実日子 (尾頭ヒロミ:環境省自然環境局野生生物課長補佐)
國村隼 (財前正夫:統合幕僚長)
平泉成 (里見祐介:内閣総理大臣臨時代理)
松尾諭 (泉修一:保守第一党政調副会長)
津田寛治 (森文哉:厚労省医政局研究開発振興課長)
塚本晋也 (間邦夫:大学院生物圏科学研究科准教授)
高橋一生 (安田龍彦:文科省研究振興局基礎研究振興課長)
音楽 : 鷺巣詩郎 、 伊福部昭
配給 : 東宝
公開 : 2016 年 7 月 29 日
上映時間 : 119 分
映画冒頭の 東宝 のロゴで思わずニヤリ.
なるほど、そうくるのか ・・・・・・・・・・
以前この姿見て パピコ とか言ってしまいましたが ・・・・・・・・
ごめんなさい !!
結論から言うと、予想していたよりもはるかに楽しめる映画でした.
というか、とてもおもしろかった !!!
もちろん突っ込みどころは満載ですが、すごく楽しめた映画です.
映画が始まり、いきなり例のフォントでのテロップ説明 ・・・・・・ これ、完全に エヴァ ですが.
ただ短い表示時間で政府関係の長い肩書を読めるはずなく、読めても記憶はほとんど不可能なので、このあたりは完全に制作側の自己満足かな (笑)
ちなみに上の画像は "ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序" での解説テロップ表示です.
映画にはこのテロップは登場せず、 DVD のオプションだったはずです.
それを "シン・ゴジラ" でやるとはね ・・・・・・ さすがです、庵野監督.
これは Blu-ray などで一時停止しながら読んであげないといけませんね.
おまけに BGM が エヴァ でも有名な "Decisive Battle" かかっちゃりしちゃう訳.
エヴァ心 をくすぐりまくりです.
早い段階で姿を見せる 第 2 形態 ですが、完全に勘違いしてました.
きっと映画を観たほとんどの人は、これを ゴジラ が倒すか、これに導かれるように ゴジラ が登場すると思っていたんじゃないでしょうか.
これ見た時 「なんとチープな ・・・・・ まるで使徒だな」
・・・・・・ 特に目がねぇ.
この段階で、やっぱり金出してみるほどの映画じゃなかったのかと思っちゃったのも事実.
でもその後の展開を見ると、あえてこんな目にした意味が分かるのです.
迎撃シーンも エヴァ しちゃってました.
まるっきり上の画像ような感じです.
あんな低い河川敷のような場所から砲撃できるのか ・・・・・・・
ビル邪魔で、ゴジラ狙えないんじゃねぇ ・・・・・・・
首都周辺に 10 式戦車 あんなにあるのか ・・・・・・・
日本 の火力は全く役に立たないのかい ・・・・・・・・
これじゃ エヴァ の サキエル 戦と全く同じじゃないか.
なんて一人心の中で突っ込みまくり.
この映画は昭和時代の 怪獣映画 ではありません、完全なる ディザスター・ムービー です.
巨大不明生物による大災害、そしてそれに挑む日本政府.
この日本政府というのがポイントだな.
総理大臣を中心とした会議などでのドタバタはすごくよく描かれていると思います.
そしてこの部分こそが、この映画の一つの核なのです.
映画のキャッチコピー 「ニッポン 対 ゴジラ。」
これ、すごく納得でした.
リアルな世界で 東京都 の災害医療関係の委員をしている方と Facebook で話したのですが、その方は 「ゴジラ災害 に対して、もう少し的確な対応が可能だろうなぁ ・・・・・ 」 と思いながら観ていたそうです (笑)
庵野監督作品らしいところが、未曽有の大災害の裏で普通に生活している人たちがいるところかな.
このあたりも エヴァ の世界観ととてもよく似ている.
また現代らしい描写もいろいろあり、スマホでゴジラを撮影したり、情報がネットの映像配信から入ってきたりと.
こんな大災害時ですら政治的な駆け引きなどやっているのが笑っちゃう.
おまけに法令改正の面倒な手続きもしなくちゃならない、そんなお役所仕事が結構しっかり描かれてますね.
さて、とても多い登場人物ですがサラリと振り返ってみましょうか.
内閣官房副長官 矢口蘭堂 役の 長谷川博己 と 内閣総理大臣補佐官 赤坂秀樹 役の 竹野内豊 .
まぁよかったんじゃないでしょうか.
長谷川博己 の演技は、 "Mozu" での 東和夫 役くらいしか観ていなかったのですが、うまいなぁこの人.
ただちょっと若すぎる感じで、こんなにズケズケ言えるのか ・・・・・・ です.
竹野内豊 のほうはガッツリ政治家.
このあたりの二人の考え方などもちょっと違っていて面白かった.
米国大統領特使 カヨコ・アン・パタースン 役の 石原さとみ .
役どころでいうと 式波 (惣流)・アスカ・ラングレー ですね、ありがとうございます、突っ込みどころ満載です.
普通に日本語でしゃべろう、 ルー大柴 のような片言の単語不要です.
おまけに変にアメリカナイズを意識した発音がとても違和感ありあり.
でもまぁ、話が進むうちに違和感なくなっていちゃうんだけれどね.
演技がうまいのか下手なのか、まったく不明な怪演とでもいうのかな (笑)
環境省 然環境局野生生物課 課長補佐 尾頭ヒロミ を演じた 市川実日子 .
こちらはさしずめ 綾波レイ ・・・・・ それとも 真希波・マリ・イラストリアス なのか.
典型的な リケジョ (理系女子) って感じで面白かったな.
化粧していないような感じのメイクもグッド.
笑顔が非常に不気味でした ・・・・・・ そこ笑うところ !?
そしてこの 巨大不明生物特設災害対策本部 (巨災対) のマニアックな人たち.
「そもそも出世に無縁な霞ヶ関のはぐれ者、一匹狼、変わり者、オタク、問題児、鼻つまみ者、厄介者、学会の異端視、そういった人間の集まりだ ・・・・・・・」
この人たちが結構面白かったな.
実際にはこんな変な人たちは集められないと思うけれど、一応有識者たちなんでしょう.
文部科学省 研究振興局 基礎研究振興課長 安田龍彦 役の 高橋一生 が一番記憶に残ってます.
巨災対 のメンバーではありませんが、 保守第一党政調副会長 泉修一 役の 松尾諭 も.
「ヤシマ作戦」 ・・・・・・・・・・・・・
ではなく 「ヤシオリ作戦」 .
ここももう突っ込み放題って感じですが、あえて止めておきましょう.
ちなみに ヤシオリ とは 日本神話 で ヤマタノオロチ を討伐するために作られた "八塩折之酒 (ヤシオリノサケ)" に由来しているそうです.
この新幹線や電車は、きっと "ゴジラ" へのオマージュではないでしょうか.
圧巻は ゴジラ の東京破壊シーンです.
この場面はすごいです、映画館で是非見てください.
ここまで強力で、無慈悲な破壊は久しぶりに観た気がします.
絶望感だけが映像で表現されたすごい場面です.
使徒 と一緒です.
いやいや、使徒というよりは ・・・・・・・・
巨神兵 なのだ !!!
ということで、もっともっと書きたいことがあるのですが多すぎてうまく文章にならないので止めておきます.
数か月後の Bl-ray 発売を楽しみに待ちます.
すべては ・・・・・・・ のシナリオどおり ・・・・・・・・・・ なのか !?