昔、 CATV や BS なんてものがなかった頃、年末年始の深夜に放映する映画がすごく楽しみでした.
 夜中の 23 時頃から、ほとんどノーカットで結構大作が放送されていたように思います.

 今では映画専用チャンネルや他の有料チャンネルで、ほとんど新作といってもいいようなものまで、どんどん放送されているので、年末年始の深夜帯に映画を放送するなんて局はなくなってしまいました.
 観た記憶のある映画には 「リオの男」 、 「カトマンズの男」 、 「八十日間世界一周」、「007 シリーズ」 ・・・・・・

 あの頃観た映画は、本当に夢を与えてくれました.




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 今日の午前中何気なく点けた WOWOW で 「我が家の楽園」 を放送していました.
 途中からでしたが、ついつい最後まで見てしまいました ・・・・・ この映画、もう何十回と観ているんですがねぇ.
 やっぱりこの映画は本当に面白いし、いい映画です.
 こういう映画が年末年始に観られると、ホッとします ・・・・・ 最近はどうもこういった映画が少なくって、自然と昔の映画ばかりになってしまいます.


 いつもより暖かな冬の日差しを浴びながら、こんな心がほんわかする映画は、なにか新年に相応しい気がします.
 この映画については、もう幾度と書いているので今日はやめ ・・・・・ 映画のお話も今日はなし.




 じゃあ、先日の写真のアルバムの続き ・・・・・・ ではなくて、まったく違うアルバムを引っ張り出しました.


 今日観た映画のような、ほんわかしたトランペット.
 昨日の Lee Morgan のような "華" は無いかもしれませんが、こういったほんわかしたトランペットもいいです.






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  " Soundin' Off / Dizzy Reece " (BLP-4033)





  1. A Ghost Of A Chance
         (Crosby-Washington-Young) ・・・・ 5:03
  2. Once In A While 
         (Edwards-Green) ・・・・ 7:54
  3. Eb Pob 
         (Navarro-Parker) ・・・・ 7:27
  4. Yesterdays 
         (Kern-Harbach) ・・・・ 7:44
  5. Our Love Is Here To Stay 
         (I.Gershwin-G.Gershwin) ・・・・ 7:08
  6. Blue Streak 
         (D.Reece) ・・・・ 6:21




  Dizzy Reece (tp), Walter Bishop Jr. (p), 
  Doug Watkins (b), Art Taylor (ds)
  Recorded RVG studio, Englewood Cliffs, NJ, May 12, 1960.






 Dizzy Reece ・・・・・・ 1931 年 1 月 5 日ジャマイカ生まれ (ボクと誕生日 1 日違いでした).
 1948 年にロンドンに移住し、ヨーロッパで演奏活動をしていました.
 1959 年、ニューヨークに移り、アメリカでの本格的な活動を開始します.
 Miles Davis や Sonny Rollins らに認められてのアメリカ活動でしたが、底辺の広いアメリカで一流と呼ばれるには、道は遠かったようです.
 しばらくして、ニューヨークを離れてしまいました.




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 Blue Note には4枚のリーダー・アルバムを吹き込みました.
   " Blues in Trinity " (1958)
   " Star Bright " (1959)  
   " Comin' On! " (1960)
   " Soundin' Off " (1960)
 ただし 3 番目の " Comin' On! " は、なぜかリリースされず後年発売されました.
 ですから、アメリカで活躍していた頃に陽の目を見たアルバムは 3 枚 ・・・・・ もちろん、他のレーベルやサイドメンとしての演奏は何枚もあります.


 このアルバムのメンバーは、この吹き込みが行われる直前に Village Vanguard に出演していたメンバーです.
 そしてこのアルバムに録音された曲すべてが、 Village Vanguard で演奏された曲です.
 "ザ・ブルーノート ジャケ裏の真実 (小川隆夫著)" に書かれている Dizzy の言葉では、本当はライブ録音をしたかったようですが、できなかったため同じメンバーで同じ曲目を演奏するに至ったようですね.



 ボクは一曲目の "A Ghost Of A Chance" の演奏が、何と言っても大好き.
 この演奏だけでも、このアルバム持っている価値があるように思えてしまいます.
 アルバム・タイトルの "Soundin' Off" とは、 "大きな音で吹きならす" らしいのですが、タイトルとは裏腹にいきなりの一曲目に朗々と吹く演奏をするなんて、心憎いばかりです.

 そして二曲目の "Once In A While" も軽快で透き通るようなトランペット. 
 Walter Bishop Jr. を含めたバックの演奏も、派手ではなく、ほんわかとした感じ.




 こういうジャズもいいなぁ ・・・・・・・ ジン・トニックでも作ってきて、もう一度ゆっくり聴くことにします.
 ジンは ・・・・・・・ ボンベイ・サファイア です.
 でもなんとなく今夜は、 キングスバリー ビクトリアン・バット でも飲みたい感じです.