時が経つのが本当に速い感じ ・・・・・ 時の流れは昔から変わっていないはずなのですが.
 気がつけばすでに 3 月、ついこの間お正月だったと思っていたらですね.
 どうもいろいろなことが速さ至上主義的になっているようにも思えてしまいます.


 だからそんな慌ただしい生活から逃避するため一人で山に登っているのですが ・・・・・・・ 山は山で、みんな足早に登っていきます.
 まぁこれは山の鉄則が 「早出、早着」 なので当然と言えば当然なのですが、折角の景色なんだからもっとゆっくり見ながら登ればと、ボクはいつも思っています.
 まぁある意味では、早く登れないボクのいい訳でもありますがね (笑) .




 家で音楽を聴く時くらいは、ゆったりした時間を過ごしたいものです.
 非常にゆったりした演奏が収められているアルバムです.
 このアルバムも、昔ジャズ屋でよくかかっていました



  ・・・・・ それも人の少なくなった深夜に.






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   " Night Lights / Gerry Mulligan "





  1. Night Lights : 1963 Version
         (G.Mulligan) ・・・・・ 4:53
  2. Morning Of The Carnival From 'Black Orpheus'
         (L.Bonfa-A.Maria-F.Llenas) ・・・・・ 5:27
  3. In The Wee Small Hours Of The Morning
         (D.Mann-B.Hilliard) ・・・・・ 5:34
  4. Prelude In E Minor
         (F.Chopin) ・・・・・ 4:11
  5. Festival Minor
         (G.Mulligan) ・・・・・ 6:45
  6. Tell Me When
         (G.Mulligan) ・・・・・ 4:06
  7. Night Lights : 1965 Version
         (G.Mulligan) ・・・・・ 2:53





  # 1 - 6 :
  Gerry Mulligan (bs.p), Art Farmer (tp.flh), Bob Brookmeyer (tb),
  Jim Hall (g), Bill Crow (b), Dave Baily (ds)
  Recorded at Nola Penthouse Studios, NYC, September, 1963.

  # 7 :
  Gerry Mulligan (cl), Pete Jolly (p), Jond Gray (g),
  Jimmy Bond (b), Hal Blaine (ds)
  Ten-Piece String Section, Harry Bluestone (cond)








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 オリジナル・アナログ盤は 6 曲目までで、 CD 化に伴い 1965 年に録音された一曲が追加になっています.
 昔から 1,500 円くらいで購入できた、 Mercury のアルバムです.

 当時は、こういったアルバムはシリアスなジャズ・ファンからは敬遠気味で、ボクの通っていたジャズ屋でもリクエストをすると常連から白い視線を浴びせられました.
 だから、人が少なくなった深夜に結構かけられたりしていました.


 そしてそんな夜中に静かに聴くにはピッタリのアルバムだったりします.
 特に 4 曲目の "Prelude In E Minor" .


 この曲は、ジャズ評論家 油井正一 氏がパーソナリティを務めた FM東京 の "アスペクト・イン・ジャズ" のテーマ曲としても有名だったりします.
 アナログ盤のどこに入っていたか今ではまったく覚えていませんが (たぶん B 面の 1 曲目だったような) 、この "Prelude In E Minor" の入っている面の記憶しかありません.
 クラシックを聴いている方は、この曲すぐにわかると思いますが、この曲は ショパン の前奏曲.

 70年代に入ると、 Deodato などがクラシックを積極的に取り入れ一代フュージョン時代を築きましたが、当時でもジャズ喫茶などでは内容云々と言うよりも、クラシックと掛け合わせたいうだけでキワモノ扱いされた作品が多くありました.
 この "Night Lights" ですが、そんな一連の CTI レーベルのクラシック作品ほどはシリアスなジャズ・ファンから邪険にされなかったかな (笑)




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 ジェリー・マリガン は 1927 年 4 月 6 日、 ニューヨーク市 クイーンズ 生まれ.
 1996 年 1 月 20 日、膝の外傷が元で コネチカット州 ダリエン にて死去、 68 歳.
 数少ないバリトン・サックス奏者で、彼ほどバリトン・サックスが様になる人はいないんじゃないでしょうか.

 マイルス・デイヴィスの "クールの誕生 (Birth of Cool)" の録音に参加したり、西海岸での活躍は有名で、特にリズム楽器のピアノを入れないグループでの演奏は、その後のウエストコーストジャズの一つの方向性を示すものでした.
 そんな彼の代表的アルバムがこのアルバムです.



 "Prelude In E Minor" があまりに有名ですが、アルバム・タイトル曲の "Night Lights" もとても素敵な曲です.
 ピアノレス・グループなので、ここでピアノを弾いているのは Gerry Mulligan ・・・・・・ ピアノもうまいんですね.
 Art Farmer の音色がとても心地いいですし、 Bob Brookmeyer のトロンボーンもこういった曲にピッタリ.


 アルバム全体がほんわかとしたムード一色.
 モーダルな演奏に疲れたら、こんな演奏を聴いてリラックスですね.






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 さて、 ホワイトアウト現象 により 北海道 で大きな被害が出ています.
 暴風雪のなか方向を見失ったり、立ち往生した車の中でと、 9 名の方が亡くなりました.

 23 歳の女性は車で立ち往生してしまい、歩いて家に帰ろうとして凍死してしまったようです.
 発見された場所は、家の方向とは全然違う方向だったようです.
 同じくらいの娘を持つ者としては あまりに可哀そうすぎます ・・・・・・・
 車の中で一家 4 人も亡くなったり、自宅のわずか数百メートル先で亡くなったり.

 ご冥福をお祈りいたします.




 その原因として取り上げられているのが ホワイトアウト現象 .
 ボクらのような雪国に似住んでいると、一年に一度くらいは遭遇します.

 数年前にも、山梨からの帰り道 小淵沢 あたりで物凄い風と雪のためまったくと言っていいほど視界がなくなり、高速道路にも関わらず 2 - 30 km/h ほどにスピードを落としながら帰ってきたことを思い出しました.
 幸いなことに他の車も完全徐行だったことや、少し下ったところから風雪が収まってきたので、 2 - 30 分くらいのヒヤヒヤですみましたが.
 すぐ前にも車はいたのですが、一瞬にして視界ゼロで真っ白になってしまいます.
 気が付くと追い越し車線を走っていたりしました.


 春はすぐそこですが、油断しているとドカ〜〜ンと雪が降ることが多々あります. 
 自然だけは、どうにもコントロール不能ですね.