金曜日から長野県の南側 飯田市 に行っていましたが、ご存じの通り大雪.
 金曜日は晴れて暖かだったのですが、土曜日の朝になったら雪降り.

 朝、会場の病院駐車場に停めて、講習会終了の夕方行ってみたら、車の横は吹きだまりで 50 cm ほど.
 トランクに長靴が入っていたので出そうとするものの、雪の重さで開きません.
 トランク開けるだけでも一汗でした.
 結局土曜日はホテルに車で戻るのを断念し、タクシーで.

 土曜日は高速道路も至る所で通行止め.
 今朝も市内は雪がかなり残っていたので、高速使って夕方帰れるか超心配だったのですが ・・・・・・・・




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 こんな感じでキレイに除雪され、無事に家に帰ってこれました.
 それでも途中で雪の壁に突っ込んでいる車がいたり、自然渋滞がなぜか発生したり ・・・・・・
 おまけに途中は吹雪のところもあったので、早く帰ってこれてなによりでした.





 さてここからが本日の本題です.

 J.D.サリンジャー の "大工よ、屋根の梁を高く上げよ シーモア:序章" という小説は以前から物凄く興味がありました.
 なんで突然 サリンジャー ・・・・・・ ??


 今夜はいろいろなつながりを辿りながら、どうでもいいようなちょっとマニアックなことでも綴ってみます.



 まずはその前にアルバム.
 このアルバムも サリンジャー にちょっと関係したりしてます.
 「えっ、なんでこのアルバムが ?? 」

 それはそれは、不思議な力が引き寄せてくれたのかもしれません.






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  " Ella in Berlin : Mack the Knife "





  1. That Old Black Magic
         (H.Arlen-J.Mercer) ・・・・・ 4:10
  2. Our Love Is Here to Stay
         (G.Gershwin-I.Gershwin) ・・・・・ 3:11
  3. Gone With the Wind
         (H.Magidson-A.Wrubel) ・・・・・ 2:26
  4. Misty
         (J.Burke-E.Garner) ・・・・・ 2:47
  5. The Lady Is a Tramp
         (R.Rodgers-L.Hart) ・・・・・ 3:17
  6. The Man I Love
         (G.Gershwin-I.Gershwin) ・・・・・ 3:38
  7. Summertime
         (G.Gershwin-I.Gershwin-D.Heyward) ・・・・・ 3:00
  8. Too Darn Hot
         (C.Porter) ・・・・・ 3:30
  9. Lorelei
         (G.Gershwin-I.Gershwin) ・・・・・ 3:27
  10. Mack the Knife
         (M.Blitzstein-B.Brecht-K.Weill) ・・・・・ 5:01
  11. How High the Moon
         (N.Hamilton-M.Lewis) ・・・・・ 8:10
  12. Lover Come Back To Me
         (S.Romberg-O.Harmmarstein ll) ・・・・・ 1:59
  13. Angel Eyes
         (E.Brent-M.Dennis) ・・・・・ 3:17
  14. I'm Beginning to See the Light
         (D.Ellington-D.George-J.Hodges-H.James) ・・・・・ 3:31
  15. My Heart Belongs to Daddy
         (C.Porter) ・・・・・ 2:37
  16. Just One of Those Things (take 1)
         (C.Porter) ・・・・・ 3:03
  17. I Can't Give You Anything But Love
         (J.McHugh-D.Fields) ・・・・・ 3:17
  18. Sophisticated Lady
         (D.Ellington-I.Mills) ・・・・・ 3:37
  19. Love for Sale
         (C.Porter) ・・・・・ 2:59
  20. Just One of Those Things (take 2)
         (C.Porter) ・・・・・ 3:54





  # 1 - 11 :
  Ella Fitzgerald (vo), Paul Smith (p), Jim Hall (g),
  Wilfred Middlebrooks (b), Gus Johnson (ds)
  Recorded live at the Deutschlandhalle, Berlin, February 13, 1960,

  # 12 - 18 :
  Ella Fitzgerald (vo), Lou Levy (p),
  Max Bennett (b), Gus Johnson (ds)
  Recorded live at the Cannes Jazz Festival, France, July 1, 1959.

  # 19 & 20 :
  Ella Fitzgerald (vo), Paul Smith (p), Barney Kessel (g),
  Joe Mondragon (b), Alvin Stoller (ds)
  Recorded live at the Hollywood Bowl, LA, August 15, 1956.






 このアルバム、 エラ・フィッツジェラルド の代表アルバムの一枚.
 ボクの持っているアルバムはコンプリート盤で 20 曲入っているものの、レーベルもよくわからないレーベルなので、オリジナルに拘る方にとってはゴミ同然かもしれません.
 ただ、そういったことにまったく拘らない方には廉価価格でボーナス・トラックが入っているので、ルーキーの皆様も含めて絶対オススメのアルバム.


 ・・・・・・ なんて偉そうに言っているのですが、ボクが購入したのは昨年.


 そんなんで、購入するまでピアノはてっきり トミー・フラナガン だと思ってました (汗)




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 兎にも角にも、うまい の一言.
 こういうのがジャズ・ヴォーカルだなぁ ・・・・・ なんて、よくわからないなり気に思えてしまうのです.
 自然と笑顔になってしまう、そんな楽しさがたくさん詰まったアルバム.
 繰り返し出てくる "Tank you" がとても可愛いんです.
 そして、ライブならではのかっこよさや、粋な部分とかが最高なのです.

 こういったアルバムを聴いていると、ボクは変なところを気に入ったりしちゃいます.
 ちょっとした MC だったり、先に書いた "Thank you" だったり ・・・・・


 例えば カーメン・マクレー の "The Great American Songbook" 一曲目 "Satin Doll" でベースだけをバックに 1 コーラス終了後に 「ジョー・パス」 と紹介し、ギターのソロが入って行くところが大好きだったりします.
 ちょっと変態チックですかね (笑)




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 脱線しました、今夜は脱線するといつ終わるかわからなくなってしまうので、戻りましょう.
 ただ、今夜は正直このアルバム自体がメインではありません.
 このアルバムはとても有名なアルバムでもあるので、このアルバムについてのいろいろなお話しはちょっと探せばいろいろ出てくるはずですのでそちらをご覧ください.



 このアルバムの 5 曲目 "The Lady Is a Tramp" という曲があります.
 今夜は、この曲がいろいろに繋がっていきます.


 今ボクがハマっている tamae さんのブログ Interlude の過去を紐解いていたら、この曲の "Tramp" という言葉の日本語訳について 書かれていました
 ボクは普段ほとんど歌詞を気にしない ・・・・・ というか歌詞がわからないので、こういった単語をほとんど気にしませんでした.



 このブログを読んで、あァなるほど ・・・・・・・・・ 目から鱗、どころか目玉が落ちるくらい.
 先日の 小川隆夫さん の "ON ゼミ" で、ロック・ミュージシャンがジャズを歌っているものを幾つか聴き、かなりの違和感があったのはそんなところなのか.

 どこで伸ばしたり、どこで区切ったり、どこでアクセントを置いたり ・・・・・・
 どんなに曲のアレンジが完全なジャズだったとしても、歌い方一つで全く違うものになったりしちゃうのはそう言った部分なのでしょう.

 さらに歌詞に注目すれば、ライブでの言葉遊びなんかもわかってくるんでしょうけど.
 そんな歌詞を少し理解できるようになるとしたら、きっと ボクは土の中になってしまうほどの時間が必要かも.


 そして、この "Tramp" という単語の解釈のことでなんと サリンジャー の名前が出てきたのです.




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 これにはビックリ !!
 まさかこんなところに サリンジャー の名前が出てくるとは !
 思わず 「嘘でしょ ・・・・・」

 そこに出てきたのは "バナナフィッシュにふさわしい日" という短編.
 シーモア・グラース を中心とした 「グラース家」 をめぐる物語の最初の作品で、ボクが読みたかった "大工よ、屋根の梁を高く上げよ シーモア:序章" のエンディング部分のような立ち位置かな.
 この物語は、 "ナイン・ストーリーズ" という短編集に入っています.
 かなり難解な雰囲気が漂っているので、ボクなんかに読めるだろうか.

 その短編にこの単語が出てくるというのです.
 スタンダードの歌詞から J.D.サリンジャー に話しが繋がること自体が驚きなのですが、さらにそこにボクが繋がっていくというのもなんなんでしょ (笑)


 こんな繋がりなんだからこれは買って読むしかありません.





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 買いました 2 冊 !
 価格的には 2 冊買っても 1,000 円くらいだから、いつでもクリックできたのですが、内容がボクの文学的センスではかなりハードルが高そうなので、今まで躊躇.
 それがこんな形でいろいろ繋がってきたので、これはもうクリックするしかないですね.

 順序は当然 "大工よ、屋根の梁を高く上げよ シーモア:序章" から読むのがいいでしょうか.
 なんたって昔から読みたかったものですから ・・・・・・ という理由もあるけれど、やはり 序章 から読むのがいいでしょうね.
 そしてその"大工よ、屋根の梁を高く上げよ シーモア:序章" に登場する Tom Collins を読んでみなくちゃ.




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 ボクの数少ないお酒のレパートリーの一つ ・・・・・・・ というか、どこでもまず注文するのが この Tom Cillins .
 とりあえず 「Tom Collins ! 」 なのです.

 なかなか Old Tom を使ってこれを作ってくれるところがなかったのですが、ようやく味わった Tom Collins .
 これは 西船橋 の Tom Collins .

 Tom Collins は、レモンジュースや、ジンの割合、そしてジンの種類でも味がガラリと変わります.
 この Old Tom を使ったものが本来の Tom Collins で、厳密に言うと ドライ・ジン を使ったものは Tom Collins と名乗るのはおかしいのですが、 ドライ・ジン の方が一般的なせいか、 ドライ・ジン を使ったものも Tom Collins と呼ぶのが一般的になっているようです.

 今までボクが飲んできた Tom Collins のジンは ボンベイ・サファイア が圧倒的に多かった.
 きっとこれは、フルーティな香りがあるからでしょうね.
 先日、 ヴィクトリアン・バット を使ったものをいただきましたが、これはこれでキレのある Tom Collins で、こういうのもありかななんて思えちゃいます.

 まぁ、いろいろな意味で違いがよくわからない男なので、何でもいいという結論になってしまいます.



 そして tamae さんのブログに登場した "バナナフィッシュにふさわしい日" という短編ですが、先にも書いたように "ナイン・ストーリーズ" という短編集に入っています.
 実はこの短編集も以前から購入しようか考えていたもの.
 ただし、 "バナナフィッシュにふさわしい日" を読みたいからではなく、そこに入っている ・・・・


 "笑い男 (The Laughing Man) "




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 マニアックな人はこれ見てすぐにわかりますが、これが笑い男のシンボル・マーク.
 かなりディープな世界に入っていきますが、 "攻殻機動隊" というアニメに登場します.
 攻殻機動隊 については こちら をどうぞ.

 人間の身体が当たり前のように擬体化される近未来、四肢だけでなく脳の電脳化もすすみ、そういった電脳の記憶をハッキングし、見たものをこのシンボルに書き換えてしまうというのが 笑い男 のサイバーテロ.
 数行で書くには奥は深すぎるので、かなり乱暴な説明です.

 そんな 笑い男 の書き換えた記憶として現れるのが、上のマークなのです.
 そしてそこに書かれている文面が サリンジャー の "ライ麦畑でつかまえて" の一節.


 "I thought what I'd do was, I'd pretend I was one of those deaf-mutes"
 (僕は耳と目を閉じ口をつぐんだ人間になろうと考えた) 



 さらに違うところには次のような文面も出てきます.

 "You know what I'd like to be? I mean if I had my goddamn choice, I'd just be the catcher in the rye and all."
 (僕が何になりたいか知ってるよね? 僕の馬鹿げた選択は、ただライ麦畑で [子供達を] 捕まえる人になりたい、それだけなんだ)


 さらに赤いハンチング帽も登場したりしています.
 たかがアニメなのですが サリンジャー ですよ ・・・・・・・・




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 こういうところが、この "攻殻機動隊" の凄さであり、大好きな部分なのです.
 もちろん 草薙素子 という超魅力的な主人公が、ボクのハートをがっちり掴んでいることは言うまでもありませんが (笑)
 ちなみに 草薙素子 は The Lady Is a Tramp とは言えないようです.


 ということで、"Tramp" という一つの単語からいろいろめぐってみました.
 いろいろなことが、いろいろなところで、くっついたり離れたり ・・・・・・・・




 「さてどこへ行こうかしらね、ネットは広大だわ」 ・・・・・・・・ 草薙素子 の有名なお言葉です (爆).