Maiden_Voyage

Maiden Voyage / 高橋達也と東京ユニオン

  ・ ・ ・ ・ ・ ・



 今日は連休最終日なのに午前中はかなりの雨降り.
 雨降りなので、ちょっと硬派にジャズの話題です.


 まずスリーブラインドマイス (TBM) のコンピ盤が発売されます.
 アナログ 2 枚組と CD 2 枚組.


 流石にアナログ盤はターンテーブルのないボクはスルーですが、 CD 版はどうしよ.
 こういうアルバムの発売によって、TBMのようなレーベルに日が当たるのは、とてもいいですね



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 ● 2015.3.28 ONゼミ at 銀座 le sept : 小川隆夫氏、藤井武氏 ●

 「欧州を中心に海外でも人気で伝説の "和ジャズ" レーベル "TBM" (three blind mice) のコンピレーション LP (CD) 2 枚組! 現役著名 DJ による、かつてない新鮮な選曲と、レーベルを網羅したガイド的な内容で、ジャズ・マニアでもビギナーでも楽しめる。」 ( TOWER RECORDS ホームページから引用)


 選曲・監修は レコード番長 と呼ばれる 須永辰緒 氏 ・・・・ 残念ながらボクは初めてこの方を知りました.


 かつてない新鮮な選曲と紹介されていますが、この選曲はほんとにディープだなぁ ・・・・・ とっても渋いです.
 前述の PR 文にはマニアでもビギナーでも楽しめると書かれていますが、ボクの印象はちょっとジャズ初心者向けとは言い難い感じです.

 公開されている収録曲にアルバムタイトルとレコード番号も追記しました.



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 《アナログ盤収録内容》
 [Disc 1]
 Side A:
  1. Derrick's Dance ( Unicorn :TBM-18 ) 中村照夫グループ
  2. Nardis ( 銀巴里セッション :TBM-9 ) 菊地雅章、金井英人、富樫雅彦
 Side B:
  1. Tones For Joan's Bones ( Gathering :TBM-3004 ) 辛島文雄トリオ
  2. A New Shade Of Blue ( Step! :TBM-20 ) 宮本直介セクステット
  3. Sunset On The Street ( Four Seasons :TBM-75 ) 和田 直クインテット+1

 [Disc 2]
 Side C:
  1. Feel Like Making Love ( Ako's Dream :TBM-76 ) 鈴木 勲セクステット
  2. Sunday Thing ( Sunday Thing :TBM-67 ) 宮間利之とニュー・ハード
  3. Lady T ( Sunrise/Sunset :TBM-78 ) 福井五十雄カルテット
 Side D:
  1. Green Caterpiller ( Green Caterpiller :TBM-39 ) 今田 勝トリオ+2
  2. 処女航海 ( 処女航海 :TBM-3001 ) 高橋達也と東京ユニオン
  3. Ain't Nothin' New Under The Sun ( Call Me :TBM-5013 ) 細川綾子 with 宮間利之とニュー・ハード



TBM-1001-2

 《 CD 版収録内容》
 [Disc 1]
  1. Nardis ( 銀巴里セッション :TBM-9 ) 菊地雅章、金井英人、富樫雅彦
  2. Umma Be Me ( Unicorn :TBM-18 ) 中村照夫グループ
  3. Sunset On The Street ( Four Seasons :TBM-75 ) 和田 直クインテット+1
  4. On Green Dolphin Street ( Mari :TBM-3005 ) 中本マリ〜横内章次セクステット
  5. Sunday Thing ( Sunday Thing :TBM-67 ) 宮間利之とニュー・ハード
  6. Tones For Joan's Bones ( Gathering :TBM-3004 ) 辛島文雄トリオ
  7. Dragon Garden ( Dragon Garden :TBM-5006 ) ティー&カンパニー
  8. Stella By Starlight ( Samba de Sun :TBM-5014 ) 松本英彦カルテット
  9. 黄昏 ( Tomorrow :TBM-73 ) 市川秀男トリオ

 [Disc 2]
  1. パートIV アンデルセンの幻想 ( 北欧組曲 :TBM-1005 ) /三木敏悟、高橋達也と東京ユニオン
  2. 流氷 ( 流氷 :TBM-61 ) 日野元彦カルテット+1
  3. In A Little Spring Waltz ( Who Cares :TBM-31 ) ワルツ/水橋 孝カルテット
  4. A New Shade Of Blue ( Step! :TBM-20 ) 宮本直介セクステット
  5. Derrick's Dance ( Unicorn :TBM-18 ) 中村照夫グループ
  6. Feel Like Making Love ( Ako's Dream :TBM-76 ) 鈴木 勲セクステット
  7. These Things ( Cool Jo Jo :TBM-5018 ) 高柳昌行セカンド・コンセプト
  8. 白鷺 ( Active Volcano :TBM-5017 ) 原 信夫とシャープス&フラッツ
  9. A Time For Us ( Fire Bird :TBM-3003 ) 森 剣治カルテット




 これだけ見ても、ちょっと顔がニヤッとしてしまいます.
 すごい選曲ですね (笑)

 最近カメラやレンズ以外のお小遣いの使用に関してはかなりシビアになってますし、これらの曲はすべて CD で持っているので、とりあえずこのアルバムはスルーの予定.



  ・ ・ ・ ・ ・ ・



 さてこのアナログ盤の中に 高橋達也と東京ユニオン (以下 東京ユニオン) のアルバムが入っていますが、このバンドのアルバムって "北欧組曲" の記憶しかなくて、最初思い出せませんでした.

 比較的最近になって再販され、それを購入した記憶が蘇りました.




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  " Maiden Voyage / 高橋達也と東京ユニオン "




  1. Maiden Voyage
       (Harvie Hancock-arr. 三木敏悟) ・・・・ 6:34
  2. The Blues
       (Kiyoshi Yamaya) ・・・・ 7:11
  3. One Mint Jump
       (Rudolph Toombs-arr. 高橋達也) ・・・・ 6:15
  4. The Preacher
       (Horace Silver-arr. 三木敏悟) ・・・・ 5:33
  5. Sir Duke
       (Stevie Wonder-arr. 上田力) ・・・・ 4:27
  6. Giant Steps
       (John Coltrane-arr. 前田憲男) ・・・・ 5:45
  7. A Child Is Born
       (Thad Jones-arr. 高橋達也) ・・・・ 5:09




  高橋達也 (Leader.ts)
  多田善文、安孫子浩、鈴木基治、斉尾知一 (tp), 
  宮崎英次郎、内田清高、岡田光一 (tb), 簾謙一 (b-tb),
  井上誠二 (ts), 堀恵二、柳沼寛 (as), 石兼武美 (bs),
  幾見雅博、荒谷寛一 (g), 金山昌宏 (p), 石田良典 (b),
  海老沢一博 (ds)  

  Recorded at EPICURUS Studio, Tokyo, December 4&5, 1976.





 TBM には 東京ユニオン のアルバムが三枚吹き込まれていますが、このアルバムはその二枚目で、レコード番号は TBM-3001 .
 この翌年録音された "北欧組曲" のレコード番号が TBM-1005 で、番号的には前後してます.

 最初に録音された "Got The Spirit (TBM-68)" が、最近まで CD の再販がないので (ボクが見逃している可能性もありますが) 、このあたりの再販望んでます.




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 TBM での 東京ユニオン と言えば、なんといっても "北欧組曲 (TBM-1005)" .
 三木敏悟 氏との双頭アルバムですが、やっぱりこれだよなぁ ・・・・・ でも今日はその前年に発売されたアルバム.
 このアルバムでも 三木敏悟 氏が 2 曲アレンジしてます.


 タイトル曲が始まるとすぐにエフェクトが効いたギターが入ってきて、数秒聴いただけでも 三木敏悟 の世界に入ったという感じを受けます. 
 テナーソロは 高橋達也 ではなく 井上誠二 .

 三木敏悟 氏は 4 曲目 "The Preacher" のアレンジもしてますが、こちらは雰囲気が打って変わって古き良き時代のビッグバンドという感じ.
 こういう演奏聴くと、ビッグバンドいいよなぁって自然に微笑んでしまいます.



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 このアルバム、録音当時の時代的背景もあり、演奏スタイルがちょっとロックぽかったり、選曲もポピュラーがあったりします.
 この当時のシリアスなジャズファンからすると、こういった選曲だけでもダメ出し食らっちゃいます.

 ニューハード もそうでしたが、ビッグバンドは活動を維持していくのがとても大変なので、いろいろな演奏しないとバンドの維持が厳しかったんだろうな.
 東京ユニオン も "北欧組曲" のような完全オリジナルなジャズ演奏ばかりではとてもやっていけない.
 だからいろんな演奏してますが、そういった演奏のほうがギャラがよかったかも.

 東京ユニオン と言えば、ジャズを聴かない人にとっては "西部警察" のテーマ演奏.
 ただし、最初のシリーズからではなく Part ll と lll .

 You Tube でも完全版の演奏がアップされてますが、改めて聴いてみると、なるほどぁ.



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 5 曲目 "Sir Duke" は スティーヴィー・ワンダー の名曲.
 このアルバムが録音された 1976 年に発表された "Songs In The Key Of Life" に収録されており、シングルカットもされました.
 アルバムとシングルともに大ヒット、全米一位も獲得し、グラミー賞でもこのアルバムは 4 部門制覇してます.

 このアルバムの演奏は、前半がかなり現代的な雰囲気ですが、途中からはデキシーランドジャズっぽいアレンジ.


 この曲の後に ジョン・コルトレーン の代表曲 "Giant Steps" が入っているのが、実に面白い.

 ちょっとエレクトリックサウンドが前面に出ている感じはありますが、全編ビッグバンドとしてのグルーブ感溢れる演奏が続きます.


 バンドの歴史的には、 原信夫とシャープ&フラッツ や 宮間利之とニューハード からちょっと遅れているような印象ですが、 1970 年代後半からは日本のトップバンドとして活躍してます.

 やっぱり "北欧組曲" の反響の大きさがわかる気がします.



  ・ ・ ・ ・ ・ ・



 もう一つ再販の話題.
 Facebook で小川さんが紹介してました.



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 コンプリート・ライヴ・アット・ザ・プラグド・ニッケル1965<タワーレコード限定/完全限定盤>

 「1992年3月に7枚組として日本盤のみで初リリースされ、その後、1995年にアンコール・プレスとして再発、続いて、それらより時間数が長いコンプリート版8枚組としてUS盤がリリースされたマイルス・デイビスのBOX SET『コンプリート・ライヴ・アット・ザ・プラグド・ニッケル1965』。以降30年近い歳月の間一度も再発CD化されずにいた伝説のBOX SETを国内盤として初コンプリート化し8枚組仕様で復刻(パッケージはUS盤を踏襲)、最新リマスタリング音源使用、世界初SACDハイブリッド化にてタワーレコード限定発売。1,500セット完全限定盤。」  ( TOWER RECORDS ホームページから引用)


 ボクは 1992 年発売の国内版 Box を持っていますので、そこまで完全版を再度購入する必要はないかな.
 今回のライナーノーツは小川さんが新たに書き下ろしのようですが、以前も一部ライナーノーツを書かれていました.

 ターニングポイントなる時期の録音で、演奏は言うことないくらい素晴らしいので、もしこの Box を持っていなかったら間違いなく購入していたでしょう.
 限定 1,500 組で 19,800 円って、とてもお買い得だと思います.



  ・ ・ ・ ・ ・ ・

V.S.O.P. / Herbie Hancock

 EOS学園 で 東京 に行く前日のお話し.

 以前紹介した オーケストリオン が置いてある 梅野記念絵画館 へ行ってきました.
 実は 7 月にここでちょっとしたジャズコンサートが開催されるのでその予約です.


 そうしたら、またまた 「ぜひ、彫刻展観ていって ・・・・ 」とアツいお誘い ・・・・・・・・

 あれや ・・・・・・ これや ・・・・・・ いろいろありまして ・・・・・・

 結局展示を観させていただきました ・・・・・・ この詳細はちょっとここでは書けないのでカット.




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 現在開催している彫刻展は 伊津野雄二 彫刻展.


 多くの作品が木彫ですが、そこに大理石の粉を塗ってあるので、何とも言えない質感があります.
 いかにも女性といった感じのなめらかな曲線から、木独特のの温かさみたいのも伝わってきます.

 この顔などに塗られている大理石の粉がとっても独特でいい感じ.


 館長さんもわざわざご挨拶にみえられ、恐縮してしまいます.
 これらの彫刻は、他の見学者に説明している話を聞いていると、ほとんどがモデルなしで空想で作り上げているようなことをお話ししていました.

 そのせいか、首が結構長いものがあったり、体幹の一部が抽象的な造形になっているものがほとんどですがバランスがとてもいいので違和感がまったくありません.
 逆に何も見ないであれだけの顔の造形とか作り上げているんだからスゴイ.

 作品によっては素材になった木のデザインを活かしたものもありました.


 彫刻は光のあて方でガラリと雰囲気が変わるので、観る人が光を変えられるような展示があるととても面白いんだろうけれどな.

 そう言えば今勉強している写真も 光 ありき ・・・・・・・




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 ( Gallary Shimada からお借りしました )

 一番気に入ったのは上の写真の "バルカローレ" ・・・・・・ この単語の意味は イタリア のゴンドラ漕ぎたち によって歌われる舟歌のようです.

 S と P の二つの作品が対になっています.
 この作品の顔の表現が、ボクは一番好きかな.

 作品は女性の頭部を中心に体幹部をデフォルメした作品が多い.
 初期の作品の中には、まるで 土偶 のようなデザインのものもあったりします.

 タイトルが結構難しく、作品とタイトルの意味を知りたくなってしまいます.




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  ( パンフレットから )

 絵画館自体がそれほど大きくないので、展示物も限られてはいますが、ちょっとホッコリできる彫刻展でした.


 ゆっくり観ていたらおじいちゃん・おばあちゃんの団体さんがやってきて、いきなり作品に触ったりして.
 さすがにこれは注意されていましたが、こういう人たちがやってくるのも田舎の絵画館ならではですか (笑)

 おじいちゃん・おばあちゃんたちはその後 オーケストリオン の演奏聴いて、みんなでコーヒー飲んだり ・・・・・・・
 とっても賑やかでございました.



 ちなみに展示は 6 月 25 日まで ・・・・・・・・ もっと早く紹介すればよかったですね.








 さって、 EOS学園 のほうは、自分自身がどこに進むのかわからないような迷走状態.
 さながら大航海時代に大きな嵐に飲み込まれた帆船のようで、どこかにたどり着けるのか、はたまた沈没し海の藻屑となってしまうのか ・・・・・・・・


 軽く乗り出した 処女航海 (Maiden Voyage) が、まさかこんなにもハードルの高い航海になるとは ・・・・・・・・・


 こちらの 処女航海 は 順風満帆 ・・・・・・・・ 大きな反響を呼んだ演奏です.





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  " V.S.O.P. / Herbie Hancock "




  Disc 1 :
   1. Piano Introduction
           (Herbie Hancock) ・・・・・ 4:32
   2. Maiden Voyage
           (Herbie Hancock) ・・・・・ 13:18
   3. Nefertiti
           (Wayne Shorter) ・・・・・ 5:17
   4. Introduction of Players / Eye of the Hurricane"
           (Herbie Hancock) ・・・・・ 18:34


    ● V.S.O.P. :
      Freddie Hubbard (tp), Wayne Shorter (ts.ss),
      Herbie Hancock (el-p), Ron Carter (b),
      Tony Williams (ds)




  Disc 2 :
   1. Toys
           (Herbie Hancock) ・・・・・ 13:45
   2. Introductions ・・・・・ 1:47
   3. You'll Know When You Get There
           (Herbie Hancock) ・・・・・ 7:00


    ● Mwandishi :
      Eddie Henderson (flh.tp), Julian Priester (b-tb),
      Bennie Maupin (a-fl), Herbie Hancock (el-p),
      Buster Williams (b), Billy Hart (ds)




  4. Hang Up Your Hang Ups
           (H.Hancock-P.Jackson-M.Ragin) ・・・・・ 11:54
  5. Spider
           (H.Hancock-P.Jackson-M.Ragin) ・・・・・ 10:12


    ● The Headhunters :
      Bennie Maupin (ts.ss), Wah Wah Watson (g.synth),
      Ray Parker, Jr. (g), Herbie Hancock (el-p),
      Paul Jackson (el-b), James Levi (ds),
      Kenneth Nash (perc)

  Recorded Live At Newport Jazz Festival,
           New York City Center, NYC, June 29, 1976.






 1976 年の "ニューポート・ジャズ・フェスティバル" 期間中の 6 月 29 日、 "Retrospective of The Music of Herbie Hancock" と題された ハービー・ハンコック をフューチャーしたライブ.

 この日のために集められたメンバーが、過去の代表的な三つのグループで演奏しました.

 



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 アルバムタイトルの "V.S.O.P." は Very Special Onetime Performance の略で、このフェスティバル一度限りのグループ演奏という意味.

 でしたが、あまりの評判の良さからその後も演奏を続けたのは有名なお話しです.
 日本 へも "ライブアンダーザスカイ" 出演のための数度来日、 田園コロシアム での演奏など何枚ものアルバムが発売されています.

 まぁこのメンバーですから、演奏はもちろん人気が出るのもわかります.
 安定の顔芸 鈴本 ・・・・・・・ ではありませんが、このメンバーだったら当然このくらいの演奏にはなるよね.

 この V.S.O.P. の演奏は、アナログ盤でも 1 枚目の両面でしたので、かなり聴いた記憶があります.




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 このアルバムでの V.S.O.P. としての演奏は 4 曲目までで、いずれも ハービー・ハンコック を代表するナンバー.


 エレクトリックピアノのソロが、あの有名な "Maiden Voyage" になっていくところだけでも鳥肌ものだな.
 これはもう、 東京ドーム で観た Eagles の "Hotel California" と同じような感覚が蘇ってきます.


 メンバー紹介から始まる "Eye of the Hurricane" だって、すごくこういうライブにマッチした演奏になっています.
 録音の仕方なのか、個人的にはちょっとベースが前に出すぎてると思ったりもしますが.


 この当時、ジャズ界がフュージョンやクロスオーバーといった波に飲み込まれつつあった時代に、正面から 「新主流派ここにあり」 といった演奏ですから多くの人たちに受け入れられたのがわかります.


 特にシリアスなジャズ・ファンたちの多かった 日本 で爆発的な人気が出たというのもね.






 1 枚目がモダンジャズといった感じの演奏ならば、もう一枚のほうはもう少し新しい感じや、当時のクロスオーバー的な演奏が中心になっています.

 The Headhunters の 2 曲は昔からすごく好きでしたが、最近特に好きになったのが 「Herbie Hancock Sextet」 と紹介している 2 枚目最初の 3 曲の演奏.


 この 3 曲もアナログ盤では 2 枚目の A 面に入っていましたが、聴くのはいつも B 面でこちらはほとんど聴いた記憶がなかったので新鮮なのかもしれません.


 おなじみの "Toys" から始まりますが、ここではトロンボーンの参加がすごく印象的です.
 "Toys" と言えば "Speak Like A Child (BLP-4279)" ですが、このセクステット演奏でもトロンボーンが入っていることによってアルバム "Speak Like A Child" のような広がりのあるアンサンブルを聴くことができます.

 途中メンバー紹介が入り "You'll Know When You Get There" .




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  ( The Headhunters 1975 )

 最後が The Headhunters .
 
 いやぁいやぁ ・・・・・・ ポール・ジャクソン のベースがシビレまくりです.
 特に "Hang Up Your Hang Ups" ・・・・・・ メンバー紹介しながら楽器が増えていきます.
 最初のギターの ワー・ワー・ワトソン のギターだけでも悶絶モノなのに、そこに ポール・ジャクソン のベースが乗って、さらには レイ・パーカー のエッジの効いたカッティングが入ってきちゃうんだから ・・・・・・・
 いつ聴いてもいいなぁ、これっ !!

 ポール・ジャクソン 、ヤバイっす.

 とにかくこのアルバムの The Headhunters の演奏部分はよく聴いたなぁ.
 グイグイ、ビートに引っ張られていっちゃうので、多少疲れていてもあっという間に音楽の世界に入っちゃいます.



 三つのグループによる演奏が収められていますが、それぞれの演奏がそれぞれの時代に合った楽しい演奏を聴くことができるアルバムです.


 単純に演奏を楽しめるアルバムです.







 梅雨入りした割には雨が少ないですね.
 昨日も夏のような青空で、いいお天気でした.




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 昨日は奥様の新車が納車そのためボクの乗っていた インテ R 君とはお別れ.

 新車発売の 2001 年から乗っていた、ボクの インテR 君が引き取られていきました、今後は海外で第二の生活を送るようです (涙)




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 操作方法の説明を一緒に聞いていましたが、新しい安全機能がたくさんあってビックリ.
 こんなに多くの機能が必要なのかと思っちゃいます.

 車を走らせる楽しみよりも、いかに安全に目的地まで運ばすか、って感じ.

 車がないと生活できない場所なので仕方ありませんが、何か車の魅力がなくなっていくなぁ.


 8 月末にはボクの黄色い車がやってくるので、家と合わせると 青 ・・・ 黄 ・・・ 赤
 まるで信号機のようになっちゃいます.


 でも今のボクには、信号機というよりも アメ玉 に思えてしまうなぁ ・・・・・・・・

 結構トラウマになっているのか (笑)

Maiden Voyage

 今朝も、朝起きると雪が薄っすらと積もっていました.
 被災地で避難生活している方々同様、春が来るのはまだまだ先のような感じですね.
 はやく春が訪れればいいのですが ・・・・



 家で新年度から使用する資料を作りながら、いつものように iTunes のランダム再生です.
 これって、何がかかるか全く分からないので、ほとんど記憶にない曲なんかが突然聴こえてきたりして ・・・・ いい刺激になります.

 "Speak Like A Child" ・・・・・ やっぱりいいですね〜、 Herbie の音楽は.
 先日の Zoot Sims とは、まったく違った音楽に聴こえてしまいます.
 こういった新主流派、最近頓にお気に入りになっています.



 "Speak Like A Child" については、すでに幾度となく書いているのでパスして、もっと有名なアルバムでも聴いてみることにしましょう.






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  "Maiden Voyage / Herbie Hancock"




  1. Maiden Voyage
  2. The Eye Of The Hurricane
  3. Little One
  4. Survival Of The Fittest
  5. Dolphin Dance




  Freddie Hubbard(tp), George Coleman(ts), Herbie Hancock(p),
  Ron Carter(b), Tony Williams(ds)
  Recorded March 17, 1965.






 ブルーノートクラブが編集した "ブルーノート 100 名盤" という本があります.
 ミュージシャンや音楽評論家、さらには一般の方たちから 「私のベスト 3 」 アンケートを行い、ベスト 100 のランキングを付けてあるものです.
 そのランキングでも、本アルバムは 堂々の第 5 位 です.

 本の中で、このアルバムについてのコメントを 岩波洋三 氏がこんなふうに書いています
 「ぼくはブルーノートの中では、モード手法を使った、いわゆる新主流派の演奏、とくにハービー・ハンコックやウェイン・ショーターのアルバムが好きだし、また高く評価する。以前にもどこかに書いたが、ブルーノートは巷の新主流派演奏を録音したのではなく、新主流派の主たる部分はブルーノートが創造したといえるのではなかろうか。・・・・・・」 ("ブルーノート 100 名盤" から抜粋)

 最近のボクの気持ちと全く同じです ・・・・・ まぁ、表現力はボクと比べ物にならないくらい、はるかに 岩波氏 のほうが上ですが (笑) .




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 このアルバムのメンバーは、当時の Miles Davis グループのメンバーで、 Miles の代わりに Freddie Hubbard が入っています.
 空気を突き裂いてくるような、緊張感あふれる Miles のトランペットこそありませんが、その当時の Miles の生みだしていた音楽性とピッタリ一致しているような演奏です.


 収録されている曲は、すべて Herbie のオリジナル.
 音楽的センスの素晴らしさがわかるアルバムです.

 以前にも少し書きましたが、やっぱり2曲目の "The Eye Of The Hurricane" かな、お気に入りは.
 ここでの George Coleman の演奏が、ちょっと短くて物足りない部分はありますが、ボクは好きです.
 "Little One" のソロの入り方なんかも、グッときますね.
 George Coleman ・・・・・ 侮れません.
 もちろん Herbie は言うに及ばずです.


 幾度聴いても素敵なアルバムです.
 まるで、混沌とした Blue Note 4200 番台への船出をイメージしたようなアルバムです.


 これから先、 Blue Note は新天地を求め、大海をあてもなく航海していくのです ・・・・・・・・・・・

The Eye Of The Hurricane / Herbie Hancock

 台風 18 号、ほんとにヤバそうですねー.
 明日の未明には紀伊半島あたりに上陸の見込みです.
 上陸とともに勢力が衰えてくれればいいのですが ・・・・ 被害のないことを祈るばかりです.



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 台風といえば思い浮かぶのが、"The Eye of the Hurricane / Herbie Hancock" です.
 アルバム "Maiden Voyage" に収められていますが、もうあまりにも有名な曲.
 基本的にはハード・バップ、ファンキーと言われるあたりのアルバムをメインに聴いており、 Herbie や Wayne Shorter (このアルバムでは George Coleman ですが ・・・・) といったモード、さらにはフリー・ジャズといったあたりを聴く頻度は少ないのですが、このアルバムは何度聴いても新鮮さがあります.

 Herbie のアルバムの多くは、そんな新鮮さに溢れています.
 Freddie Hubbard 、 George Coleman 、 Ron Carter 、 Tony Williams
 このメンバーを見ただけでも、スリリングな演奏が目に浮かぶようです.



 でもボクが一番好きな演奏は "V.S.O.P. / Herbie Hancock" に収められている演奏です.
 1976 年 6 月 29 日、 Newport Jazz Festival での、一夜限りの演奏.



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 この演奏はスゴイ ・・・・ というか、このアルバム全体が、スゴイ!!
 なにがスゴイって Tony Williams がヤバイくらいにスゴクいいんだなー.
 以前、彼の "Spring" を聴いて、正直いいとは思わなかったし、それまでの Herbie なんかとのアルバムでも、悪くない程度の印象だったのですが、このアルバムでぶっ飛びました.

 Herbie のプレイヤー紹介から始まる曲は、とにかくスリリングで、聴く者の心をグイグイ引きずりこんでいってしまうような演奏.
 Blue Note 盤はどちらかというとちょっと手探りしながら周りの様子を見ながらという感じだったのが、このアルバムでは周りにあった囲いから解き放たれたように、自由奔放に ・・・・・・ といっても、決して好き勝手にではなく演奏しているのがいいですねー.
 この演奏こそが "The Eye of the Hurricane" です!!

 ちなみにこのアルバムには、メンバーを変えてモダンからクロス・オーヴァー (ひょっとして、死語 !?) まで、いろいろ趣向の違う演奏を聴くことができます.

 特に "Hang Up Your Hang Ups" が大好きです.
● プロフィール ●

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 ジャズ・アルバムの紹介を中心に始めたブログでしたので、こんなタイトル付けていますが、最近では完全に写真やカメラの話題が中心になっています.

 最近になって 沼 という場所にハマっていることに気が付き、脱出のためもがき苦しんでいます。
 金銭感覚も社会通念上の常識とはどんどん離れていってるようですが・・・・・・

 いつもおいでいただく皆様に、感謝です。

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