Maiden_Voyage

V.S.O.P. / Herbie Hancock

 EOS学園 で 東京 に行く前日のお話し.

 以前紹介した オーケストリオン が置いてある 梅野記念絵画館 へ行ってきました.
 実は 7 月にここでちょっとしたジャズコンサートが開催されるのでその予約です.


 そうしたら、またまた 「ぜひ、彫刻展観ていって ・・・・ 」とアツいお誘い ・・・・・・・・

 あれや ・・・・・・ これや ・・・・・・ いろいろありまして ・・・・・・

 結局展示を観させていただきました ・・・・・・ この詳細はちょっとここでは書けないのでカット.




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 現在開催している彫刻展は 伊津野雄二 彫刻展.


 多くの作品が木彫ですが、そこに大理石の粉を塗ってあるので、何とも言えない質感があります.
 いかにも女性といった感じのなめらかな曲線から、木独特のの温かさみたいのも伝わってきます.

 この顔などに塗られている大理石の粉がとっても独特でいい感じ.


 館長さんもわざわざご挨拶にみえられ、恐縮してしまいます.
 これらの彫刻は、他の見学者に説明している話を聞いていると、ほとんどがモデルなしで空想で作り上げているようなことをお話ししていました.

 そのせいか、首が結構長いものがあったり、体幹の一部が抽象的な造形になっているものがほとんどですがバランスがとてもいいので違和感がまったくありません.
 逆に何も見ないであれだけの顔の造形とか作り上げているんだからスゴイ.

 作品によっては素材になった木のデザインを活かしたものもありました.


 彫刻は光のあて方でガラリと雰囲気が変わるので、観る人が光を変えられるような展示があるととても面白いんだろうけれどな.

 そう言えば今勉強している写真も 光 ありき ・・・・・・・




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 ( Gallary Shimada からお借りしました )

 一番気に入ったのは上の写真の "バルカローレ" ・・・・・・ この単語の意味は イタリア のゴンドラ漕ぎたち によって歌われる舟歌のようです.

 S と P の二つの作品が対になっています.
 この作品の顔の表現が、ボクは一番好きかな.

 作品は女性の頭部を中心に体幹部をデフォルメした作品が多い.
 初期の作品の中には、まるで 土偶 のようなデザインのものもあったりします.

 タイトルが結構難しく、作品とタイトルの意味を知りたくなってしまいます.




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  ( パンフレットから )

 絵画館自体がそれほど大きくないので、展示物も限られてはいますが、ちょっとホッコリできる彫刻展でした.


 ゆっくり観ていたらおじいちゃん・おばあちゃんの団体さんがやってきて、いきなり作品に触ったりして.
 さすがにこれは注意されていましたが、こういう人たちがやってくるのも田舎の絵画館ならではですか (笑)

 おじいちゃん・おばあちゃんたちはその後 オーケストリオン の演奏聴いて、みんなでコーヒー飲んだり ・・・・・・・
 とっても賑やかでございました.



 ちなみに展示は 6 月 25 日まで ・・・・・・・・ もっと早く紹介すればよかったですね.








 さって、 EOS学園 のほうは、自分自身がどこに進むのかわからないような迷走状態.
 さながら大航海時代に大きな嵐に飲み込まれた帆船のようで、どこかにたどり着けるのか、はたまた沈没し海の藻屑となってしまうのか ・・・・・・・・


 軽く乗り出した 処女航海 (Maiden Voyage) が、まさかこんなにもハードルの高い航海になるとは ・・・・・・・・・


 こちらの 処女航海 は 順風満帆 ・・・・・・・・ 大きな反響を呼んだ演奏です.





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  " V.S.O.P. / Herbie Hancock "




  Disc 1 :
   1. Piano Introduction
           (Herbie Hancock) ・・・・・ 4:32
   2. Maiden Voyage
           (Herbie Hancock) ・・・・・ 13:18
   3. Nefertiti
           (Wayne Shorter) ・・・・・ 5:17
   4. Introduction of Players / Eye of the Hurricane"
           (Herbie Hancock) ・・・・・ 18:34


    ● V.S.O.P. :
      Freddie Hubbard (tp), Wayne Shorter (ts.ss),
      Herbie Hancock (el-p), Ron Carter (b),
      Tony Williams (ds)




  Disc 2 :
   1. Toys
           (Herbie Hancock) ・・・・・ 13:45
   2. Introductions ・・・・・ 1:47
   3. You'll Know When You Get There
           (Herbie Hancock) ・・・・・ 7:00


    ● Mwandishi :
      Eddie Henderson (flh.tp), Julian Priester (b-tb),
      Bennie Maupin (a-fl), Herbie Hancock (el-p),
      Buster Williams (b), Billy Hart (ds)




  4. Hang Up Your Hang Ups
           (H.Hancock-P.Jackson-M.Ragin) ・・・・・ 11:54
  5. Spider
           (H.Hancock-P.Jackson-M.Ragin) ・・・・・ 10:12


    ● The Headhunters :
      Bennie Maupin (ts.ss), Wah Wah Watson (g.synth),
      Ray Parker, Jr. (g), Herbie Hancock (el-p),
      Paul Jackson (el-b), James Levi (ds),
      Kenneth Nash (perc)

  Recorded Live At Newport Jazz Festival,
           New York City Center, NYC, June 29, 1976.






 1976 年の "ニューポート・ジャズ・フェスティバル" 期間中の 6 月 29 日、 "Retrospective of The Music of Herbie Hancock" と題された ハービー・ハンコック をフューチャーしたライブ.

 この日のために集められたメンバーが、過去の代表的な三つのグループで演奏しました.

 



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 アルバムタイトルの "V.S.O.P." は Very Special Onetime Performance の略で、このフェスティバル一度限りのグループ演奏という意味.

 でしたが、あまりの評判の良さからその後も演奏を続けたのは有名なお話しです.
 日本 へも "ライブアンダーザスカイ" 出演のための数度来日、 田園コロシアム での演奏など何枚ものアルバムが発売されています.

 まぁこのメンバーですから、演奏はもちろん人気が出るのもわかります.
 安定の顔芸 鈴本 ・・・・・・・ ではありませんが、このメンバーだったら当然このくらいの演奏にはなるよね.

 この V.S.O.P. の演奏は、アナログ盤でも 1 枚目の両面でしたので、かなり聴いた記憶があります.




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 このアルバムでの V.S.O.P. としての演奏は 4 曲目までで、いずれも ハービー・ハンコック を代表するナンバー.


 エレクトリックピアノのソロが、あの有名な "Maiden Voyage" になっていくところだけでも鳥肌ものだな.
 これはもう、 東京ドーム で観た Eagles の "Hotel California" と同じような感覚が蘇ってきます.


 メンバー紹介から始まる "Eye of the Hurricane" だって、すごくこういうライブにマッチした演奏になっています.
 録音の仕方なのか、個人的にはちょっとベースが前に出すぎてると思ったりもしますが.


 この当時、ジャズ界がフュージョンやクロスオーバーといった波に飲み込まれつつあった時代に、正面から 「新主流派ここにあり」 といった演奏ですから多くの人たちに受け入れられたのがわかります.


 特にシリアスなジャズ・ファンたちの多かった 日本 で爆発的な人気が出たというのもね.






 1 枚目がモダンジャズといった感じの演奏ならば、もう一枚のほうはもう少し新しい感じや、当時のクロスオーバー的な演奏が中心になっています.

 The Headhunters の 2 曲は昔からすごく好きでしたが、最近特に好きになったのが 「Herbie Hancock Sextet」 と紹介している 2 枚目最初の 3 曲の演奏.


 この 3 曲もアナログ盤では 2 枚目の A 面に入っていましたが、聴くのはいつも B 面でこちらはほとんど聴いた記憶がなかったので新鮮なのかもしれません.


 おなじみの "Toys" から始まりますが、ここではトロンボーンの参加がすごく印象的です.
 "Toys" と言えば "Speak Like A Child (BLP-4279)" ですが、このセクステット演奏でもトロンボーンが入っていることによってアルバム "Speak Like A Child" のような広がりのあるアンサンブルを聴くことができます.

 途中メンバー紹介が入り "You'll Know When You Get There" .




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  ( The Headhunters 1975 )

 最後が The Headhunters .
 
 いやぁいやぁ ・・・・・・ ポール・ジャクソン のベースがシビレまくりです.
 特に "Hang Up Your Hang Ups" ・・・・・・ メンバー紹介しながら楽器が増えていきます.
 最初のギターの ワー・ワー・ワトソン のギターだけでも悶絶モノなのに、そこに ポール・ジャクソン のベースが乗って、さらには レイ・パーカー のエッジの効いたカッティングが入ってきちゃうんだから ・・・・・・・
 いつ聴いてもいいなぁ、これっ !!

 ポール・ジャクソン 、ヤバイっす.

 とにかくこのアルバムの The Headhunters の演奏部分はよく聴いたなぁ.
 グイグイ、ビートに引っ張られていっちゃうので、多少疲れていてもあっという間に音楽の世界に入っちゃいます.



 三つのグループによる演奏が収められていますが、それぞれの演奏がそれぞれの時代に合った楽しい演奏を聴くことができるアルバムです.


 単純に演奏を楽しめるアルバムです.







 梅雨入りした割には雨が少ないですね.
 昨日も夏のような青空で、いいお天気でした.




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 昨日は奥様の新車が納車そのためボクの乗っていた インテ R 君とはお別れ.

 新車発売の 2001 年から乗っていた、ボクの インテR 君が引き取られていきました、今後は海外で第二の生活を送るようです (涙)




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 操作方法の説明を一緒に聞いていましたが、新しい安全機能がたくさんあってビックリ.
 こんなに多くの機能が必要なのかと思っちゃいます.

 車を走らせる楽しみよりも、いかに安全に目的地まで運ばすか、って感じ.

 車がないと生活できない場所なので仕方ありませんが、何か車の魅力がなくなっていくなぁ.


 8 月末にはボクの黄色い車がやってくるので、家と合わせると 青 ・・・ 黄 ・・・ 赤
 まるで信号機のようになっちゃいます.


 でも今のボクには、信号機というよりも アメ玉 に思えてしまうなぁ ・・・・・・・・

 結構トラウマになっているのか (笑)

Maiden Voyage

 今朝も、朝起きると雪が薄っすらと積もっていました.
 被災地で避難生活している方々同様、春が来るのはまだまだ先のような感じですね.
 はやく春が訪れればいいのですが ・・・・



 家で新年度から使用する資料を作りながら、いつものように iTunes のランダム再生です.
 これって、何がかかるか全く分からないので、ほとんど記憶にない曲なんかが突然聴こえてきたりして ・・・・ いい刺激になります.

 "Speak Like A Child" ・・・・・ やっぱりいいですね〜、 Herbie の音楽は.
 先日の Zoot Sims とは、まったく違った音楽に聴こえてしまいます.
 こういった新主流派、最近頓にお気に入りになっています.



 "Speak Like A Child" については、すでに幾度となく書いているのでパスして、もっと有名なアルバムでも聴いてみることにしましょう.






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  "Maiden Voyage / Herbie Hancock"




  1. Maiden Voyage
  2. The Eye Of The Hurricane
  3. Little One
  4. Survival Of The Fittest
  5. Dolphin Dance




  Freddie Hubbard(tp), George Coleman(ts), Herbie Hancock(p),
  Ron Carter(b), Tony Williams(ds)
  Recorded March 17, 1965.






 ブルーノートクラブが編集した "ブルーノート 100 名盤" という本があります.
 ミュージシャンや音楽評論家、さらには一般の方たちから 「私のベスト 3 」 アンケートを行い、ベスト 100 のランキングを付けてあるものです.
 そのランキングでも、本アルバムは 堂々の第 5 位 です.

 本の中で、このアルバムについてのコメントを 岩波洋三 氏がこんなふうに書いています
 「ぼくはブルーノートの中では、モード手法を使った、いわゆる新主流派の演奏、とくにハービー・ハンコックやウェイン・ショーターのアルバムが好きだし、また高く評価する。以前にもどこかに書いたが、ブルーノートは巷の新主流派演奏を録音したのではなく、新主流派の主たる部分はブルーノートが創造したといえるのではなかろうか。・・・・・・」 ("ブルーノート 100 名盤" から抜粋)

 最近のボクの気持ちと全く同じです ・・・・・ まぁ、表現力はボクと比べ物にならないくらい、はるかに 岩波氏 のほうが上ですが (笑) .




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 このアルバムのメンバーは、当時の Miles Davis グループのメンバーで、 Miles の代わりに Freddie Hubbard が入っています.
 空気を突き裂いてくるような、緊張感あふれる Miles のトランペットこそありませんが、その当時の Miles の生みだしていた音楽性とピッタリ一致しているような演奏です.


 収録されている曲は、すべて Herbie のオリジナル.
 音楽的センスの素晴らしさがわかるアルバムです.

 以前にも少し書きましたが、やっぱり2曲目の "The Eye Of The Hurricane" かな、お気に入りは.
 ここでの George Coleman の演奏が、ちょっと短くて物足りない部分はありますが、ボクは好きです.
 "Little One" のソロの入り方なんかも、グッときますね.
 George Coleman ・・・・・ 侮れません.
 もちろん Herbie は言うに及ばずです.


 幾度聴いても素敵なアルバムです.
 まるで、混沌とした Blue Note 4200 番台への船出をイメージしたようなアルバムです.


 これから先、 Blue Note は新天地を求め、大海をあてもなく航海していくのです ・・・・・・・・・・・

The Eye Of The Hurricane / Herbie Hancock

 台風 18 号、ほんとにヤバそうですねー.
 明日の未明には紀伊半島あたりに上陸の見込みです.
 上陸とともに勢力が衰えてくれればいいのですが ・・・・ 被害のないことを祈るばかりです.



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 台風といえば思い浮かぶのが、"The Eye of the Hurricane / Herbie Hancock" です.
 アルバム "Maiden Voyage" に収められていますが、もうあまりにも有名な曲.
 基本的にはハード・バップ、ファンキーと言われるあたりのアルバムをメインに聴いており、 Herbie や Wayne Shorter (このアルバムでは George Coleman ですが ・・・・) といったモード、さらにはフリー・ジャズといったあたりを聴く頻度は少ないのですが、このアルバムは何度聴いても新鮮さがあります.

 Herbie のアルバムの多くは、そんな新鮮さに溢れています.
 Freddie Hubbard 、 George Coleman 、 Ron Carter 、 Tony Williams
 このメンバーを見ただけでも、スリリングな演奏が目に浮かぶようです.



 でもボクが一番好きな演奏は "V.S.O.P. / Herbie Hancock" に収められている演奏です.
 1976 年 6 月 29 日、 Newport Jazz Festival での、一夜限りの演奏.



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 この演奏はスゴイ ・・・・ というか、このアルバム全体が、スゴイ!!
 なにがスゴイって Tony Williams がヤバイくらいにスゴクいいんだなー.
 以前、彼の "Spring" を聴いて、正直いいとは思わなかったし、それまでの Herbie なんかとのアルバムでも、悪くない程度の印象だったのですが、このアルバムでぶっ飛びました.

 Herbie のプレイヤー紹介から始まる曲は、とにかくスリリングで、聴く者の心をグイグイ引きずりこんでいってしまうような演奏.
 Blue Note 盤はどちらかというとちょっと手探りしながら周りの様子を見ながらという感じだったのが、このアルバムでは周りにあった囲いから解き放たれたように、自由奔放に ・・・・・・ といっても、決して好き勝手にではなく演奏しているのがいいですねー.
 この演奏こそが "The Eye of the Hurricane" です!!

 ちなみにこのアルバムには、メンバーを変えてモダンからクロス・オーヴァー (ひょっとして、死語 !?) まで、いろいろ趣向の違う演奏を聴くことができます.

 特に "Hang Up Your Hang Ups" が大好きです.
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la_belle_epoque

 ジャズ・アルバムの紹介を中心に始めたブログでしたので、こんなタイトル付けていますが、最近では完全に写真やカメラの話題が中心になっています.

 更新がすっかり亀足になってしまいましたが、ようやく 1,000,000 アクセスまで到達しました.
 いつもおいでいただく皆様に、感謝.

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