PA-PPAR

The In Crowd

 今週はいろいろありまして、昨日まで帰りも遅かったりしました.
 ようやくこれで、いろいろ一段落といった感じでいつもの生活に戻れそうです.


 ので、家に届いている物の整理など.



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 大人買い ならぬ オヤジ買い (笑)

 緑色の Blu-ray に至っては、一体何カ月前に予約したのか覚えてもいなかったりします.
 CD は本来ならもう少し時間が経ち、価格が下がってから購入するのがいつもの購入方法ですが、 TBM 復刻シリーズ の最後ですし、大好きな 山本剛 のアルバム 7 枚ですので思い切って予約購入.


 監修した 塙耕記 さんとも Facebook で知り合えましたので、清水の舞台から飛び降りたつもりで Disc Union からの予約購入です (笑)
 これで HMV や Amazon から購入しちゃ、さすがにまずいだろうと ・・・・・・・



 今夜はこのシリーズの一番欲しかったアルバムです.
 と言っても、演奏自体はみんなすでに持っていたんですがね.







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   " The In Crowd / 山本剛 "




   1. Blues In The Basement
            (R.Brown) ・・・・・ 10:57
   2. For Once In My Life
            (O.Murden-R.Miller) ・・・・・ 6:15
   3. You Are My Sunshine
            (J.Davis-C.Mitchell) ・・・・・ 7:05
   4. The In Crowd
            (R.Lewis) ・・・・・ 13:25
   5. I Can't Get Started
            (V.Duke-I.Gershwin) ・・・・・ 5:40




   山本剛 (p), 大由彰 (b), 大隅寿男 (ds)
   Recorded at the club "Misty", Tokyo, December 25, 1974.







 1974 年のクリスマスに録音されたこの演奏は、計3枚のアルバムに収められました.

  TBM - 37  "Live At The Misty"
  TBM - 41  "Blues For Tee"
  TBM - 52  "The In Crowd"

 この 3 枚のアルバムは、ボクの中でピアノトリオによるライブ演奏のベスト 3 に間違いなく入るものです.
 とにかくよく聴いています.
 みんな好きな演奏です.
 そしてこれらのアルバムから 山本剛 を大好きになりました.




 xrcd シリーズ などの CD 化された時に、この "The In Crowd" の演奏が残りの 2 枚のアルバムに編入されたため、今までこのアルバム単体では持っていませんでした.
 ちなみに 1 曲目から 3 曲目までが "Live At The Misty" に、 4 曲目と 5 曲目が "Blues For Tee" に収められていました ・・・・・・・ 一部の CD はオリジナル通りの収録盤もありました.


 今回の復刻シリーズでめでたく再版、このジャケットがとても懐かしく感じますねぇ.






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 xrcd 版 "Live at the Misty" と "Blues for Tee" をすでに持っているボクといたしましては、特に購入する必要はなかったのですが、先にも書いたようにやっぱりこのジャケットが欲しいじゃないですか (笑)


 このジャケットは、ボクのジャズの想い出がたくさん詰まったジャケットでもあります.
 今は亡き 平塚 のジャズ屋 "PA-PPAR" の想い出がね.



 アルバム・タイトル曲 "The In Crowd" ですが、これはもうほとんどのフレーズを口ずさめるくらい聴いてます.
 その昔 平塚 のジャズ屋 "PA-PPAR" で入り浸っていた頃の常連の一人 "イノさん" がこの演奏大好き.
 そしてベースの 大由彰 が大好きで、飲んだくれては一緒に唸っておりました.


 この演奏って ・・・・・・ この日の 3 枚のアルバムすべてが、ボクの感覚では結構演歌チックなんだな.
 なにか日本人好みのブルース ・・・・・・ というか、演歌というか

 演奏も、お客さんも、録音も、すべてが演歌チック.



 お客さんの掛け声にしても気取った 「イェーッ」 っていうんじゃなくて、 「アイヤ」 って言うような感じなのです (笑)
 1 曲目 "Blues In The Basement" の手拍子にしたって、まんま日本って感じだね.
 それが妙にこういった演奏とマッチしちゃったりするんですね.
 そういった部分も、これら 3 枚のアルバムの魅力.

 日本のジャズの良さがとてもよく表れているアルバムだと思います.





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 それにしても今回で最後になってしまいましたが、 TBM 復刻シリーズ はすごいなぁ.
 今まで長い間陽の目を見なかったアルバムが、一挙に再版されるなんて.
 それも高音質の Blu-spec CD で ・・・・・・・



 山本剛 のアルバムにしても、長い間廃盤になっていたアルバムを ドドーーン と企画して出してしまう辺りは、さすが Disk Union ・・・・・ 塙耕記 様です.

 なんでも現在はアナログ盤の復刻も画策しているようです.
 まぁさすがにアナログ盤は購入できませんが、今後もいろいろ期待大ですね.


 まだまだ購入したきりブログにアップしていないアルバムがたくさんありますので、頑張って紹介していきます.






 何とグッド・タイミング.
 何気なく Facebook 観ていたら Blue Note Records がこんなのをアップしてました.



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 Gregory Porter の "The 'In' Crowd" !!


 でも日本人のボクには 山本剛 のほうがずっとずっとグッときちゃうのでありました.




 やっぱり日本人は 演歌 だなぁ (爆笑)

Shades of Redd / Freddie Redd

 お休みです ・・・・・ 天気もよく暖かい日だったので、午前中は洗車.
 といっても、お金払ってお願いしたんですけれど.
 帰り道、久しぶりにエンジンに活を入れてあげました
 2 速で 7500 rpm ・・・・・ 水田の中の軽い上りの直線道路を.
 天気もよく iVTEC も気持ちよさげでした.


 が、午後になったら天気予報通り曇ってきて ・・・・・ 雨降りでした.


 洗車の間 "ザ・ブルーノート、ジャケ裏の真実/小川隆夫" を読んでいたら、面白い表現が目に止まりました.
 こういう本読んでも、歴史的にどうのこうの、演奏がどうのこうの、というより、変なところに興味がいってしまい、肝心な知識はいつになってもつきません.
 ジャズの聴き方も偏屈なら、本の解釈なども偏屈きわまりないですね.


 その目に止まったのが "Crazy! Baby / Jimmy Smith" の 「シリアスなジャズ・ファン」 という言葉.
 この言葉を目にした瞬間 (・・・かなりオーバーですが) 、昔の思い出が蘇ってきたのでそんな思い出を.




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 ちなみに今聴いているのは Jimmy Smith ではなく、なぜか "Shades of Redd / Freddie Redd" .


 まったく意味はありませんが、大好きな Tina Brooks が聴きたくて、久しぶりに聴いてみたのですが、どうも Jackie McLean の音とはあまり合わないような気がして.
 それにどうしても Tina のテナーに引き付けられるので、 Freddie Redd のピアノがどうもいまひとつわからんのですねー.
 それにしても "Melanie" での1コーラスのアドリブなんて ・・・・・・・ 大好きです.


 どうも話がとんでもない方向にいってしまいました.


 昔ジャズ屋に通い始めて、数ヵ月するともうほとんど常連のような立場で、店の中の座る場所まで決まったようになっていました.
 最初こそ、土日の昼間だったものが、いつのまにか仕事終わると夕飯食べに定食屋にいって、そのまま隣のジャズ屋という行動パターンになっていたので、自然にボク自身が 「常連」 と呼ばれるまで時間はかかりませんでした.
 リクエストなんかもするようになってきたのですが、その頃になるとリクエストによって常連のみなさんがどんな顔をするのか、だんだんわかるようにもなってきました.


 本の中では、小川氏が Jimmy Smith のアルバムのところで、 「誰がこんなレコードをリクエストしたんだ?」 そんな視線が痛いほど体に突き刺さってきた経験を何度も味わっている ・・・・・・
 と書かれており、きっとその視線の向こうには、シリアスなジャズ・ファンがいたはずです.


 これって、昔のジャズ喫茶を経験してきた人だったら、だれもが 「うんうん、そうそう・・・・・」 と思うことでしょう.
 ボクもいつの間にか、こういったシリアスなジャズ・ファンとして、他のお客さんから見られていたのかなー ・・・・・・・



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 あの頃、こんなアルバムをリクエストした日には ・・・・・・・・
 「おいおい、またかよー・・・」
 なんて冷たい視線を浴びなければいけませんでした.

 今聴くと、まったくどうっていうことないんですがねー.
 変に、ヘビーで、ファンキーで、スイングして、難解なものが、よくわからないけれど、好まれていたようなきがします.
 よくわからなくても、わかったような感じでしょうか.


 あの頃、こんなことを気にもせず、もっと単純にジャズを楽しんでいれば、きっとこんな偏屈な聴き方しなかったのかも ・・・・・・・


 それにしても Tina Brooks いいなー ・・・・・・・

ジャズ屋、三度

 数回店に顔を出すようになると、どうも昼間は女性が一人でカウンターに入り、夕方からはバイトの男の子と、マスターが入るということがわかってきました.




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 ボクはその頃、日曜の昼間しか顔出さなかったので、いつもその女性がカウンターに入っていました.
 顔とかは知っていても、カウンターに座っても、話すことは一言二言、これがジャズ屋です(笑).
 その店には、らくがき帳という、何でも好きに書けるノートがあって、ひとつの情報交換の場になっていました.
 ボクも少しづつ書きはじめたのですが、そこにいろいろな人からの RES があったことに驚いてしまいました.
 そのノートによって、だんだん店のことや、ジャズのことがわかってきたような気がします.
 そして、だんだん顔も知らない人たちとのつながりが生まれてきました.


 このジャズ屋は裏通りの目立たない場所にあって、その周りはほとんど住宅なんだけれど、中華料理屋、定食屋、銭湯などもありました.
 この定食屋は、カウンターだけで 5・6 人入ると満員の小さい、汚い店なんだけれど、安くてうまい店でした.
 たまたまそこで、ジャズ屋の女性従業員と出会い、そこから話すようになりました.



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 その頃の彼女は、Roland Kirk が大好きで、彼のことを熱く語っていました.
 ずっと先になりますけれど、彼女とは店でもよく話したり、一緒にライブ聴きに行ったり、定食屋で夕飯食べたり、飲んだり ・・・・・・・・・ 友達以上恋人未満って感じで付き合っていました.

 あの頃のボクは Roland Kirk なんてちっともいいと思わなかったんだけれど、このアルバムは脳裏に焼きついています.
 先日このアルバムを買って久しぶりに聞いてみると、やっぱりあんまり好きじゃないや
 ・・・・・でも、これこれ・・・うんうん.


 その彼女が、数日前に亡くなったとは ・・・・・・・・・ かなりショッキングでした.
 もう一度くらい、酒を朝まで飲みながら、ジャズのことを、グジグジ話したかったのに.

   合掌

ジャズ屋、再び

 今日の東京は春を思わせる暖かさのなかを、春一番が吹き荒れていました.
 そのせいで、東北・上越新幹線の運転見合わせの煽りをくらって、他の新幹線のダイヤもメチャメチャ.
 おまけに家に帰ると、猛吹雪が待っていました.



 さて、初めて入ったジャズ屋 (ボクのなかでは、ジャズ屋という表現がしっくりきます) でしたが、次に入ったのは休日の真昼間でした.
 暇をもてあましていたので、何か外で食べようと思いその店の前を通りかかると、どうも営業しているような雰囲気だったので、ちょっとコーヒーでも飲んでみようかとな、という感じで入ったのが 2 回目のこと.
 入ると若い女性がカウンターの中にいて、初めて入ったときとはちょっと違う店の感じ.
 他のお客さんはいなかったけれど、ほとんど会話はありません.
 いきなり 「何かリクエストありますか?」 って聞かれ、 「????」 っていう感じで戸惑ったことは覚えています.
 ジャズ屋 2 回目で、リクエストがどういうことかも知らなかったから ・・・・・・・・ 笑

 それからは ・・・・・ ジャズなんてわからなかったし、特にその娘と話すわけでもないのに、暇なときフラリとお店に行くようになったのです.




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 そして覚えたのが、このアルバムです.
 デキシーランド・ジャズといわれる古典的な部類に入るジャズなんだけれど、これがいい!!
 ものすごくいい!!

 ちなみに、このバンドをモデルにしたと思われる、五木寛之の短編小説もありました (ただし、小説では商業主義的な匂いがプンプンしていて、この小説自体好きではありませんが) .
 とにかく "St James Infirmary" を聴いただけで涙が出てくるほどいいんだな.
 よぼよぼのおじいちゃんたちの奏でる音は、哀愁たっぷり ・・・・・・・・ でも、お涙頂戴的な嫌らしさがなくって.

 こういうのも、いい音楽ですぞ.

ジャズとの出会い

 これから数回にわたって、ボクのジャズの歴史を振り返ってみようと思います.
 それはもう、何十年も前のこと、平塚に出てきて数ヶ月後、尋ねてきた友人とたまたま飲みに入った店が、その後の僕の運命を変えちゃいました.




   6
 
 裏通りの、住宅街の片隅にあったそのお店、入り口はさらに少し奥にあって、初めての人は必ず躊躇してしまうような雰囲気が漂っていました.
 ドアを通してかすかに流れてくるジャズ ・・・・・・・ ところがドアを開けた瞬間、そのかすかな音が何十倍かの音の洪水となって襲ってきます.
 おまけに、中はほとんど真っ暗、昼間にでも入ろうものなら、しばらく入り口で目を慣らさないと、カウンターの人影さえも区別できないんだな.

 細長い店内はカウンターが 10 席弱、あとは空いているスペースにとってつけたようなボックス席.カウンターには数人座って、ほとんどが目を閉じてジャズを聴いているし、マスターと思しき人物は、眼光鋭く、アフロヘアに、顎ヒゲ.
 正直 「こりゃ、すごいところに入っちゃったなー」 って感じでした.

 真空管アンプから増幅されたフレーズが JBL のカスタム・メイド (その後 JBL4343 に更新) のスピーカーから叩きつけるように溢れてきます.
 とにかく圧倒されたの一言でした.
 でも、なぜか居心地がいいんだな、ジャズなんてまったくわからなかったけれど、この音に中にいても不快感がなかったような気がします.
 だからこそ、のめり込んでいったんでしょうね ・・・・・・・・・ もうひとつの原因は女性だったのですが (笑) .




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 初めて入った夜にかかった一枚が、 "Concierto / Jim Hall" です.
 このアルバムはイージーリスニング的にも聴くことができるので、ジャズを深く聴かない人でも、割合と聴いているようです.

 ボクがモダン・ジャズに傾倒し始めた頃には、 「こんなのジャズじゃねー」 という感じでほとんど聴かなかったのですが、最近たまに聞いてみると、このジャズ屋の雰囲気や、その頃の常連お顔などが浮かんできて、ちょっとセンチメンタルになってしまいます.
 人間年を取ると涙もろくなるんだな.

泣きのアルト

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 Sonny Criss というアルト吹きがいます.
 僕の大好きなアルバムは "Saturday Morning" というアルバムで、 XANADU というレーベルから出ていましたが、今は廃盤かな.
 少し前に、ボクも中古をやっとの思いで探しました.

 彼のアルトは、俗に言う 「泣きの」 アルトで、日本人の演歌心をくすぐるような演奏をします.
 1977 年 11 月 19 日ピストル自殺 (一部では自殺かどうかはっきりしないようですが) をしてしまいました.
 その頃ちょうどジャズ屋でバイトしていて、悲報を聞いてみんなで静かに聞いたのがこのアルバムでした.

 ボクのジャズは、いまだにあの頃を引きずったまま、時間が止まったような聴き方です.
 こういうアルバムを聴くと、その当時のジャズ屋の景色や、匂いが蘇ってきます.
 今度、このジャズ屋のことを少しずつ書いていこうと思っています.


 そのジャズ屋は、平塚の PA-PPAR というジャズ屋です.
● プロフィール ●

la_belle_epoque

 ジャズ・アルバムの紹介を中心に始めたブログでしたので、こんなタイトル付けていますが、最近では完全に写真やカメラの話題が中心になっています.

 最近になって 沼 という場所にハマっていることに気が付き、脱出のためもがき苦しんでいます。
 金銭感覚も社会通念上の常識とはどんどん離れていってるようですが・・・・・・

 いつもおいでいただく皆様に、感謝です。

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